往信
思いきって
手紙を出してみた
前略。
真っ白な入道雲と青空の美しいコントラスト。
私の夏はこれからだと思える日々です。
田中君とは、三月の同窓会で会って以来ですよね。
まさか、あんなところで偶然会えるなんてと、すこし驚き、すこし喜びました。
学生の頃は、あんまり話ししたこともなかったけれど、いつも明るくて、楽しそうな田中君に、かすかとは言えないくらいの憧れとか、興味とか持っていました。
私は、あんまり目立つ方でもなかったので、たぶん田中君は、そんなこととかわからなかったと思うし、もしかしたら、覚えてもいなかったかもなんて、同窓会で会うまでは考えていました。
あんまり、こんなこと書くと、なんだか重いので、言い訳すると、このまえの再会で、そんなだった私自身の気持ちに気がついたって感じにしておいてくださいね。
でも、田中君はぜんぜん変わってないですね。
なんだか不思議なくらいだし、同窓会の時も、ちょっと心細かったり馴染めなかったりしてたので、なんだか話しをしてくれて、安心しました。
この前、あの店に来たのって、偶然なんですよね。
なんか不思議ですよねー。
私、かなりお酒飲んでしまってたし、あと少し遅かったら、もう覚えてなかったかもですよ。(笑い!)
なので、今度は、もう少しまともな状態のところから、一緒にご飯とかお酒とか付き合ってもらえると嬉しいかなと思います。
草々。
七月六日。 山本深鈴




