青年への眼差し
さあ、どんどん話は展開していきますよーーw
ゆっくりと振り向くと、ステージで、青年は驚きを隠せないでいた。
目を見開き、立ちつくしていた。
だが、もう一度確認しようとしたのだろう。
もう一本ナイフを取りだし、都華に向かって投げた。
都華は、動かなかった。
[!!!逃げて!]
叫んでしまったのは、絵里だった。
だが、逃げようとせず、都華は立ったままだった。
そして、ナイフは....
[スカンッ!]
都華のカッターシャツの腕の部分を引き裂き、床に刺さった。
そして、都華は、ステージ...青年に背を向けた。
都華は床に刺さったナイフを取った。
だがその時は、もう遅かった...
青年はナイフをもう2本、都華に向けて投げていた。
その時はもう既に遅し....
ナイフは、生徒達の頭上を越えて...
[パシッ!]
[カキーン!]
行かなかった。
一本のナイフが視界に見てとれた。ナイフは周りながら放物線を描き、床に落ちた。
[カランカラン...]
もう一本ナイフはと言うと...ある少年が持っていた...
いや...取っていた。と言うべきか。
その少年はナイフを右手の人差し指と中指で挟んだ状態で立っていた。
[!?]
何が起こった!?
ステージ上の青年はただ神経な眼差しで、真正面を見ていた。
そこには...
[鬼修気!!!!]
なんと...あの壊れたはずの鬼修気が立っていた...
鬼修気は、偉そうに肩で息をしていた。
ただ...その姿にはかつての威厳や、気迫があった。
[俺はそうそう死なねぇよ....]
鬼修気はメガネが無かった。
その姿はさながら狼の様に、荒々しさがあった。
ただ...もう一つのナイフ...一体誰が落としたのか....
その答えは、ナイフが落ちた場所を見れば、想像がついた...
ナイフの周りには、制服のボタンが3つ落ちていた。
ボタンが3つ...あのスピードの物を撃ち落とす。
何回のやりなれた作業だったから、当たった。
いや...当てられた。
そう...もう一つのナイフを落としたのは紅葉だった。
紅葉見ると、しゃがんで吐いていた。
が、その制服にはボタンが3つ無かった。
そう...紅葉はコントロールと条件反射が良かった。
だから、あの銃ゲームも出来た。
そして、都華と鬼修気は二人でナイフを持ち、立っていた。
青年を見据えて....
[.......]
[.......]
.....しばらく何も無い時間があった。
いや...実際は数秒だったのかも知れない。
ふいに青年が笑い初めた。
[ックックッック!!!アハハハハハハ!!!]
背を曲げて、仰け反るように笑った。笑い狂っていた。
ただその光景を都華達は見ていただけだった。
でもその瞬間を黙って見ている様な鬼修気では無かった。
その瞬間、鬼修気が青年に向かってナイフを投げた。
[パシッ]
それは、とてつもないスピードだっただろう。
鬼修気の手から離れて約1秒....それなのに....
青年は、先程と同じ様に、人差し指と中指で挟んで掴んでいた。さっきと同じ格好のままで。
そして、こちらが見える様に体勢を戻すと言った。
[はははははっ!そんな怖い顔するなよー!僕は君たちを皆殺しに来た訳じゃ無いんだ。]
青年は、淡々と言った。
では、この青年の目的は何なのか....
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