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第七章 運命の分かれ道を進むもの -1-

協会での職務が終わり、久しぶりの休暇。


つまり、フランシスカとのデートの日でもあった。


朝の七時過ぎ、龍馬はいつもよりすんなりと目を覚ましていつも通り朝風呂へと向かった。


そして、メティーシアが朝食を用意してその間に身支度を整えて時間は八時過ぎ。


約束の時間まで一時間も無い頃、龍馬は用意した物を懐にしまって強く頷いた。


もう逃げない。


その決意と共に龍馬は今日のデートプランを再確認していた。


初めてのデートなのだからリードしてここ一番の時に彼女を喜ばせてあげたいと本気でそう思いそのために頑張っていた。


始めは政略結婚にも満たない愛人の関係になる可能性もあった。


それでも、傍に居たいと願ってくれた少女のために、その少女の幸せのために、龍馬は自らの意思を示した。


恋ですらなく愛にもならないであろう大きな渦の中で見つけた大切なモノ。


それを大事にしなくて自らの決めた道を歩むことが出来るだろうか。


龍馬はこの世界に来て見て聞いて感じたすべてを飲み込み享受して一歩を踏み出す。


どんな陳腐な言葉であっても自分の言葉で伝えよう。


月が綺麗だとか、死んでもいいだったり、昔の誰かが洒落て口にした愛を語るより自分の気持ちを言葉に変えて伝えよう。


決意を胸に龍馬は時計の針が進むのを確かめて立ち上がった。


「メティーシア。そろそろ行くよ」


そう言うとメティーシアは深く頭を垂れる。


「良い一日でありますように」


そして幸福があらんことを、そう続けたメティーシアに龍馬は優しく微笑む。


「良い報告期待しててくれよな」


大事な日の一歩だと強い思いで踏みしめて龍馬は部屋を後にした。

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