傭兵令嬢と黒獅子大公

※旧タイの方がしっくりくるので戻しました。コロコロ変わってすみませんm(_ _)m

　一通の招待状が、ドロシーの生き方を一変させる――

　ドロシー・グリエッタは祖父の代から続くグリエッタ男爵領の令嬢だ。

　しかし、領地は前王家の代に流刑地として使われた不毛の大地。母は亡く、父は病人の為、義理の妹と弟は真っ当な貴族に嫁がせるため働かせられないからと、ドロシーはグリエッタ家の大黒柱として、傭兵を稼業として家族と領民を支えていた。

　ドロシーが二十四歳の冬、春の訪れを祝う王家主催のパーティー【春告祭】の招待状がグリエッタ家にも届く。

　行きたくはなかったが、病人の父の名代として、義妹弟と共に王都ザッハを訪れる。

　時間も金も無駄遣いすることなく、パーティーも無難に過ごし、早々に王都を去ろうと考えていたドロシー。

　だが、昔の傭兵仲間との再会、初恋の再燃、義妹弟のパートナー捜し、隣国との関わり等、様々なイベントが重なって、なかなかグリエッタ男爵領に帰れない。

　おまけに、戦場で獅子奮迅の活躍を果たし【黒獅子大公】と呼び名が高いが、その愛の多さから【千の愛を持つ男】として有名な王弟の目に止まってしまい……。

　万物創造の女神アルマナの加護を持ち、忌まわしい過去の遺物として魔物が存在している大陸。

　家族第一主義の傭兵令嬢ドロシー・グリエッタの周囲で巻き起こる忙しい日常が、王国だけでなく、大陸全土を巻き込むことになるとは、誰も予想していなかった。

こちらの作品はNolaさんにも掲載しています。