14 3D魔法革命_02
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朝7時に、昨晩歓迎会を行った文化住宅のモデルルームにて、同じメンバーで朝食会が行われた。
件のフィルマは、今朝のことを特に気にしている風でもなく、……。
ダイニングテーブルの子供席に着くと、給仕係のエルフ達が朝食の皿を並べていくのを、足をプラプラとさせながら笑顔で眺めている。
しばらくすると、国王の瀬田さんと斎木さんが、こちらを待たせたことを詫びつつ、軽い挨拶をしながら席に着いた。
「「「「いただきますっ!」」」」
フィルマは、さっそく白パンとスクランブルエッグを、小気味よく口に運んでいる。
「で、どうだったの、英子さん?」
瀬田さんが、私(英子)に興味深そうな顔をして訊ねてきた。
「イヤァ~、ホンとに驚きましたよ。だって、部屋中全部鍵掛けておいたのに、朝になったら、フィルマが私のベッドでスヤスヤと寝息を立てているのですから、……」
私が瀬田さんにそうお伝えしたらさ、……。
「ふぅ~ん」
「……」
えっ!? ふぅ~んって。何それっ!?
「あの子に好かれるって、やっぱ英子さん、やるじゃん!」
「……、軽っぅ~っ!」
すると、瀬田さんはこれで話は終わりとばかりに、フィルマの方に身体を向けてしまった。
「ハハハッ、フィルマッ! オマエ、やっぱ凄いなぁ~っ!?」
瀬田さんはそう仰って、……。食事中のフィルマの頭に手を伸ばすと、ワシワシと撫でなさった。
その表情や態度に、どこも咎める調子はなくてさ、……。
どうやら、子供のしでかしたことって扱いで、そのまま不問に付すつもりなのかもしれないね。
まぁ、実際に私がフィルマに何かされたワケではなく、……。
ごく単純に、このアナログだけど厳重なセキュリティを、フィルマが魔術だか魔法を使って、難なく突破してしまったと。だから凄いぞ、……と。
そんな話に、いつの間にかすり替わってしまっているような気がしないでもない。
「……」
これでもさぁ、……。一応、私は嫁入り前の女なんだけどなぁ、……なぁんて思う。
私は、ちらりと斎木さんの方を窺った。
すると、彼は黙々と生野菜を口にすると、特に表情を変えることなく咀嚼していた。
何だろう? 斎木さん、少しは気にしてくれてもいいのに、……。
とは思ったものの、……。それをここでわざわざ言うほど、こちらも自己愛が強いワケではない。
「フィルマ、オマエ、英子さんのことをママって呼んでいたそうじゃないか?」
「ふむっ、ふむむむっ!! 言ってないっ! 私はエイコのことを、ママなんて言ってないっ!!」
そう言って、全力で否定するフィルマ。
まぁ、その仕草は結構かわいいんだけどね、……。
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