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春夏秋冬  作者: 金欠マン
10/10

17歳・冬2~

今年ももう終わりを迎えようとしていた。

テレビでは毎年恒例の紅白歌合戦と、ガキ使が流れている。僕の家では妹がガキ使が好きなので、毎年ガキ使を見て年を越す。


昨年までは、年末は妹とガキ使を見ながら、いっしょに腹を抱えて笑っていたが、今年はそんな気になれなかった。

コンビニの騒動があってから、鈴からは一度もメールが来ていない。「明けましておめでとうございます」くらいなら来るかと期待していたが、結局年が明けてもそのメールが来ることは無かった。

「多分、もう、メアド消されてるだろうな…」

と、ひとりごとを言ったら、心が痛んできた。


あの後、鈴は浮気されていることを知ったのかまだ知らないのかは分からない。鈴からのメールが来てないということは、多分まだ知らずに付き合っているのだろう。そう考えるとあの男に無性に腹が立ってきた。



そんなことを考えているうちに年末年始の休みも終わり、僕はまた仕事に行くことになった。

学生はまだ冬休みなので、昼頃の時間に、大量に来る。その中に鈴と鈴の彼氏がいることも良くあり、2人とも僕の顔を見ようとはしなかった。もちろん僕も見ようとはしなかった。

たまに、鈴の彼氏は、別の女子を連れてコンビニの前をそそくさと通る。女子のレパートリーは、僕が覚えてるだけで3人いた。現実によくこんなこと出来るやつがいるな。と思いながら、僕はたまに睨みつけていた。


早く鈴にバレろと思い続けているうちに1ヶ月がすぎた。

その日、鈴は彼氏といっしょにコンビニに来ていた。

ふと、コンビニの奥の方を見ると、鈴の彼氏が連れていた女子のひとりがいた。

鈴の彼氏はそれに全く気づいていない。

ふと、その女子がこちらの方…いや、鈴たちの方を向いた。

その女子はびっくりした顔をした後、ものすごく不機嫌な顔をした。そして、そそくさと買うものをとってレジに並び、早足でコンビニを出ていった。

それから20秒後、鈴の彼氏のケータイがなった。

画面を見た鈴の彼氏はびっくりした様子で、鈴に慌てて、

「今、親から電話きたからちょっと待ってて。」

と、店の奥の方に行った。

僕は「隣へ並んでください」の看板をレジにおいて、こっそり鈴の彼氏の方へ行った。

鈴の彼氏の電話からは、声が漏れていて、充分に内容が把握出来た。

「…と!どういうこと?!あいつとなりのクラスの…まじムカついた…あの女にも聞いてやる!…」

それを聞いて、僕はまた、こっそりレジに戻って仕事を続けた。この時、僕は「しめた!」という気持ちでいっぱいで、飛び上がりそうになった。


仕事が終わり、帰り道。ぼくは人目を気にしてから思いっきりジャンプした。

ついに浮気している事が鈴にバレる!ざまぁみろ!お前なんか鈴ににあうわけないんだよ!

と、こころのなかでさけびながら、僕は家に帰った。






前回からだいぶ間が開きました。

ごめんなさい

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