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英雄譚はいつも紅に染まる  作者: パン定食
部活に入ろう!
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突然の襲撃者

「オラオラ! お前らの力はこんなもんかぁ!!」


 降り積もったばかりの雪のように真っ白な髪に猫耳のついたホワイトタイガーの亜人種の少女は叫ぶ。その少女と対峙しているのはガルシアとルルティアである。


「一体何者です? ここは学園の敷地内ですよ!?」

「そんなこたぁわかってるって、オレはローレムってもんだ。覚えときな!」


 ローレムは名を名乗ると腕を振りかぶり突進してくる。


「どこの誰かはわからないけど、戦うしかなさそうだね」


 ガルシアは鞭を振るいローレムの浅黒い肌を削り血をにじませるが、そんなことはお構いなしで攻撃をしてくる。ガードして防ぐも亜人の力は強く弾き飛ばされてしまった。


「よくも!! 風の刃(ウィンドウカッター)!」


 ルルティアが魔法を使うと視認できる風の刃がローレムの身体に傷を負わせてゆく。その隙に木に登り弓を引いてゆくが、さすがに矢は避け新たな攻撃を仕掛けるローレム。


咆哮(ハウリング)


 空気の衝撃派がルルティアを襲い、木の上から吹き飛ばす。悲鳴を上げ落下するが、それをガルシアが受け止める。


「なかなか強いじゃないか? 君は魔王軍の手先なのかな?」

「はっ、そんなの関係ねー。とことんやりあおーぜ!!」




 場所は変わり、ウルとコリンもまた襲われていた。

 白い衣装に身を包んだ小柄なエルフ耳の少女を相手に近づくことすらできないでいた。


「ふははは、我に近づくことすらできまい!」

「たぁぁぁぁ!!」


 ウルが勢いよく突っ込んでゆき、少女に近づき斧を振り下ろす。

 ところが次の瞬間、ウルの目の前にいたのはコリンだった。


「ええええ!?」

「またですか!?」


 振り下ろしていた斧を急に停止させバランスを崩したウルはコリンを巻き込み盛大に転んでしまう。


「ふはは、愉悦なり! 貴様らには転げまわる姿がお似合いだぞ!」

「あいたた、一体どうなってるのだ?」

「何らかの魔法でしょうな。でしたら……」


 地面から根が伸び、少女の四肢を捉え宙に浮く。コリン十八番の魔法だ。


「やった、捕まえたぞ!」

「ふん、無駄だ」


 少女は絡みついた周りの根ごと、瞬時に消えてしまった。


「消えたのだ!!」

「ふふふ、貴様ら矮小なる者たちに捕らわれる我と思うな」


 少女の声はコリンとウルの後ろの木の上から聞こえてきた。


「ふははは、我の名は天才大魔導士ミーヤ!! ……あっ、この木意外に高っ! 怖かぁ……」


 勢いよく名乗りを上げたはいいが、思わぬ高さに木の幹に両手をつき身を預け、怖がっている様子だった。

 コリンは無言で近づくとその木を棍棒で叩き始めた。


「わわっ、揺らさんといて! おい、そこのちびっこやめぇやー!!」


 「ちびっこ」という言葉にカチンときたコリンはさらに強く叩きだすと、足を滑らせミーヤが落下する。


「ぴゃーーーー!!」


 ミーヤはかわいい鳴き声を上げ落下していたが、突如消え、今度は近くの地面にあらわれた。


「ぴゃー、怖かったぁ……」

「それじゃあもっと怖い目にあわせてやりましょうかのう?」


 コリンは地面にうつぶせになっていたミーヤの背中にまたがる。


「ぐえっ、お、おもいぃ~! どけぇ、ちびっこどけぇ~!!」

「これでも全然体重乗せていませんぞ。押しつぶされたくなかったら、お前さんが何者で、何の目的で襲ったのか白状するのですな」


 コリンがみしみしと体重をかけてゆくと、ミーヤは青くなりながら再度かわいい鳴き声を上げるのだった。

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