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転生したら王子と姫になったので国の為に頑張る!  作者: レオン
第一章 ディスナ評議国
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5話 ディスナ評議国使者への返答

小説ってホント難しい…

頭で考えてる事を上手く表現できぬ…(泣)

「お〜い。聞いているかセシリア?」


「えっ?ええ、聞いております。」


色々整理してたら上の空になっていたようだ。カイルの呼ぶ声に反応し、返事をする。


「むぅ…やはり10年経ってもこの呼び方は慣れないな。」


「ダメです。私は姫らしく振る舞うのに様々な苦労をしたのです。兄様にも慣れて頂かないと、何処に間諜が潜んでいるかも分からない時世に油断は禁物です。」


「わ…分かった。」


そう、今は戦争状態というわけではないが、だからこそどの国も情報戦や自国の富国強兵に努めている筈。

ちょっとした油断で綻びを見せることなどあってはならない。そんな事になれば今までの努力が無に帰す可能性だってあるのだ。


ましてや……


カイルは王子としての重責があるだろうが、俺は性別が変わっているんだ。所作の矯正だけでも大変だったし、何より普段から言葉遣いに気を配り、いついかなる時だろうと姫に身に相応しい立ち振る舞いでなければ、いざというときにボロが出るなど許されない。

そういうところはカイルより頑張ったと胸を張れる!

…正直、自分で言ってて悲しくなる自慢だが。


「それにしてもディスナの使者から届いたこの親書。どう対応すべきでしょうか?」


「行くしかないだろうな。罠ということもないだろうし、同盟の維持は王国には絶対だ。」


ディスナ評議国は我がヴァイオレット王国の同盟国だ。帝国が侵略行為を再開したとき、評議国は地理上、王国の盾となる。評議国からしても南北を挟まれる状況は回避したいだろう。盾となってくれている以上蔑ろにする選択など無く、食糧補給や物資調達などで後方支援をする約束の元、同盟関係を維持している。


そんなディスナの使者が携えた親書。それは同盟国として、帝国の脅威を防ぐ盾となっている評議国の軍に対して表敬訪問を行い、同盟関係の維持に意欲的だと示して欲しいとのことだった。


訪問するのは当然であるが、問題は誰が行くかということだ。

いや、まぁ俺が行くしかないんだろうけどさ…

お父様とお母様が行くなど論外だし、カイルは王国の後継ぎ。後継ぎだからこそ行くべきという考え方もあるが、唯一の王子たるカイルは行かせるのはさすがにリスクがある。

俺が行ったところでぶっちゃけ外交など専門外だが、一応、姫という立場の者が行くなら評議国も納得するだろう。

他国の軍を見れるというのも俺には良い話だしな。


「私が行きます。ディスナも私なら納得するでしょうし、他国の軍を視察出来るのも勉強になりますから。」


「そう…だな。それが1番だろう。心配ではあるが…そうする」


「しかない」と言おうとしたと思うが、カイルは俺の身を案じ動揺してしまったのかテーブルにあった書類を床に多少ばら撒いてしまった。俺も拾おうと立ち上がろうとしたら…


「大丈夫だ。俺の方に落ちた物ばかりだし座っててくれ。」


そう言われて浮いた腰を椅子に下ろす。

それにしても、表敬訪問か〜…

そんな経験はまだ無いから緊張しそうだ。そもそも他国に行った事もないしな〜。

まぁなるようになるか!


(ふぅ…話し合って頭を使ったからか、ちょっと暑いな。)


暑くならないようそこそこ薄手で、丈の短い淡い青のワンピースを着てるんだが。

慣れない頭脳労働したせいだな!特に考えてないけどっ!w

ちなみに俺の部屋とカイルの部屋は繋がっているので、廊下に出る事なく出入り出来るからこそのゆったりした服装だ。


「ふぅ…話し合って疲れたかな。書類をばら撒くなんてミス、普段はやらないのに。」


そういって顔を上げ、椅子に座り直したカイルの顔が少し赤かった。


(流石のカイルでも、いや、頭の良いカイルだからこそ、俺より考え過ぎたか…それにしても書類拾うのが遅かったな。そこまで多くは散らばってなかった筈だが?変に顔も赤いし?)


じっとカイルの顔を見ているとちょっと落ち着きも無くなっていた。


(ん〜?どうしたんだこれは?しゃがんで書類拾っただけだぞ?)


いや、待てよ…テーブルの下にしゃがんだ?このテーブルはテーブルクロスはされていない。そして、俺の服装…


(はは〜ん、なるほどね。いくら親友とはいえ、さすがに見えてしまうと落ち着かないか。まぁ俺もだが、前の世界で縁がなかったからな女と。ちょっとは動揺しちまうよなそれは。)


(くっ!竜也だと分かっていても、さすがに白い下着が見えてしまうと免疫の無さが出てしまうな…情けない…)


「今日はこれぐらいにしましょうか。明日、お父様と話して

、2〜3日後には私が出発します。」


「ああ、分かった。」


そうして部屋を出ようと部屋への扉を軽く開けながら振り向き


「見たものを思い出したりしてはいけませんよ兄様…ふふっ」


「っ!ああ。」


最後にちょっと親友をからかって、初めての他国に思いを馳せながらベッドに入り、眠りにつくのだった。



王「出番も無いし、子供達は優秀だし、もう隠居しちゃおっかな〜」

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