86
【✳81の前書きと同じ内容です。】
申し訳ございません。
更新ミスをしてしまい、差し込みができなかった為、一度、81〜84(→変更後、82〜85になります)削除しました
ここ(86)から新しい話となります。
ブックマークくださっていた方は、本当にすみません。
すでに読まれている方、削除している最中に話を読まれた方は、ぶつ切りな感じになってしまい、「??」となってしまったかと思います。
大変、失礼致しました。
可愛い……
キスしたら、もう何も考えられなくなる。
「……バート様……ん」
唇の隙間から舌を滑り込ませた。
「ゃ……んん……」
恥ずかしがっている様子を見て、体が熱くなる。
──ティアラが好きだ。
「ま……待って……っ」
逃げる腰を引き寄せ、深いキスを迫る。上顎をなぞると、ティアラの体がビクッと震えた。
ティアラは目をぎゅっとつぶって真っ赤になっている。
「ティアラ、俺の事、見て……」
甘えるように耳元で囁く。
そう伝えても、恥ずかしいのかティアラは目を閉じたまま。耳や首筋まで赤い。
頬を撫でると、色白の肌が赤く染まる。俺とのキスでそうなっているんだと思ったら、それだけで堪らなくなった。
「ティアラ……」
再度声をかけると、ティアラの長いまつ毛が微かに揺れた。
そっと開かれた瞳は涙で潤んでいる。
赤い顔に上目遣いに涙目。それだけで欲に駆られそうになった。
(何、今の……『俺の事、見て』だなんて……食べられてるみたいだった……バート様の目が熱い……いつもより少しだけ乱暴なキス……恥ずかしいのに……息が止まりそうな位、幸せで気持ち良かった……)
俺の理性を壊すには十分な台詞だった。
ティアラが好き。
愛しい……
それしか考えられない。
何度もキスをして、きつく抱きしめる。
「好きなんだ……ティアラ……」
首から肩のラインをなぞる。くすぐったいのか、下を向かれてしまった。身を捩るティアラの顎を上げ、もう一度キスを迫る。
「……っ……はぁ……んんっ」
そのまま指を下へ滑らせ、ナイトドレスの上から手を重ねる。
「バ、バート様っ!」
その瞬間、激しい心音が伝わってきた。
「……ゃ」
初めて聞く控えめで可愛い声。力なく俺の手首を握り、震えている。
「……駄目です……ん………」
ティアラはきっと知らないんだ。
そんな甘い声で『嫌』とか『駄目』って言われても、男を煽るだけだって。
首にキスマークを付けると、ティアラに力いっぱい押し退けられ、ハッと我に返った。




