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魁!断筆姉さん!!  作者: 西洋司


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11 トラヴィス伯爵邸にて_15

   *         *


 フゥ――ッと、……。深く長いため息を、奥方様はお吐きになられた。


「……」


 私(英子)は、もう既に手札を一枚切った状態だ。後は、奥方様がどのようなディールを仕掛けてくるのか、……。

 先ずは、じっくり観察しようと思った。

 

 そうしたら、奥方様はお顔を上げなさって、こちらの顔をじっと見つめてこられた。


「日本人は、あんな化け物が襲ってきても、……。ちょっとしたトラブルという一言ひとことで済ませてしまうのね?」


「はて、……。化け物ですか?」


「惚けないでっ! 男爵家に内偵させていた者の話では、ホブゴブリンの群れが襲ってきたっていうじゃない! あんなの、普通だったら近隣の各領軍が合同でやっと討伐できるかどうかなのよ!」


「……」


 へぇーっ、そうなんだ。斎木さんが単独でライフルでヘッドショットしたから、……。

 まぁ、象を倒すのと同じくらいの難易度かなぁ、……なんて思っていたんだけど。


「元々、ヤムントはヤムントの民が治めていたの、……」


「……」


「でも、あなた方日本人が入ってきて、王に取り入ったことで、少しずつ国のていを変えていったのね」


 つまり、旧軍の瀬田良平率いる一部隊が、ヤムントの王国の内部に浸透工作を仕掛けていったことを話しているのね。


 でも、私が斎木さんから聞いた話では、この国は瀬田良平と協力関係にならなかったら、大戦中に他国から侵略されて滅んでいたということだったけど。


 その後、国内の有力貴族達は反王党派を組織し、王から独立した地位を築き始めたそうだよね、……。


 でもまぁ、……。王党派、国軍の方は、日本から持ち込んだ様々な戦略物資で近代化を図りつつあり、ついには王権すら日本側に委ねてしまっているワケで、……。


 そのことが反王党派にとって、とても許し難いことだったんだろうけどね。


 現在、ヤムントは戦後体制に入っていて、差し当たっての敵はいない。

 むしろ、天災とも呼ぶべき魔物の群れの大量発生スタンピードに、追い付いていないんだよね。


 そんな最中の、斎木さんによるホブゴブリンへの一撃必殺、ヘッドショット。

 それに、反王党派の重鎮だったトラヴィス伯爵は、震え上がってしまった、……というのが、事の真相なのだろう。


「ねぇ、エイコ様。あなた方日本人は、これからヤムントをどうするおつもりなの?」


「……」


 英子は、無言で傍らに置いてあった布製の袋に手を入れると、お目当てのプラスチックの箱を取り出した。


「エイコ様、……。それは一体何かしら?」


 プラスチック製の光沢のある眼鏡ケースほどの大きさの容器で、英子は一度開けて中身を確認すると、……。

「良し!」と小さく呟いた。

「魁!断筆姉さん!!」をお読み頂き、ありがとうございます!

英子の作家魂や、仲間たちとの冒険を楽しんで頂けたら嬉しいです!

この物語を気に入って下さったら、☆評価やブックマークで応援して頂けると、作者の励みになります!

英子と一緒に次の展開を盛り上げるため、ぜひ力を貸してください!✨

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