05 機密解除、……とは!?_07
* *
「もの凄い、美少女達、……」
英子の口から、思わず言葉が漏れた。
斎木が出してきたヤムントガールズ・コレクションと呼ばれる、一群の少女達。
それは海外の様々な映画で見たような、……。
とても目鼻立ちのいい、でもスレていない感じの、まるで奇跡的な存在のように英子には思われた。
「斎木さん、……。この服装は、民族衣装とかなのですか?」
「えぇ。そうですな。ヤムント国で何かお祝い事のあった際、親御さん達が子や孫に着せる服ですね」
「なるほど、……。おめかししているワケですね?」
「はい。そのとおりですな」
「……」
英子は、それら生写真の被写体の少女だけでなく、その背景の建物にも目を注いでいた。
ホンと、……まさに中世ヨーロッパ風の異世界という感じかも、……。
先ほど見た、王都の市井を写したものもそうだけどさ。このガールズコレクションも、ごく自然に被写体の女の子達が微笑んでいて、……。
とてもCG画像には思えなかった。
「その被写体の彼女達の国、ヤムント国こそ、我々が現在最重要で取引を行っている国というワケです」
「……」
もう、さすがにこれでは疑いようがないじゃないと英子は思って、斎木の目をじっと見た。
「これで、納得頂けましたかな?」
「えぇ、……。もう先ほどから驚かされることばかりです!」
「ふむ」
それで、漸く相手はニッと笑って、ひとつだけ頷いた。
「実はですね、英子さん……。これから日本政府は、全世界に向けて異世界に関する機密解除を行います!」
「えっ!?」
「そのために、先ずは国内で積極的に異世界ファンタジーブームを起こして、人々に耐性を付けて貰おうと思っています!」
「機密解除の『魁』ということですか?」
「有体に言えば、そうなります」
「なるほど」
「その計画をスムーズに実現するため、これまで私は様々なツテを通じて、作家の皆さんをピックアップしてきました。先ずはクリエーターの皆さんに、本物の異世界、ヤムント国にご案内し、創作物を通して、異世界を紹介していきたいと思っているんですよ!」
斎木はそう言って、英子の手を握ってきた。
思わず、英子はヤムントガールズの写真に目を落とした。異世界ファンタジーな晴れ着を身にまとった少女達の写真の数々。
もう、ここまで話を聞かされてしまったら、私にはもう逃げ場がないんだと、英子は深く理解した。
「英子さん、あなたには、ヤムント国にこれから向かうクリエーターの皆さんの、先駈けとなって欲しいんです! お願いできますか?」
* *
斎木からの熱烈なラブコールに、英子はどう返事をするのか?
でも、ここまで機密情報を知ってしまったら、もう後戻りできないような、……。
「魁!断筆姉さん!!」をお読み頂き、ありがとうございます!
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