世界観 ~ 貴族の世話人 ~
『活動報告』に記載した内容を、再編集して載せてます。
活動報告の内容と少し違うかもしれませんが、こちらが最新版になります。
☆世界観 ~ 貴族の世話人 ~
貴族の家に仕える者は、世話人と総称されています。
世話人は『主に仕える人』と『屋敷を管理する人』に別れます。
「主に仕える人』は基本 同じ貴族が務めます。
「同じ貴族なのに、一方が主で、一方が世話人なの?」と不思議がられるかもしれませんが、貴族間でも地位があり、上位貴族以外は基本的にどこかの貴族に仕えることになります。
「人に仕えるのなんかイヤじゃ!」という人は、主になるべく地位につけるよう頑張るか、女性ならば上位貴族のお嫁さんになるしかないですね。まぁ、上位貴族の殆どは子供の頃から婚約者を決められていることが多いので、なるなら第二夫人とか第三夫人になるしかないですが。
(第二、第三夫人になっても、寵愛を得られなくなると悲惨ですから、これも考えものなんですけどね)
稀に、上位貴族であるにも関わらず、世話人になる人もいます。例えば、オーブリーの側兵として務めてる『ウェルーテ・パワーエント准伯爵』です。
ウェルーテは准伯爵(長男に何かあればパワーエント伯爵家を継ぐ権利がある)という、オーブリーとさほど地位に違いない上位貴族ではありますが、学園でオーブリーに一目惚れして側兵として仕えることを選んだ、少し変わった女性であります。
ウェルーテは稀なケースではありますが、このように貴族でありながらも他の貴族に仕えることは珍しいことではなく、普通のことです。みんな働かなくては生きていけないですからね。まぁ、働かなくても『貴族』である以上、最低限の生活保障はされていますが。
ともかく貴族の世話人は、同じ貴族である主に直に接する仕事に就くことになります。
何故、平民ではなく貴族であるかというと、主に同行して同じ貴族に会う機会が多いからです。何も知らない平民を一から教育し直すのも大変ですし、それでしたら、貴族が何たるかを知っている同じ貴族を務めさせた方が楽ですからね。
また、礼法や知識だけでなく、平民ではどんな思想を持っているか解らず、自分達の生命を預けるには不安だという思いもあります。
ですので、主に直に接する世話人は貴族が就くのが普通なんです。そんな中、ミンディが傍付になったのは異例中の異例なことなんです。
さて、では世話人の職種はどんな人達がいるのかというと、以下のようになります。
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・丞相 = 主と一緒に執務を行っています。主不在時は代理を務めることも。
学園の宰相クラスを出た後文官として丞相の補佐を務め、優秀な者が後継ぎとして教育を受けて、その後『丞相』として務めることになります。なので、大体中年な人であることが多いです。
・文官 = 学園の宰相クラスを出た後丞相の補佐として務めています。
優秀な者は、後継ぎとして教育を受けることができるので、みんな頑張ります。
・執事 = 主のマネージャーのような存在です。
主の身支度などは傍付が行いますが、執事は仕事や接客のスケジュール管理など、その他の世話をしています。また、世話人全てのまとめ役としての仕事もあります。常に主と一緒に行動しており、丞相と共に主の信頼が厚い地位でもあります。
・傍付 = その人専用の付き人です。
身の回りの世話(着替えやお風呂)は勿論、主が望んだ物を用意や準備をしたりします。部屋は主の隣にあり、主が呼べば夜中だろうと即座に起きて対応しなくてはなりません。ですので、我儘な主に就くと とても大変です。ミンディはまずレミエルよりも先に貴族の常識を憶えなくてはいけませんから、我儘な主に就く以上に大変かもしれませんね。
・従者 = 屋敷内での補佐役です。
傍付が一人でこなせない仕事の手伝いをしたり、料理の給仕をしたり、補佐的仕事をします。
・側兵 = その人専用の護衛兵です。
学園の騎士クラスを出た後すぐに主の護衛として就くこともありますが、大体はどこかに所属して、ある程度もまれ、技術がついた後に就くことが多いです。
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以上が、主に仕える職種です。
屋敷を管理する世話人は、以下のようになります。
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・警備兵 = 屋敷の警護をする人達です。
屋敷の門の所や玄関に立っており、夜間は屋敷内のパトロールを行ったりもします。この仕事は貴族であったり、傭兵であったりと、地位はバラバラです。但し、傭兵がなる場合は貴族の推薦が必要であったり、警備兵長の試験に合格しないとなれません。なんといっても、悪人を通さない大事な仕事ですから。コゾンはこの仕事に就きました。ザンブルグ家に侵入する悪は決して通すことはないでしょうね。
・庭人 = 庭園の世話をする人達です。
汚れ仕事なので、務めているのは平民です。庭園で茶会や夜会をすることもあるので、センスの良い造園の技術が必要になりますので、簡単に務めれる仕事ではありません。どちらかというと、平民の中で職人にあたる人達です。
・料理人 = 屋敷の料理を作る人達です。
毎日の食事だけでなく、茶会のお菓子や夜会の食事など、これまたセンスと技術が求められる仕事です。街の料理店の料理人が試験を受けて入ってくることが多いです。貴族、平民を問わずのお仕事ですが、やはり貴族が務めることは少ないです。ラミンはこの仕事に就きました。料理の腕次第で地位が決まりますが、ラミンの地位がどうなるかはお楽しみ。
・掃除人 = 敷地内の掃除をする人達です。
敷地内であれば、屋敷だけでなく庭園の掃除もします。庭園の掃除は茶会や夜会を開いた時の掃除で、落ち葉拾いなどは庭人の仕事なのでしません。掃除人が掃除をするので、従者は屋敷の掃除をしません。
・役獣人 = 役獣と呼ばれる動物の世話をします。主にポスニ。
汚れ仕事の上に怪我をする可能性が高い危険な仕事なので、務めようとする人は少ないです。世話をするのは他にも、ウウカやドピグ、キンチなど。たまにシルプやゴヌトなどもいます。
※ 動物達がこちらの世界にあてはめると何にあたるかは、後日記述します。ネタバレになるといけないので。いえる範囲でいえば―― ポスニ = 馬 シルプ = 羊 などです。但し、これは似ている動物というだけで、厳密には馬ではないし、羊でもないです。『厳密には違うけど、あえていうなら似ている動物』という風に考えて下さい。
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以上が、世話人の職種 全てです。
世話人になった平民の給金は、普通に働く平民の三倍は貰えるらしいので、務めたいと願う人は多いです。役獣人は命と引き換えになるかもしれない仕事なので、給金が良くとも人は少ないですが。
ブルボイ領地に帰還後、これらの職種の人達が出てくるとは思いますが、どのような形で出てくるは、まだ全然考えてません。
う~ん、どうなるんだろう……
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