05 機密解除、……とは!?_05
* *
「一体、どういうことですかっ!?」
思わず英子は叫んだ。
すると、斎木は穏やかな表情を浮かべ、静かにひとつ頷いた。
「英子さん、あなたはせっかくの力作が、『選外』、『落選』してしまって、随分がっくりきたことでしょう。でも、……ね。あのWeb日記のトップページの写真、あの風景を描くのは、正直かなりマズかった! まだ、一般には出てはイケなかったんです!」
「……」
その言葉に、英子は憮然として相手を睨んだ。
そんなにマズいのなら、何でわざわざWebで公開しているの?
そりゃぁ、私だって、あの写真に鼓舞されたけどさ、……。
でも、もちろん勘所はちゃんと外して、配慮したつもりだよ! などと英子は思った。
「……、ですから、私どもの会社の上役たちが皆で協議した上で、不本意ながら英子さんの作品を『落選』とさせて貰ったんです!」
「えっ!?」
英子は驚くと同時に、怒りで頭の中がクラクラしながら、斎木の胸倉をギュッと掴んだ。
「何でなのよっ!? あの作品にっ、私は本気で『命』を懸けていたっ!!」
思わず怒鳴ってしまった。
後にも先にも、これほどまでの「怒り」に身を焼かれたことはない。
「何、……で、なの、……よぉっ!」
己の無力さが齎した結果に、英子はもう言葉を繰り返すことしかできなかった。
「英子さんの作品は、我々にとって、質、内容、コンセプト共にとても理想的です!」
「……、何よぉ」
「英子さん。最初に申したとおりです。これから我々の計画に、ぜひとも参加して頂けませんか?」
斎木はそう言って、英子に正式に打診してきた。
「なぜ、……私、なのですか?」
「英子さんっ。あなただからですっ!」
そう言って、斎木はこちらの右手を両手でしっかりと握ってきた。
「!?」
突然のことに、英子は肩を思わず跳ねさせた。
全身に強烈なハイボルトの電流が流れ、感電させていく。
英子の目の前には、好みドストライクのイケてるオジさんがいて、……。
そんな理想的な男性が、英子に強烈なラブコールをしてきたのだ。
これまで多くの男性の誘いを断ってきた経歴のある英子でも、これほど熱烈な誘惑には、屈せざるを得なかった。
「くっ、……殺せ!」
英子は顔を真っ赤にさせながら、漸く呟く。
「殺しません。英子さんには、これから私達と共に、大いに活躍して頂きます!」
斎木が、満面の笑顔でこちらを口説いてくる。
ここで鳴かずば女が廃る!
そう思ったら、小声で「ワカりましたよ。詳しい話をお聞かせ下さい!」といって、英子はもう頷く以外の選択肢はなかった。
「魁!断筆姉さん!!」をお読み頂き、ありがとうございます!
英子の作家魂や、仲間たちとの冒険を楽しんで頂けたら嬉しいです!
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