「遥か彼方」 「ゴミ屑カス」
投稿の文字数制限のため、二作品同時に投稿します。
「遥か彼方」
屑がひとつ燃えて灰になる
夢の終わりはこんなもので
人の人生も空しいものだ
言葉は確かに残ったが
風が吹けば簡単に吹き飛ぶほど軽い
他人にとってはひどく軽い
彼には彼の人生がある
そしてそれもまた儚い
夢はいくつか叶えたが
叶わなかった夢のほうが遥かに多く
数えることに意味がないと気づいた時
夢の崩れる音が聞こえた
生きる意味などあるのか
そんなものはない
今日も夢が死んでいく
「ゴミ屑カス」
ゴミに期待しても仕方なかった
屑を信じても意味はなかった
カスはそっとゴミ箱へ
それすら必要ない
考える必要もない
すべて過去へ流れていく
もう何も悩む必要もない
初めからそこには何もなかった
だからもういいよ
ゴミ屑カスのことを考えなくてもいいよ
ここには空虚しかない
ゴミは無視すればいい
風に任せてしまえばいい
ここから出て行く