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国会10万人包囲

まるで戦国時代の城攻めを見ているようだった。


国会議事堂を取り囲んだ数万人の群衆。

渋滞を引き起こしている数千台の車両。

急きょ総動員された機動隊員と警官たち。

マスコミも駆けつけている。


これは自然発生型のフラッシュ・モブだった。

主催者はいない。

道路使用許可も申請していない。

組織や団体の関与もない。

なので統制は効かない。

そこに危なさがある。

警察も退去させるのに苦労していた。


首相官邸でも同じ事が行われている。

あちらにも2万人近くの群衆で溢れているという報告があった。

官邸前抗議は、反原発を訴える左翼や新右翼と呼ばれる人達が数度行っていたので、

予想通りの状況になっていた。

陣頭指揮もその彼らが執っている。


問題は僕だ。

僕は追われていた。

公安当局、ヤクザとその息のかかった右翼団体と政治ゴロ、新興宗教団体の信者。

それらい加え、かつての仲間達からも追われている。


もともと右翼側へ参加していた僕は、途中ある出来事から左派に乗り換え右派と対峙していた。

危ない橋を幾度となく渡ってきている。

どこからリークされたのか、右翼側に僕の真実を知られる羽目になった。

利用されたあげく裏切られたと感じた彼らは、僕にケジメをつけようと躍起になっている。

この場には僕を探しているそういう男たちが数百人はいる。


僕は高橋誠。

この国会包囲計画を立案した者だ。

僕は政権を揺るがすほどの大きな闘争を勃発させたかった。

そのために無茶を続けた。

結果、多くの仲間と敵を作った。

そして今は、その両方から狙われる身だ。


事の始まりは、僕が田成日(チョン・ソンイル)通名:金田成日という在日3世として目覚めた事によって始まる。



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