13 天才少女エルフのフィルマ_09
* *
その後直ぐに、斎木さんが「では、せっかくの和食ですから、……。冷めないウチに頂きませんか?」といったらさ、……。
私(英子)を含む他の3人は、共に「「「!?」」」となった。
そうしたらさ、……。
「そうだった。せっかく堅物の料理長がさ、こちらの指示を聞いて和食を作ってくれたのにな、……」
国王陛下の瀬田さんがそう呟くと、……。
フィルマもシュンとなって、「ふむ、……」とひと言呟いた。
瀬田さんが持ち上げていたフィルマの身体は、その精神の具合を如実に表しているのか、……。
瀬田さんがフィルマをゆっくりと床に降ろそうとしたら、フィルマの身体も段々と発光しなくなっていった。
「……」
何だかさ。
「まるで青菜に塩みたい、……」
思わずそう呟くと、クスリと笑ってしまった。
「エイコッ!? 何がそう可笑しいの?」
「だって、フィルマったらさ。まるで青菜に塩みたいに、シュンとなっちゃうんだもん!」
「青菜に塩っ!? ふっ、ふむっ!? 菜っ葉に塩を振ったら、しなしなと萎びちゃうよねっ!」
フィルマはそう言って、ニッコリと笑った。
ヤダ! 何この子っ!? 超かわいいっ!?
トコトコと再び食卓の席に着くと、斜め向かいの席の瀬田さんにニッコリと笑った。
「フィルマ、これは味噌汁っていうんだ。とても身体にいいんだぞっ!」
「ふむっ! うんっ。美味しいっ!」
そのスマイルは、その心根の優しさとか、明るさとかが溢れていて、……。
屈託なく笑うその雰囲気に、どこか育ちの良さを感じた。
この子はおそらくエルフの里を代表して、ここ王都の王宮に送り出されてきた天才児だ。
まぁ、その資質や能力が優れているから、……。ということも、もちろんあるのだろうけど、……。
でもさぁ、……。
まさかこんな幼い子が、先ほどのようなちょっとした発想の転換ひとつでさ。
実に安易に、魔法量を増大させちゃったんだよ。
それは、あまりにも労力が少なく、かつ高効率でベテランの魔術師並みのポテンシャルを発揮してしまったんだからね。
私は王都にきて早々に、一人の少女の能力を引き出すことができたと思う。
斎木さんから王都までの道中で聞いていたとおり、日本の技術と知識をこの世界の人々に移植する試み。
私は日本では美術予備校でチューターの仕事をしていたし、中学までの教職免許も持っている。
やはり、私は人を教えたり導いたりする仕事が、根本的に向いているのではないかと、……。
フィルマの生き生きとした表情を見ていたら、何だかそんな気がした。
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