2年前
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2年前~ウォーリア国~
ナタリー「お父様。ウォーレン王子が来られてるわ。」
ウォーレン「マイル公爵いきなり申し訳ありません。カイン様の体調は大丈夫ですか?」
マイル「いえいえ、わざわざありがとうございます。今は眠らせていますが、回復し医者も心配ないだろうと……。」
ウォーレン「何を食べたり飲んだか覚えておられますか?」
マイル「一緒にいましたが、特に不審なモノは。しかし、息子に発作などはありません。」
ウォーレン「王族を疑っていらっしゃるのはわかっております。」
マイル「別に、あなたを疑っているわけでは……。」
ウォーレン「いいえ、婚約破棄され息子の命を狙われたこれ以上の侮辱はないでしょう。」
マイル公爵は、とても心優しい人物だがここまでされて怒らないハズはない。
マイル「……わかっているなら、何故来たのですか?」
ナタリー「お父様っ!」
ウォーレン「いいのです。聞いて欲しいことがあり、やって来ました。」
マイル「次は、なんですか……。」
ウォーレン「カイン様が狙われたのは、たぶんグラントリアの令嬢に魔法を使わせる為です。」
マイル「どういうことです?」
ウォーレン「少し遡りますが、サーデザーに姉のアンリが嫁いだのは知っていますね?」
サーデザーで起こったこととこの国がしたこと、
そのせいでレニー嬢の魔力がウォーリア国にバレたこと
全てをマイル公爵に話した。
マイル「……国王陛下は、何をする気なんだ。しかし、何故私に話したのです?」
ウォーレン「あなたに、図々しくも頼みたいことがあるんです。」
マイル「……。」
ウォーレン「すぐに信用してくださいとは言いません。しかし、今のままではマイル公爵も許せないのではないですか?」
マイル「1つお聞きしたい。光の魔力を持っていた娘は、息子を見殺しにしようとしたのか。」
ウォーレン「いいえ、彼女はとっさに彼を助けようとしました。そして、実際にカイン様を助けています。自分のせいで、彼が狙われたと知り涙を流していましたよ……。」
マイル「フッ、あの子だったのですね。何をすれば、良いんですか?」
ウォーレン「今の国の現状を探って教えて欲しいのです。あと、ナタリー嬢にも協力していただきたい。」
ナタリー「私に?」
ウォーレン「手紙を出す約束をしていたでしょう?僕のも一緒に送って欲しいんです。」
マイル「協力するのは構わないが、国王やウォルト王子はどうするんですか?」
ウォーレン「あまり、僕がマイル公爵に接触すればバレるでしょう。実際父上は、僕を信用していません。」
マイル「では、どうするのです?」
ウォーレン「手紙をお待ちください。ナタリー嬢、あなたは兄上の婚約者です。だから、無理に協力してくれとはいえません。」
ナタリー「兄さんの命を軽んじた、あの方にもう期待などしていませんわ。」
ウォーレン「あくまで、水面下で動くしかありません。信用できるのは、あなた方だけです。」
マイル「カインには、私から話しましょう。」
ウォーレン「よろしくお願いします。」
これで、基盤はできた。
後は連絡を待つだけだが……。
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2年前~アストレア家~
アレクセイ「ウォーリア国の話しとは、令息が毒を盛られた以外に何かあるのか?」
ミシェル「はい。ウォーレン王子の事です。」
アレクセイ「王子がどうした?」
ミシェル「僕が話せば、すぐに国王様に知らせますか?」
アレクセイ「話さない方がいいのか?」
ミシェル「わかりませんが、できれば最小限で進めたいと思っています。」
アレクセイ「聞いてから判断しよう。それでも構わないか?」
ミシェル「わかりました。ウォーレンは、自国をひっくり返すつもりです。そして、僕はそれをサポートしたいと思っています。」
アレクセイ「突拍子もない話だな。」
ミシェル「国でしばらく資金の流れなどを調べてから動くでしょうが、実際に実行に移すかどうかはわかりません。」
アレクセイ「じゃあ、何を話しに来たんだ?」
ミシェル「ある条件をウォーレン王子が整えれば、お父様の力をお借りしたいことがあるんです。」
アレクセイ「私に、何をして欲しいんだ?」
ミシェル「……を送り込んで欲しいのです。」
アレクセイ「フフッ、そういうことか。考えておこう。」
ミシェル「ありがとうございます。」
アレクセイ「1つ聞きたい。何故、他国の王子に手を貸す気になった?」
ミシェル「……チェイス様たちを疑っているわけではありません。でも、もしこの国でレニーが安全に暮らせないのならウォーリア国に行くのも悪くないと思っただけです。」
アレクセイ「心配するな。お前たちのことは、なんとしてでも守る。」
ミシェル「はい。お父様。」
アレクセイ「今日はもう、ゆっくり休め。」
アイリーン「あなた……。」
アレクセイ「聞いていたのか。」
アイリーン「ミシェルは、大丈夫かしら……。もしかして。」
アレクセイ「さぁな。好きにさせるしかないだろう。」
アイリーン「……そうね。」
思いつくまま書いてるので、更新早すぎるような気がしてきました……。