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生々流転 ―そこは異世界だった―  作者: 姫野 りぉ
第一章 世界樹~ユグドラシル~
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アルニア王国 シルベニア辺境領 Ⅱ


俺が居るこの国はアルニア王国と言う国で歴史も永いらしい

隣接する国はエルフ国、神聖皇国、リビエラ公国がありエルフ国の先にオルシカ帝国が有った

この星の大陸は東西に別れていて各々の大陸は海に囲まれている、ここは西大陸で大陸の真ん中が森となっていて人はおろか亜人種や獣人とかも住んで居ないとの事


人外魔境、死の森とか魔の森と言われる大森林なのだが俺はその真ん中に落とされていたのだが?┅┅┅


シルベニア辺境地領はこの森と隣り合わせでその最奥の地には資源が眠っていると考えられている

シルベニア領を納めている侯爵は森の恵みを求め永年に渡り調査や開拓を進めて領地を広げて来たんだと?

そのお陰で国でも強い発言力をもっている


カリオス・スレイン・シルベニア侯爵


彼は中々のやり手で貴族社会では指折りの逸材と言われる

代々王族の血を継ぎ侯爵の位だが公爵と同じ地位に付いている


一大公三公爵五侯爵がこの王国の最上位貴族だ

この上位貴族の中からも王になる事が許されてる訳で昔は王位継承で荒れた時期も有ったんだと

だからか今は継承する子供が溢れて王の嫁さんは7人らしい┅余計に揉めないか?


この地は王都からスッゴク離れていて馬車だと二年も掛かる程

侯爵様は常に王都に居て領地は一族の者が治めているとの事

そんなだからか地方の町は代官が治め発展すると爵位を受け男爵が町の長になる


この調査隊も町の拡大と資源獲得に森へと来ていたのだ

ガルバ隊長は代官職でカーガス町を任されているのだが町はそれ程豊かとは言えない


土地は有るが魔物が多く農地が荒らされる事が悩みの種でこれと言った特産物は無い、だから町の人口は増えてるが辺境の田舎で終わっているのだ

鉱山でも見つかれば一躍発展するだろうがそれも┅┅


手っ取り早いのがダンジョンの発見だが未だに見つからない

そんなで森の近くを調査してる┅大丈夫?


「おはようございますって┅こんにちはかな?」

「フフフ、随分と疲れてたのね、まだ昼食には間に合うわよ、食べたらお話しが有るからね♪」


ウッ?ミリンダさん┅そんなに近いと?それに腕に柔らかい感触♪┅


「ハイ!食べたら執務室でしたか?そこへ行けば良いんですね?」

「ウフ♪違うわよ、私の部屋よ、シンヤ君に見せたい物があるの、だからね♪」

「そ、そうですか┅分かりました、食べたら行きます」


なんだろ?なぁ?見せたい物?

しかし┅ミリンダさんって不思議な人だ、ガルバさんのお嫁さんでハンスさんの姉さんだよなぁ、でも┅?


コンコン┅┅


「シンヤです、ミリンダさん?」

「いらっしゃい、待ってたわ、さぁこっちに♪」

「はい、お邪魔します、ミーシャちゃんも宜しく」

「うん!シンヤお兄ちゃん!」


「御免なさいね?わざわざ呼んで、実はこれを見て欲しかったの」


それは日本語?なのか?


「これをどうして俺が?」

「この本は森の調査中に見つかったの、でも見た事が無い文字で全く分からないの、でも森で見つかったのだから多分貴方の物じゃ無いかってハンスが言うの、どう?」


手に取りパラパラと見ると日記みたいだ

過去の転生者?か転移者だな┅

これはじっくり読まないと


「これは俺のじゃ有りません、でもこの文字は読めます、どうか読ませて貰えませんか?」

「そうなの┅読めるのね?では何が書いて有るのか教えてちょうだい、とても大事に保管してた物なのよ」


「そんな物をどうして俺に?」

「これはハンスと私しか知らない物でガルバには教えてないのよ、彼は隊長だから献上する義務が有るの、だから私達で保管して文字が読めないかと思ってね♪」


「そうですか┅分かりました、内容はキチンと話します」


パラパラと開くと日記みたいな感じ?


「ミリンダさん、これ部屋でゆっくり読ませて下さい、後で報告してお返しします」

「┅┅┅┅そうね、分かったわ、内容がまとまったら話して、それでね?もし貴方関係の事だったりしたら私だけで良いから本当の事を教えて、お願いよ?」


「承知しました、とにかく読んで見ます、読んで┅┅┅」


さて?これは俺のじゃ無い、先にこの世界へ来た日本人なのは間違いない

後で詳しく見つかった場所を聞かないと┅



ーーーーーーー ーーーーーーーー


マイラス曆25530年 (西暦1990年)

8月25日 ケント・D・ニール(相良健人)

死亡 享年530歳


ふむふむ┅この日記にはこの辺りはエルフ国らしくてケント事相良健人は町の領主だったと、530歳って┅所謂チート能力で国に認められていた┅

転生者ってチートな能力が与えられたんだよな?俺にはなかった?


しかし┅嫁が5人で愛人が3人って!ハーレムかよ!┅爆ぜろ!


