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生々流転 ―そこは異世界だった―  作者: 姫野 りぉ
第一章 世界樹~ユグドラシル~
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プロローグ Ⅰ


ううっ┅┅┅┅┅何だか気だるい┅┅

う~ん┅?

思いっきり深呼吸した┅┅重い?なんだ?空気が重くて┅胸が痛い┅┅

頭も痛い?ウッ┅┅起き上がれない

はぁ~病気か?でもここは?


フムフム┅┅森?草原が見える┅ここは木の下?だな

たしか?俺は死んだ筈だ┅確かに┅死んだ┅┅┅┅┅┅┅



神上(カミジョウ) 神也(シンヤ)

28歳 独身(DT) そう彼女居ない歴28年 大学を出て商社へ就職 普通だったらモテモテの優良物件なのだろうが?


某一流商社に就職出来たのは俺がオタクだったからと言えば?なんだろうなぁ┅

大学では自分でサークルを作り勝手に好き放題していたそれ故奇人変人扱い┅┅┅┅?


まぁ漫画の作り話しを実際出来るか?なんてのをやってたから何だが┅テヘッ

主に異世界物の漫画や小説です┅┅ハイ┅


薬草でポーションが出来るのか?それは回復するのか?とか┅┅┅バカです┅ハイ


そんな事をしていたらある時南アルプスの山の麓である植物を発見したのだ!エヘン!

その植物は学者達は知っていたが中々見つからず諦めていた程の物

大学の教授に見せたら喜んだね┅そして学者連中が団体さんで漁りに行って俺は案内役になったと┅


そんな事が有りまして?勧められてこの商社を受けたら受かったと言う訳?


まぁ大した成績でも無く普通の学生?(奇人変人)からエリート集団の中に入ったもんだから浮きまくり┅┅

地方支社をたらい回しされどうしてか?本社ヘと戻された┅┅やはりリストラ要員なのか?

そんなで厄介払いなのだろう海外へと飛ばされる(フムフム)

そこは南米アマゾンの片田舎なのか?確か州都だった筈?

マナウスはまぁまぁの都市だが日本に比べたら余り好感度は抱かない

辞めさせる為の嫌がらせ?


そんなで商品?を探せって┅鬼か!

現地のスタッフもエリートだが現地慣れ?中々のいい加減な性格に仕上がってやがります!


「ああ~神上君、適当に草でも肉でも見つけて来て、それと現地の女の子はかなり積極的だから┅┅痴話喧嘩で刺されたりしないように、それとスタッフの女の子には手を出さない方が良いよ、彼女達には決まった相手が居るからハハハ┅┅ハア~私は家庭第一だから任期が今年で終える迄に面倒だけは起こさないでくれ、以上!」


「おのぉ?所長はそう言いますが赴任して何もわからない私に適当にとは?」


「まぁこう言っちゃ何だが我々に会社は期待とかして無い、新たに契約とか望んでも居ない、このマナウス支社はこれ迄のお付き合いを維持する為の物だからさして仕事も無いんだよ、だから何も頑張らなくて良い、任期が終われば替わりが来て無事に日本へ戻れる、そうすれば給料も上がりめでたしめでたしだ、君の任期は3年間だから無事に過ごしてくれ、ノンビリと問題を起こさずしてればここではかなり良い暮らしが出来るぞ?ハハハ!」


っと、こんな感じで┅┅良いのかジャパニーズビジネスマン!


それで俺はアマゾン川を小舟で浮かんでる訳で?(なんで?)

茶色に濁った水はちょっと臭く小魚がピュンピュン跳ね取ろうと手を伸ばすと叱られた?


「ピラニア下にいる、カミヤマ、指を無くしたいか?そうなのか?」

「イヤイヤ、それは御免被る!って!俺はカミジョウだ!マッタク、はぁ~ピラニアかぁ┅」


一緒に来てくれたのは現地スタッフのファビオさんとロドリゴさん、日本語が話せるのは良いが?かなり癖がある日本語

時には辛辣な表現が残念┅┅


この辺りは浅瀬が多くワニが生息していてクーガーが頂点らしく彼らも恐れている

ええ、日本ではないので銃は当たり前の様に携行してるしライフルもしっかり足元に三丁有る


何で?こんな事を?それは草探しに追いやられた?現地スタッフの女子が彼氏とイチャイチャしたいから?俺に言いやがった!


