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春夏秋冬  作者: 金欠マン
4/10

~16歳・秋~(後編)

気がついたら僕は持ち場を離れて鈴のところへ行っていた。

一体何があったんだ。まさか余命宣告?。なわけあるか。とかなんとか思いながら鈴に声をかけた。

「何があったんだよ。」

でも鈴は何も話さない。何回か声をかけていたらやっと鈴が顔を上げた。その顔は確実に怒ってる顔だった。

「ねぇ聞いて!あのバカな◎△$♪×¥●&%#?!」

鈴は怒りすぎてもはや何を言っているのかわからなかった。

「一旦落ち着けって。」

と、僕は言って鈴を休憩室に連れていった。



仕事が一段落付いて僕は鈴を待たせてある休憩室へ行った。鈴はだいぶ落ち着いていたが、怒った顔はそのままだった。

「待たせてごめん。一体どうしたの?」

と鈴に聞くと、鈴は怒り口調で理由を話した。

「明日が文化祭本番なの。なのに馬鹿な男子が作業終わったからって遊んでばっかりいたの。そしたらお化け屋敷の入口の飾りにぶつかって飾りが全部取れたの。それでも男子気づかなくて飾りを全部踏んでぐちゃぐちゃにしたの。一番時間かかったのにまた最初っから。もうやだ!絶対許さない!」

と言ってまた鈴は机に突っ伏して泣いてしまった。

恐らく鈴は、お化け屋敷作りをかなり本気でやっていたのだろう。ほっとけば永遠に泣くんじゃないかと思うぐらい鈴は泣いていた。

そういえば前もこんなことがあった。


中学校2年生の体育祭。学年種目の練習をするために、放課後あつまることになった。

しかし何人かの男子は時間になっても来なかった。

しんぱいになってそこらじゅうを探してみたら、ゲームセンターに入ろうとしているクラスの男子を見つけた。彼ら曰く、

「部活ない日ぐらいあそばせてくれよ〜」

とのことだった。

これに激怒した鈴は練習の前にどこかにきえてしまった。

近くの公園のベンチで泣いているところを発見して、連れて帰ろうとしたが「行かない」といってきかない。

結局説得するのに1時間はかかりその日は練習できなかった。



今回も時間かかるな。下手したら前よりも…と思い、僕は鈴を説得することにした。

「まぁ…男子もわざとやったわけじゃないんだし、許してやりなよ」

「絶っっっ対許さない!」

「ぐずぐずしてるとホントに時間なくなって間に合わないよ。」

「もういい!かってにやってればいいの!」

「まぁまぁそんなに怒んないで…」

長期戦不可避な状況まで来てしまった。

どうにかしなきゃ。ほんとに間に合わなくなってしまう。


かれこれ30分ぐらい説得した頃、鈴のケータイにメールが届いた。

「どこいってるの?みんな心配してるよ。早く帰ってきてー(泣)」

そのメールを見た鈴は、

「ねぇどうしよ。今更帰れないよ。助けて。」

と泣きついてきた。

「ちゃんとみんなに誤って。またもう一回作り直そうよ。」

と言ったら鈴はやっと「うん。」といってくれた。

「やっぱり俊太郎のところに来てよかった。ありがとう。」

と言って鈴は学校に戻る準備をした。

帰り際に、

「困ったらいつでも来ていいからねー。」

なんて柄にもない事言ったら、

「俊太郎がそんなこと言うなんて思わなかった(笑)」

と、案の定突っ込まれてすごく恥ずかしくなった。

「じゃあ、お言葉に甘えて困ったらまた泣きつきに来るからねー(笑)」

と、いって鈴は学校に戻っていった。


鈴が帰ったあと、鈴と再会した時と同じぐらいの疲労感が襲ってきた。泣いてる鈴久々に見たなー。可愛かったなー。なんて思いながら僕は仕事に戻った。


次の日、僕は仕事が休みでコンビニには行かなかった。

鈴にその後どうなったが聞きたいところだったが我慢した。

夕方、鈴からメールが届いた。

「文化祭成功しました!俊太郎も驚かせたかったなー(笑)」

という文面とともに、鈴のクラスが全員で肩を組んで笑いあっている写真が送られてきた。

僕はほっとして、夕方だったけど夜まで少し寝ることにした。

僕の友達が失恋しちゃいました。

なんとか声をかけたいのですが、いい言葉が浮かんできません(笑)

なんかいい言葉あったらコメントお願いします。

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