不思議な国の住人。
アリスがCafeの中へ入ると、大きなテーブルがありました。
そのテーブルの周りに3つの影があります。
アリスは目を凝らして見てみると…。
どうやらその影は人間のようです。
若い1人の男の人と若い2人の女の人がいます。
1人の女の人は目蓋が重くなっているのか…。
ゆっくりと瞬きをしていました。もしかしたら眠いのかも知れません。よく見るとティーポットの横には、何やら注射器の様なモノが見えています。
もう1人の女の人は三日月のネックレスを首にぶら下げていました。その女の人の顔は、とても美しく、この世のモノではないかの様な印象でした。幻想的な美しさを纏っています。
若い男の人は…。
エスニックファッションに身を包んでいました。広い鍔のバケットハットを被っています。そのかなり広めの鍔で男の人の顔は、よく見えませんでした。体格と声からするに男の人であるには違いありません。
幻想的な美しさを纏う女の人がアリスに気付きました。
そして美しい声で言葉を奏でます。
「先生。見られてしまいましたよ。どうします?」
「あぁ。ホントだね。どうしようか…。」
若い男の人は陰鬱そうに答えました。