「神上君は早く慣れる様にこの辺りを視察すると良いわよ、珍しい植物や生き物が一杯だからオタク心を刺激するでしょうしね!フフフ♪」

「そうよ!暫くは現地スタッフと一緒に見て回ってね?事務所には来なくて良いからフフフ♪」


あのビッチめぇ!其なりに美人だが性格が野心家なのかサッサと海外勤務を済ませ出世しそうな男を捕まえる迄は遊ぶってのか?

昼間っから男と寝るのが仕事なのか!

マッタク┅┅あれが日本に帰ると商社レディとしてモテ囃されるのかぁ┅┅


世も末じゃぁ!


それで?何で?なんで俺はクーガーに齧られてる?

ワニも一杯群がってるしぃ?

あの2人は?なんで逃げんのかあよぉー!


そう、岸で昼飯でもと上がって火を起こし持って来たスープを暖めていたんだ

そしたら急に発砲音!


「カミヤマ!逃げろ!クーガーだ!それにワニ来てる!早く逃げろ!」(カミヤマじゃねぇ!カミジョウだ!って!)


バキューン! パンパンパン!


拳銃の音って軽いのね?パンって┅

ライフルの音は大きいなぁ┅って!逃げなくちゃ!


そしてガブッと足を噛まれ引き摺られた、痛いより恐怖しか無かった

あの目┅┅獣の睨む目は恐怖しか無い

其からクーガーは動けない俺に止めをさせる為に首を狙って襲って来る

ガブッと首に食らい付いた時に意識が消えて行った┅┅┅(フッ┅死ぬのか┅)

┅┅┅┅┅┅┅┅┅イターイ!





目が覚めたらこの状況と言う事で?

死んだのは確かでここはアマゾンでも無い?

それは?どうなんだろう?


遠くに飛んでるのは翼竜?恐竜図鑑で見た事は有る

う~ん┅ありゃワイバーンかな?ドラゴンとは違うよね?痩せてるし┅

それに┅┅たまに跳ねるのはスライムじゃないか?

って事は?多分?いや確実に異世界だろうなぁ┅


だってスライムだぜ!ハハハ┅

これは異世界転生だろう、転移じゃ無いよなぁ、俺は死んだ、確実に!でも生きてるって事はそうなんだろう


転生しました、なんで?ってのが普通だよな、物語では死んで神様か女神とかにああだこうだと能力を貰うんだよな?

俺は? 俺は能力とか有るのか?


この状況、息苦しくて動けない?それに守る術も無いっと?

どうする?どうする!ハハハ┅┅┅ハァ┅


って┅何回夜を感じたか?

少しは息が軽くなってきたけど痛い頭と気だるさは取れない

腹も減ったし喉も乾いたがどうしよう?


とにかく立ち上がらないと┅┅

はぁはぁ┅しんどい

これは?赤い木の実だが食べれるかな?

カプッ┅う~ん甘い!カプカプカプ!


こりゃ旨い!しかし腹の足しにはならん!

もっとこうガブッと食えるのは無いのか?

ん?んんん?これは大根かな?


抜いて見よう┅┅ズボッ!


«ギャー!ギャー! ヒィー!タスケテェ!

ヒトデナシー!コロサレル!キャー!»


うわぁ!な、なんだあー!大根が叫んだぁ!走ってるぞ!こら!走りながら叫ぶな!

はぁはぁ┅なんだったんだ?走って叫ぶ大根?って┅

異世界物にマンドラゴだったかそんな薬草があったけどあれがそうか?

異世界恐るべし┅┅┅


おっ!あれは食べれるだろう!それに一杯有るが┅木の上かぁ┅登れるのか?俺の体調は最悪なんだけど?

