超高難易度現代ファンタジー
生まれは地方都市。過疎でも過密でもなく、ほどよく栄えており暮らしやすい県庁所在地。
治安も良く小さい頃からカツアゲやタカリの類に遭ったことはない。
小中と公立に通ったが学級崩壊もなく、イジメなどもなかった。
高校は近隣ではトップの進学校。二年からは文系に進み、どうにか赤点を取ることもなく三年に進む。
三年になってからは駅前にある適当な塾に通い始め、そこで出会った他校の女子と付き合いが始まる。
夏休みに自宅で初体験を済ますも大学受験のゴタゴタで冬前に別れる。
県内唯一の国立大学に受かり春から一人暮らしを始める。
一年の終わり頃、付き合い始めた彼女と半同棲になだれ込む。
その彼女と別れることもなく就活に突入。奇しくも二人は同じ県内の大手企業に就職が決まる。
就職し三年目、彼女からのプロポーズで結婚。翌年第一子を授かる。
リストラの嵐が吹き荒れたため妻はあっさり退職。自分は肩を叩かれることはなかった。
第二子、第三子と授かりつつ昇進。いつの間にやら管理職へ。労働基準法から解き放たれる。
第一子が嫁入り。酒量が増える。
第二子が婿取り。酒量が増える。
第三子が嫁取り。酒量がさらに増えた。
第一子に初孫が誕生。酒量が限界突破。
仕事が乗りに乗る。
退職を願い出るも役員になってしまう。
退職を認められる。オファーが国内外から数十件あるが全て断る。
妻と世界一周クルーズに出かけるも酔いが酷く最初の寄港地で逃亡する。
百日後、日本で妻を出迎える。
孫の数が八人になった。
初孫が結婚する。
検査入院するが予定をオーバーする。
妻がそばにいてくれる。
長女が顔を見せてくれる。
長女の長男が来た。
長女の旦那がメロンを持ってきた。
二女が来た。
二女の婿が来た。
二女の長女が来てくれた。
長男が来たけどすぐ帰った。
長男の嫁が柿を捥いできた。
それを妻が切り分けてくれた。
長男の息子が来た。彼女と一緒に。
長女の長男が赤子を抱いてきた。
小さい。女の子。かわいい。
妻、泣くな。泣くなよ。
お前、かわいい。いい女だ。
長女。泣くな。ありがとう。
二女。泣くな。ありがとう。
長男。お前は泣け。
初孫。がんばれ。
みんな。ありがとう……




