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生々流転 ―そこは異世界だった―  作者: 姫野 りぉ
第一章 世界樹~ユグドラシル~
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プロローグ Ⅱ


異世界ヘと転生もしくは転移の場合は何かしらの意図や力が働く物

地球で亡くなった場合、魂は地球ヘと輪廻する物だが?


命は無くならない物だと宗教学者や哲学者は唱える

星の数が命の数で生きとし生ける物総ての命は輪廻の輪で繰り返す


この命を魂とか霊とか言うのは各々の宗教感や倫理観でとらえるからだろう


アインシュタインの相対性理論では三次元世界や宇宙を突き詰めた

最近は四次元世界や五次元世界が存在する理論が出されている

パラレルワールドだったか?相互異空間?次元が違う空間に存在する世界だったか?宇宙だったか?

三次元世界とは違う世界 四次元世界がかなり違ってる事は科学と言うか物理学では既に当たり前に論じられてる


では?異世界は異次元世界に当たるのだろうか?

アニメや漫画にラノベで多くの異世界物語が溢れている


では?最初に考えた人は何が起因で異世界ヘと想い馳せたのだろうか?


そんな事を考えながら3つの月を見ている

相変わらず呼吸は重く直ぐに怠くなる

病気?なのか?

生前の体と違う体が影響してるのか?


しかし今の問題は俺に魔物が倒せるのか?なのだが

こんな森の中で一人で生きるなんて不可能だろう

そりゃお決まりのチートとか有れば納得も行く

でも感じる所、そんなチート能力は見当たらない


一体俺にどうしろと言うのか?

マッタク!神とか女神とか何を考えてる!

俺、死んぢゃうぞ!

又同じ様に獣とか魔物に噛まれ死ぬんだ┅


くそぉ!何だか悔しいなぁ┅┅


一寸は足掻いて見ようか?

やるだけやって死んだら仕方ない┅┅


仕方ない┅┅バカヤロー!って┅┅┅





ピョンピョン!ピャンピャン!


スライムとウサギ達と一緒に歩く森の中

時たま彼らがサッ!と隠れる

俺も一緒に隠れると魔物がキョロキョロしながら現れる┅┅┅


あれは鬼?多分オーガだろう、しかし!デカイ!5mは有る巨体?


普通のオーガならあんなに大きく無いと思うけど?無いわぁ┅┅あんなのと戦うって┅自殺志願者位の者だよ


そんなでひたすら隠れる、巨大オーガと一緒に居るのはメス?

何やら命令してるからメスの方が偉いのか?他の奴も頭が低い?


その一行が過ぎると又歩きだす

そして隠れる

今度はアナコンダ?巨大ヘビ!

ありゃ10m以上は有る、胴体もデカイ!

うわぁ!豚の顔した魔物ってオークだろう

それを丸飲みしてるのか?


はぁ~勘弁してくれ!真っ黒な巨大ヘビが2mは有る生き物を丸飲みって洒落にならん!バカじゃ無いのかあ!


どいつもこいつもデカ過ぎるだろ!

それに狂暴過ぎる!

まぁ隠れてると問題無いのが幸いだけど♪


スライム達やウサギ達には感謝だよぉ!

ちゃんと魔物を感じて早く隠れてくれる


少し開けた所で夜を開かすのだが火を起こしても魔物は来ない?

それに俺が料理?をするとスライムやウサギ達は遠巻きにして離れる?この草が臭いのか?


でもぐっすり眠れるのは有難い!


そんな毎日を過ごし何日経ったのか?

足腰は幾らか強くなったみたいで時間が過ぎる程に呼吸も落ち着いて来た

気だるさも解消して走れる様にはなった


スライム達とウサギ達が跳ねて行くスピードにも追い付けるし、棒っ切れを振り回し剣術の真似事もしてる


何事も備えは必要です!


歩けど歩けど森は続く┅┅どれくらいの日にちが過ぎた?

髪はボサボサ髭も伸びてる、でもまだ森の中を歩いてる

あの大きな木もかなり小さく見える

数々の魔物を見た、面白い事にアニメや漫画、ラノベ小説に出て来た魔物達と似た奴が結構存在してる


サイクロプス(一つ目の巨人)ミノタウロス(牛みたいな顔の巨人)バジリスクにコカトリス、ワイバーンにグリフォン、熊?アウルベアなのかな?オオカミ、ダイアウルフかな?白くてデカイ!猪の巨大な奴、イーヴルボアだろう


トロールってのも居た、棍棒を振り回して頭悪そうだった

しかしまぁ色んなのがうじゃうじゃしてるだね?はぁ~


まだ先は見えない、ずっとずーっと森ばかりでちっとも草原とかに出ないのは?