食べなきゃヤバイ感じだしあれは絶対食べたが良いとビンビン感じる

大根があんなだからなぁここは是が非でも食べ無いと!


ヨイショッと頑張りましたよっと!フ~!

どうにか登って大きな枝まで辿り着き目の前にタワワに実った桃色の実!

ガブリと一口食べると幸せ♪ガブガブ♪


何でしょう?この幸福感!甘過ぎず酸味が仄かに香りズッシリとした腹持ち!

食べると体が軽くなり息も落ち着くのだ!


ダルかった体が嘘の様に晴れて頭の痛みが少しずつ取れる

食べるだけ食べたら何だか眠くなって来た

知らぬ間に眠ってしまった


ウウ~ン?夜?寝てたのか┅って!ヤバ!

木の上で寝たのか、デカイ枝で助かったぁ?

本当に大きな木だな!うん?何だろう?キラキラと?イヤ!形が見える?

あれは妖精みたいな姿、これは犬?オオカミ?猫みたいなのやハハ?魚?

どうやら精霊みたいだ、妖精ならピクシーだったか?羽があって少女か幼子みたいな姿、いたずらするんだったな

この子達は周りを飛ぶだけで何もしないし可愛い!


おっ!撫でれる!ホント可愛い!

向こうの空が明るくなってる、朝かな┅

サテ?どうする?こんな所にいても仕方ないし町とか責めて村とか有れば対処出来るけどな

体も回復してる様だし探すとするか┅┅

しかしまぁ見渡す限り森だよな!

大丈夫かぁ?異世界なら魔物とか居る筈だし、ゴブリンとかオークとか┅┅


俺、殺されないかな?武器も何も無いし殺し合いとか知らんし?


とにかく武器だな!あの棒っ切れでも大丈夫だろう

どれ降りるとするか


降りるのは意外と簡単に降りれた(落ちた?)

棒っ切れを掴んで振ると結構行けんじゃね?ビュンビュンと良い音を出して軽い、長さ2m位で直径5cm、手に馴染む


棒っ切れを武器に森を歩くとスライム達が周りを囲む様に跳ねて付いてくる

可愛いウサギみたいなのも何匹か付いて来る?

角が1本額に有り牙は鋭いでも真っ白で目がくりっとして可愛らしい


歩きながら食べられそうな木の実や草とかキノコを採って進む

ずっと歩いて日も傾いた頃に池に着いた

ここで夜を開かそうと火を起こす


ツルを探し木切れで弓状にして台座の木に擦る┅こする┅コスル┅

ツルを糸替わりに絡ませた木切れを回転させる事10分程で煙が立ち乾いた草に火が着いた、その上に細い枝を置いて行き段々と枝を太くして行く


池には魚が居るみたいで泳いでるのが見えるから手掴み漁だ!って┅

時間は掛かったがどうにか3匹捕まえた

尺イワナ?鮎?


15cmから20cm位で塩は無いがクシ焼きで食べると鮎みたいな香り┅

近くに群生してたセリ?みたいな草を一緒に焼いて見ると意外と美味しく食べれた

3匹とかキノコを焼いて食べお湯は無理だったが池の水は甘くて飲めた


空を見上げ3つの月を見て改めて異世界だと実感した

大中小と連なった月┅┅黄色淡いピンク淡い青色の月って┅


つくづく不思議だなぁ?こうして生きてるのもダラダラと生きてた事も┅


生かされてるのは何故?死んだのは何故?

そりゃ異世界とか生まれ変われたらっては思ったけどあれはマンガの世界

所詮作り物夢物語と思ってましたよ!

しかし┅┅┅


今は現実なんだ、ここで生きてかないといけないのか?

死んだら又転生しちゃう?

元の地球に生まれ変われるとしたら┅┅┅


まさか地獄行きとか?ハハハ┅ハハ?

それも有りかも?ハハハ、ハァ┅


明日も歩いて森を出よう!今は其れが一番だよな

スライム達は近寄らないし?ウサギ達も身を隠してる?


明日の事は明日だな!ねよ┅┅





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