やっぱり勇者が魔王討伐したんだ┅それって召還者だよなぁ┅1990年、俺が死んだのが2020年、30年前に死んだのか┅

召還とは違って女神と話して転生を選んだ、そして能力を選択して生まれながらのチート能力で無双した、勇者達と違った人生を送った訳なんだな┅


最後のページにメッセージが有る┅┅


“この日記を読める人は同郷の人しか居ない この部屋へ入る事が出来たら特別に良い事を教えよう 是非とも見て欲しい 頼んだよ“


「┅┅┅┅部屋?はぁ~面倒くさい事になった┅」


仕方なくミリンダさんとハンスさんを呼んで話そう、そしてこの日記が有った所へ行かないと


「ミリンダさん、ハンスさん、つかぬ事をお聞きしますが今は何年ですか?」

「今はアルニア歴530年よ」

「アルニア歴?マイラス曆では無いんですか?」

「マイラス曆なら26030年よ、今はアルニア歴が普通だけど?」


「言い方が変わるんですね?」

「イヤイヤ、この星がマイラス星だからだよ、でも500年前の大魔戦後に各々の国が1から始めようってなった、普通は530年3月22日って言うんだ」

「住んでる国の名を頭に付けるのは公式な書類上よ、国通しの公式文書なんかはマイラス曆を使うの」


「ふぅ~ん、この星はマイラス星ですか、2万6000年って若い星なんですね?」

「星事態は5億年位だったか?しら?何でも2万6000年頃に神様が大地や生き物を創られたからだって学んだわ」


「それって教会とかですか?」

「教会もだけど私は王立学院で学んだし図書館の歴史書にも書いてあったような?」


「ハハハ、そうですか、ともかくこれに書かれてるのは日記で530年前の物です」

「そう┅読めたのね?」

「ええ┅┅┅残念ながらです┅」

「えっ?どうして?姉さん?シンヤ?」


「ふぅ~この文字はこの世界の物じゃ無いの、エルフ文字でも古代文字でも無いマッタク分からない文字なの、それを読めるのはこの世界の者じゃあ無い、つまり異世界人って事にならない?」

「そ、それはシンヤは異世界人って事?」


「┅┅実はこの世界へ転生したのは確かです、1年程前ですけど┅普通は赤ちゃんとして産まれるみたいなんですがこの姿で森にいました」

「じゃあ勇者なの?」

「いいえ、勇者は召還されて来ますが俺は普通の転生者です」


「ふぅ~赤ちゃんで転生して来るってのは初めて知ったわ、それは異世界人としてなの?」

「異世界人ってのは多分ですが記憶が有るか無いかだと思います、転移転生した人が生前の記憶を持ったままこの世界へ来て特別な能力を持っているからだと思います」


「じゃあシンヤはその特別な能力を持ってるのか?」

「それが分からないんです、能力事態が分からない┅」

「シンヤ君は魔法を使った事は?」

「魔法なんて!俺は何にも出来ない弱虫です┅」


「そ、そう┅シンヤ君の能力とかは置いといて読んだ感想を聞かせて」

「はい、これは日記みたいですが最後のページにメッセージが有ってこの日記が有った部屋に特別な知らせが残ってるらしいんです、だから俺を連れて行って下さい」


「じゃあこれから行く?」

「ここから歩いて直ぐの所だよ、3人で行こう」


異世界人ってバレたのは仕方ないかな?この2人なら大丈夫だろ

俺の能力かぁ?本当に有るのか?な?


ガサガサと森の中を歩くと洞窟?だよなぁ


「ここはダンジョンかもって思って入ったんだ、中には魔獣じゃ無くてスケルトンが出て退治したら扉が有り中々開けられなくて姉さんと二人でどうにか開いて」


「扉を開くのに魔力が必要で私だけじゃ足りなくてハンスの魔力を合わせてどうにかなったの」

「今は只の洞窟で魔物も来なくなったよ」


この扉?なんだかおかしい┅┅手を当てるのかな?


ブワ~ン ポシャ~ン


アワアワ、中に吸い込まれる!


「「シンヤ君!シンヤ!」」


おっと!ここは?なんか舞台みたいになってるなぁ?この椅子に座って見る感じかな?

どれどれ┅ちょうど正面が見れる位置?


カチャ┅┅┅ブーゥゥ パッ!


“始めまして!このホログラムを見てるって事は俺と同郷の人だね?

時間が無いから手短に、俺は健人、相良健人だ、このエルフ国ニール領で領主をしていた、ここから2kmの所に神殿が有る、その地下に俺が作った人造人間が眠っているからそれを起こして欲しい、君の助けになるよ必ずね!必要な知識や能力を与えてるし財宝も一緒だよ、この後ろに書物が有るから読んで欲しい、この部屋の物は君にプレゼントしよう、このメッセージだけでは語り尽くせない、大切な事は書いておいたから参考にしてくれ、最後にこの世界を好きに生きて欲しい、苦労も有るだろうが君なら大丈夫だろう、全知全能を備えた君なら┅┅俺は幸せだったよフフフ“

ガガーッ ガー プッ┅┅┅┅┅┅



ここから2km!無理無理!森の中じゃん!

領地で領主って事はここは町だったって事だよね?

そしてここは領主の屋敷だった┅┅

埋まってね!だって洞窟で入り口から降りてるよね!


はぁ~ここは永い時を経て埋まったんだ┅

神殿ってのは間違いなく地下に埋もれてるよなぁ、絶対無理だよ!

ケントさんよぉ?少しは考えて隠して置いてくれないか?

人に頼むならだよ!マッタク!

どれどれ?この本みたいのかな?それとこの袋は?

ふむふむ┅なんと素晴らしいアイテムでしょう!って汚な!


なんだよこれ?汚いボロ袋┅┅

う~ん┅┅やっぱアイテムBOXだな┅

BOXなのに袋って?間違ってないかい?


なんか疲れた┅┅┅はぁ~


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