そのお陰で木の実とかキノコに気になる草とか豊富で助かるけどたんぱく質が皆無┅


こうガブリって肉を食らいたい!クソッ!


そうしてボロボロの姿でやっと草原に出るとスライム達とウサギ達は森へと戻った

かなり悲しかったが一緒には来てくれなかった┅┅┅え~ん!


草原を歩く┅┅┅そして道と言える所に出て涙が出る程に嬉しかった!

その道?をペタペタと歩く歩く歩くぅ┅┅


夜はお決まりの料理で空腹を満たす

キノコと草を木に巻き焼くだけの料理なんだけど┅

眩しい日差しはかなり体力を消耗する、ふと顔を上げると?

おや!あの煙は?なんか燃えてるのか?


近付いて隠れて見る?緑色の身体で醜い顔の姿?ゴブリンなのかな?

そのゴブリン達が馬車を襲ったのか┅┅


馬車は2台、両方燃えてる、死体だろう幾つか転がっていてゴブリン達は喰らってる┅┅戦利品の生きた女性は担いで行くのか、8人?の女性が暴れながら担がれ泣き叫ぶ姿が哀れだった┅┅


ゴブリン達はざっと30体と弓を持った奴が5、6体、シャーマンみたいな格好のローブをしたのが1体、デカイゴブリンが3体とまるで軍隊みたい


ゴブリン達が見えなくなって恐る恐る現場へ行くと死体には喰われた後が無残な有り様で┅┅

荷物も持ち去られたのか馬車には荷物が少しだけ

鎧?冒険者だろうか?齧られ喰われズタズタだが遺品らしき物?


遺体を纏めるとポロポロと落ちる品、これはカード?それにバッグ、まぁ血まみれの服とかは遠慮するが?

其れなりの物が有った!貰って行こう!

お金は助かる!本当にありがとう!


町か村に着いて無一文ってのは悲しいから

助かる、剣が有るけど俺に使えるのか?ふむ?

これは魔法杖だろう、まんまだし!


魔法使いとか居たのか┅┅

この馬車って商人の物か?でも此方には檻が有る?奴隷とか?かな┅┅┅


ふぅ~┅┅┅┅┅奴隷かぁ


あの女性達って奴隷だったのか?

この服は商人のかな?ちょっと立派だし!

奴隷商人の馬車?だろうな

護衛に冒険者って所か


やっぱり命が軽い世界なんだな┅┅

強く無いと生き残れない!弱肉強食かぁ┅

こりゃ少しでも鍛練しないとヤバイよな!

鍛練!┅┅┅マラソンに棒振りイヤイヤ剣を振りますかね?


後は何か無いか?こっちは?

おっ!又バッグだ!ちょっと大きい!

この樽は?ガバッと開けると白い粉?恐る恐る少し舐めると塩っぱい!塩だ!やったぁ!塩だ塩だ!


バッグに入れて持って行こう!

中身を出して?なんだ!これは?


マジックバッグ┅┅┅

出るは出るは?ハッ?なんだよ?

肉の塊にお金!こんなに┅┅┅


じゃあこっちのは?┅┅マジックバッグ!


フ~ム?この大きいのが奴隷商人のでこっちが冒険者のかな?

他にバッグは無いのか!


必死に探す!遺体をひっくり返し探す!

あった┅┅┅


アイテムBOX┅┅こいつら普通の冒険者じゃなかったんだ

多分高ランクの冒険者だったんだろうけどあのゴブリン達に負けた


数には敵わないか?これが現実なんだ┅


アイテムBOXって持ち主以外は使えないってだったよな?

其れに魔法、魔力が無いと駄目なんだよな

俺には?┅


まっ後回しだ、回収だけはしてサッサと行こう、こんな所に長居してたらヤバイに決まってる!

クワバラクワバラ!とばっちりは嫌だ!


手当たり次第バッグに突っ込み走って逃げた?急いだ!だ!


走った、ひたすら走った、そして川が見えると一目散に河原ヘと向かった


はぁはぁ、もう限界┅┅┅

ザバッっと倒れるのは仕方ない、そう仕方ない、体力ねぇ!


息も落ち着き川の水で顔を洗うとサッパリ

ついでに飲んじゃえ┅┅旨い!


