初狂 8
目の前で言葉を発した生き物は背中に銃弾をくらい倒れた。
三郷にとって、普通な出来事、面白い分けでもなければ楽しい分け出もない。
だから不安になる。
こんなにも自分について考える生き物は居なかったから、自分の置かれている立場を理解して否定したのだから、不安になる。
「三郷三郷、大丈夫か?」
名前は確か斎藤。
斎藤が暗闇から出てくる。
「なんで能力を使わなかった?」
自分もよくわかっていないから適当に言葉を寄せ集めて説明してその場を過ごした。
この人は所詮組織の人間。だから私なんか人間とは思っていない。
そんなことわかっているのに怒られると嫌な気分になる。
斎藤がどこか行く。担当者は始末書を書かないといけないらしく本部に向かう。
「今日は帰っていいぞ――――。」
通り際に自宅待機命令。これが一番安心する。
それでも三郷三郷は彼女のことが心に残る。本当に彼女をここで殺しても良かったのか疑問に残る。
そして横を通り過ぎたと思われた斎藤が倒れてきて三郷三郷の肩にぶつかる。それに反応して三郷三郷が振り返るとその目は死んでいた。
右足の足首からなくなり背中に風穴・・・・多分心臓が――――。
三郷三郷はここで気づいた。
前を振り向き目の前に彼女の存在を認識をして素早く回避行動を行うとした瞬間、体の下半身が吹き飛んだ。
何かの摩擦で吹き飛んぶ上半身は空中で彼女を一瞬認識して理解する。
彼女は治っていた。完全治癒にふさわしく左腕が治っていた。だから恐怖した。
私と同じ能力を持っている。それも私より強く誰もが恐怖してひれ伏すであろう能力を彼女は所持していた。
空中に何回転も飛ばされた後仰向けでコンクリートに叩きつけられる。苦しさあまり血と唾液を飛ばした。
生きていることは認識できさらに両手は無事なようだ。回避するとき両手を挙げておいて助かった。
感覚はないが多分腸が丸出しなっているだろうことが分かる。
この場を早く逃げ出すために手を動かす。当然仰向けままで移動する。
彼女が上から飛びかかってくる。