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婚約者の心の声が可愛過ぎて困っています  作者: りょう
第三部

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82/142

81

申し訳ございません。

更新ミスをしてしまい、差し込みができなかった為、一度、81〜84(→変更後、82〜85になります)削除しました。

こちらが新しい81となります。

新しい86から新しい話となります。

ブックマークくださっていた方は、本当にすみません。

すでに読まれている方、削除している最中に話を読まれた方は、ぶつ切りな感じになってしまい、「??」となってしまったかと思います。

大変、失礼致しました。

「ご馳走でした。どれも美味しかったですわ。メインのステーキは勿論、ホタテのマリネソース、サーモンテリーヌが絶品でした。ほうれん草のキッシュやビシソワーズは優しいお味でほんのり甘く、食べ過ぎてしまいました」

「光栄でございます」

 ティアラがシェフに礼を伝えている。

(ギルバート様、良かったですね! 雨に感謝しないと!)

 シェフが慈愛に満ちた顔をしていて、気まずい。聞こえてきたお節介に困ってしまう。


「ティアラ様、湯浴みの準備をさせて頂きます。お好みの香油はございますか? お花は浮かべても大丈夫でしょうか」

 メイドの一言にドキッとする。

「お構いなく」

 ティアラが遠慮すると、メイドは瓶をいくつか持ってきた。

「ローズ、ラベンダー、ジャスミン、ベルガモット、レモングラス、バニラ、色々ありますよ。せっかくですので、ティアラ様のお好きな物をお教えください」

 推しの強いメイド達に負け、ティアラは俺がよく使っているベルガモットの香りを選んだ。

(バラの香りも大好きだけど、バート様と同じにしちゃおう)

 上目遣いで見られ、ぎこちなく笑顔を返す。

「食休みがお済みの頃、湯浴みのお声掛けをさせて頂きます。では、一度失礼致します。ごゆるりとお過ごしくださいませ」

(ギルバート様と同じ香りを選びましたね! 本日のギルバート様の香油はベルガモット一択です)

(ティアラ様、お泊りにはしゃいでらして可愛い。なんて素直で愛らしい方なのかしら! ギルバート様、大事にしてあげてくださいね)

 メイド達の生暖かい視線も痛い。

 揃ってお辞儀をした後、皆、部屋を出て行った。家令(ロバート)も遠慮しているのか、早々にいなくなってしまい、二人きり。

 ドキドキしていると、ティアラと目が合ってしまった。


(バート様、いつ見ても素敵……なんで、こんなに格好良いの。きゃー! 早速、二人きりよ。私からキスを迫っちゃおうかしら!)

「ゴ、ゴホッ!」

 思わず咳き込む。危うく、ティーカップを落としそうになった。

「大丈夫ですか?」

「……ああ、問題ない」

(咳してるバート様、可愛い! 背中を擦って差し上げたい! 流れ的に変ではないはず! いいかな? いいよね?)

 ティアラがそっと手を伸ばしてくる。

 背中に触れられ、体がビクッと跳ねる。

(バート様ってば、ビックリしてる。あれ? 顔、赤い。嘘……もしかして照れてるの?)

 恥ずかしい指摘に顔が益々熱くなる。

 

 心の準備もできないまま、ティアラがうちへ泊まる事となった。

 ウキウキしているティアラは可愛い。しかし結婚式

前、節度は持たなければならない。

 外は一段と雨が強くなり、より一層不安な気持ちを煽られた。

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