さて?バッグの確認、3つのマジックバッグとアイテムBOX


バッグには料理に必要な物が有った、鍋とかフライパンにコンロ?2口コンロ?

包丁みたいなナイフとかスプーン、フォーク、木の器に調味料?これは胡椒かな?クンクン

オオー!タオルかあ!服も有るって?着れるかな?フフフ♪


こっちは肉と野菜、食材だなって┅あの┅あのウサギの亡骸┅┅これは食べれない┅


そう角が有る白いウサギさん┅┅

そりゃ食材には良いだろう!けど!けど┅


穴を掘って埋めた┅其れしか思い付かなかった、食べようなんて┅┅┅無理!


調理済みの塊は食べます!絶対!

草も一杯有るなぁ?こりゃ薬草だね!

匂いが薬ぽい

塩に小麦粉ってパンとか焼いてたのかね?


バッグ3つで食料と簡単な服とタオルにお金と料理が出来る品々にテーブルと椅子、ベッドに布団セット?大きめのテント┅

旅に必要かぁ?まっ助かるけど♪


さてさて!問題はアイテムBOXだよ!

フ~ン?開くと何も見えない?手を入れると底が無い


試しに石を入れると!入らん!

ポイっと入れても跳ね返す!って┅やはり限定なのか?持ち主限定なのか!


しかし?持ち主は死んだ、って事は俺が持ち主になったって事だよな?

やはり魔力なのか?クソクソクソーォ!


じゃあ?念じて見るか?フン!フーウゥゥウウ!って┅

先ずは魔力操作だったな、ヘソの辺りに集中して┅┅おっ!暖かい、そしたら心臓から身体全体に廻る様に張り巡らせるだったよね?


ウウウ、ウ~ン┅┅手足の先ヘと┅┅

はぁはぁ┅おっ!オオーオォ!なんだよ!

俺の身体が光る?


発光して力がみなぎる!髪の毛が逆立ち筋肉が張る!

これが?これが魔力の循環なのか?

異世界ってのは常識じゃあわかんねぇ!


アイテムBOXに念じると中身が頭に流れ物が分かる

これは便利だ!

しかし?これはどうしたものか?


魔物!それもワイバーンとかオークとか?それに素材かな?牙とかツノとか色々って┅

服にお金、剣が3種類に弓と矢にこれは魔石だな、パン?なんでパンが?


確かアイテムBOXって時間停止だったよな

だからかぁ┅


お金は?銀貨!かなり有るムフフ♪金貨が200枚程!本が30冊かぁ?

これで少しは安心出来るフフフ♪

ネコババは異世界には無い!だったよな!

このカードとか身元が分かるのは穴を掘って埋めよう!


鑑識とか無いからねぇ!ハハハ!

飯だ飯!肉を食べれる!に~くに~く!


こうして人の不幸を糧に一財産を得て久しぶりの食事をする

火を起こさずコンロが使えるのが大きい、肉を焼いてスープを作り柔らかいパン!


テントにベッド、布団!最高!キャンプでぐっすり寝る事が出来た


何故か魔物とかには襲われない

朝起きて鍛練!剣を振る事1000回!移動は走る!勿論ストレッチにスクワットも忘れず!


魔力操作も暇が有れば忘れずに!で、出来る事からコツコツと!


そして遂に村?だろうか?集落を発見!

長い月日の果てに辿り着いた┅┅┅

恐る恐る近付いて入り口の人に声を掛けた


「あのぉ?ここは村ですか?」

「うん?何だ?こんな所に┅┅」

「いゃあ、ずっと歩いて来たらこの場所が見えたもので」


「随分とボロボロだな?何処から来たんだ?ここは村では無いが?」

(はぁ~良かった、言葉が通じたよぉ!)


「村じゃあ無いですか?はぁ~参ったなぁ」

「ここは調査隊の拠点だ、後3ヶ月で引き払うのだが?其れよりお前の事だよ、何処から来たんだ?それにその格好は?」


「実は┅俺は名前しか分からなくて┅」

「名前だけ?他は?」

「全然思いださないんです、どうしてこんな所に居るのか、何処から来たのか、全然┅┅」


「記憶喪失か?名前は?」

「シンヤです」

「シンヤ?変わった名だな、俺はこの調査隊の副隊長、ハンスだ、とにかく中で話そう!さぁ入ってくれ」


「ありがとうございます」


やっと人に出会えた、この世界に来て早一年位?どうにか生きる望みが見えた

そして異世界生活が始まったと言える!


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