07 まさか、ゲートが霞が関にあるだなんて_01
さて、……。緊急入院してから、あっという間に10日ほどが経過した。
私(英子)は斎木さんから電撃的にリクルートを受け、ハレて一時期間雇用の特殊公務員という身分になった。
斎木さんの指示に従って、これから多くの準備を短時間で終えなくてはいけないんだそうだけどさ、……。
でも、なんだかやるべきことがてんこ盛りで、少々キツいかも、……と英子は思った。
退院の際、斎木さんからの話では、異世界の現地ゆきは、再来月末の午前2時半からという話だったんだけど。
「午前2時半? 随分遅い時間に出発するんですね?」
「えぇ、まぁ。詳しいことは後ほど申しますが、我々が異世界転移する際には、ゲートと呼ばれる通過門を通らなければなりません!」
「ゲート、ですか?」
「はい。そのゲートが開通する条件が全て整うのが、再来月末の午前2時半ということです」
「なるほど」
とは言っても、斎木さんがそう言うのだからそうなんだろうという、こちらの認識だ。
「それまでに、英子さんに身に付けて頂くことは、実はたくさんありますよ!」
「うへぇ。まぁ頑張りまっす!」
「そうそう。その意気です、英子さん!」
斎木さんはそう言って、こちらに発破をかけてくれるんだけどさ。
まぁ、それだけ私のポテンシャルに期待してくれているのかもしれない、……。
そう、英子は思うことにした。
退院後、下宿先に戻って直ぐに、これまで勤めていたバイト先数か所に連絡を入れた。
すると、……。
『英子さん、困るよっ! こっちは人手が足りなくて、ホンと今辞められるのはマズいんだけどさぁ!』
どこでもそうだったんだけど、人手が足りないところにこちらの代わりの人がいないというワケでさ。
ホンと、散々 詰られてしまいましたよ。
でも、……さ。中には、「これまでお疲れさま!」と言ってくれるバイト先の上司もいたことにはいたよ。
美大進学予備校のチューターの仕事は、後輩の子が引き継いでくれた。
「英子先輩、……。やはり、田舎に帰るんですか?」
そう訊ねられたんだけどさ。でも斎木さんとの約束で、私の次の就職先やら任務やらを外部の人に伝えてはマズいんだよね。
だから、そこは曖昧に頷くと、相手は何かピーンときたようだったけど、とりあえず黙っていてくれた。
おそらく、作家の異世界ゆきの噂のことを、どこかで聞いて知っていたのだろうと思われた。
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