表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
春夏秋冬  作者: 金欠マン
7/10

~17歳・夏~

涼しい夏が、またやって来た。青森の夏は夜に半袖短パンで外に出ると、肌寒さすら感じる。ただ、地元の人は、「今年の夏は暑いねぇ〜」とうちわをパタパタさせている。


どこの学校も夏休みに入ったらしく、朝から様々な学年の客が出入りしている。その数はとても多く、特に休日は一日を通して客がとても多く、多忙を極めた。

しかし僕は一日も休まずに仕事に出た。僕の家にはエアコンがなく、夏はまだ涼しいからいいのだが、冬になるとそうはいかない。家にはストーブが一台しかなく、毎年冬は、家族3人、たった一つのストーブで身を引き寄せあって暖を取る。なので僕はこの夏、一日も仕事を休まず、もらったお金で冬に向けてエアコンを買おうとしていた。

これを理由に僕は毎日仕事に出て、疲れきるまで働いて、極力仕事のこと以外は考えないようにしていた。


なぜなら、少しでも気を抜くと、鈴のことが頭に浮かぶからである。


何回も忘れようと、必死に努力したが、いつも頭の片隅に鈴の笑顔がでてくる。もう鈴には彼氏がいるのに。彼氏でもない奴が鈴のことを想ってどうするんだ。と、何回も自分に言い聞かせていたのだが、効果はなかった。未練タラタラな自分に腹が立ったこともあった。

だから、「エアコンを買うため」という理由をつけて、仕事のことで頭をいっぱいにすれば、いつかは忘れるだろうと思った。

でもやっぱり効果はなかった。



そうやっているうちに8月も終盤になってきた。

相変わらず店は忙しく、僕は休憩無しで働いていた。

ふと、店の扉をみた。鈴の彼氏が入ってきた。やばい。鈴が来た。そう思って僕は顔を下に向けた。

いつもの通りだったら、鈴は僕のレジに並ぶことは決してないので、見なければ大丈夫だと思っていた。

しかし、何故か今日は鈴の彼氏は僕のレジに向かってきた。諦めて僕は顔を上げた。僕は驚いて一瞬声が出なかった。

鈴の彼氏の隣にはやはり女の人がいた。

しかしそれは鈴ではなかった。

髪を染めて、今どき風の髪型をしている。胸は大きい。明らかにビ〇チ。そんな女が鈴の彼氏の手、いやもはや腕に抱きついていた。あまりの驚きに、僕はてがとまったが、

「店員さ〜ん。はやくしてよ〜」

という女の声でようやく我に帰り、

「失礼しました。」

と、我に帰り、レジの仕事に戻った。

「なに?あの店員?マジキモイ〜」

といいながら2人は店を出た。



2人が店を出たあと、どっと汗が出た。

あれは、確実に鈴の彼氏だった。しかし、鈴は3日前ぐらいに2人でこの店に来ていた。まさかこの3日間で別れたのか?ふいに健吾が言ったことが頭の中で響く。

「あまり恋愛のことに関していい噂は聞かない。一説によると五股かけてるとか何とか…」

まさかぁ。五股なんてありえない。しかし冷静に考えて、鈴と別れてたった3日間で新しい彼女ができるなんて、普通に考えてありえない。いや、これが高校生の普通?…



こんなことを考えているうちに仕事が終わった。

家につき、自分の部屋のベッドに横になってケータイを開く。

鈴のメールアドレスのところにカーソルを合わせる。

少し考えたあと、僕はケータイを閉じ、親の手伝いに行った。


前話の投稿から大分期間があいちゃいました。

ほんとにごめんなさい。これからは出来るだけ2週間以内には更新していこうと思います。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