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こぼれおちし短歌たち('25年12月~'26年3月)他
井戸のそこ一匹なりしかたつむり
ほのかを求め触覚のばす
西の魔女あさ一番に出かけたら
天使がきたと喜ぶ人ら
救済を外に求めて右顧左眄
首が取れなきゃそらお目でたい
夕暮れる傾く日差しに輝くは
舗装路に咲くビッグ・バンかな
春の夜に霙ふりしを見けりしは
天地の返るためなりしかと
泳いでも辿りつけぬは古いにしえの宮
今様を空に舞わせし虚しさ抱え
――他
黄から赤さま変わる絢あしをとめ
わか葉の春を待つ交差点
亡き人のおもざし褪せり消えうすも
諱しらねどめぐり逢うまで




