必殺!降三世明王!時空割断斬り!
ナンマイダーの4人は拝殿に突入した。拝殿の本尊の前にはヴァスキただ1人が瞑想をして待ち構えていた。
ヴァスキ「……お前らがナンマイダーか、俺の城を壊滅させようってのは。名を聞こう。」
瞑想をやめたヴァスキが立ち上がる。
サエキ「赤い海!クウカイレッド!」
ワカマツ「青い大地!シンランブルー!」
ヌキナ「蓮の花!ニチレンピンク!」
フシミ「イナリホワイト!黄泉地への片道切符、ありがたく受け取りなさい!」
ヴァスキはナンマイダーの口上を聞くと不敵に笑った。
ヴァスキ「俺はヴァスキ。ここの神だ。」
サエキ「神だって?!それもここまでだ!」
ワカマツ「人身を惑わす、カルト教団め!俺たちが許さないぞ!」
その時、モルゲッソーたちが怪しい光を放つ。ヴァスキの体が黒い闘気をまとう。
ヴァスキ「クウカイレッド、クウカイレッド!クウカイレッド!!モルゲッソーからオウムマンのデータが俺の中に送られてきた。お前だけは許すなってな!」
ヴァスキの体がサイケデリックな空間に飲み込まれる。
サエキ「!消えた!?」
ワカマツ「奴はどこだ!?」
こんな時は、機転の利くヌキナの出番である。
ヌキナ「サエキ君!風神!」
え!?と思いつつサエキは風神を召喚する。風神が外に出る。
サエキ「風神をどうするー」
ガオン!
サエキがヌキナに向き直ったと同時にサエキの右腕の前腕から先が消えた。
サエキ「?!」
ブワッ
我が身に起こった状況を把握した瞬間、顔全体から脂汗が噴き出る。
サエキ「うわぁぁ!腕が!俺の腕が!」
サエキは痛みと恐怖で立っていられず、その場に腰を抜かした。ワカマツとヌキナが取り乱すサエキを抱きかかえる。
ワカマツ「サエキ!しっかりしろ!」
ヌキナ「落ち着いて!風神で砂嵐よ!」
サエキは消え入りそうな意識を保ちながら、震える左手で刀印を作ると風神に砂を巻き上げるように指示を出した。
風神「お任せあれ!」
フシミも手印を素早く作り。破魔の結界をみんなに張る。
風神は砂嵐を起こした。すると、部屋全体に巻い上がった砂でヴァスキの空間を飲み込む術の位置が把握できた。
ワカマツ「おみごとぉ!サエキ!天の沼矛だ!サエキ?!」
しかし、サエキの意識は朦朧としていた。一刻も早い応急措置が必要だった。
ワカマツ「止血帯!」
ワカマツがそう言うと空間から応急セットが出てきた。それでサエキの無くなった右腕の止血、応急措置を行う。
ワカマツ「しっかりしろ、サエキ!お前が頼りなんだぞ!」
後ろから、ワカマツの顔めがけてヴァスキの空間を飲み込む術が飛んでくる。
ヌキナ「危ない!シンペイ!」
コーン!
破魔の結界がヴァスキの攻撃を防いだ。
ワカマツ「!なんだ!」
フシミ「防げた!」
フシミの頭に陰陽Sの声がする。
陰陽S「俺も結界を手伝ってるからな、それで防げる。先にサエキの応急措置、それから天の沼矛だ!」
ヴァスキがサイケデリックな空間から姿を現す。
ヴァスキ「なに!防がれただと!」
機動隊A「今だ!突入!」
部屋になだれ込んできた数人の機動隊員が間髪入れずに持っていたサブマシンガンでヴァスキに一斉射した。
ヴァスキ「!?」
弾丸は全てヴァスキの手前で空間に飲み込まれた。
機動隊B「やはりダメか!」
機動隊C「俺たちじゃ無理だぜ!」
ヴァスキ「……危ねえな。ナンマイダーがだめならお前たちだ!」
ヴァスキが姿を消すと、ヴァスキのいた頭上の天井に穴が空いた。
ワカマツ「アイツ!」
ヌキナ「部屋の中は軌道が読まれるから?!」
ガオン!
機動隊員達の頭上の天井が無くなると同時にヴァスキの術が機動隊員達を襲う。
機動隊A「うわ!」
コーン!
ヴァスキがサイケデリックな空間から顔だけを出した。
ヴァスキ「何!コイツラも?!」
ヴァスキは腰を抜かした機動隊員達の後ろに行者姿、道士姿の翁達の姿を見た。
バンコ「加勢して、道教の力、世に知らしめてやるわ!」
エンノ「前鬼!後鬼!」
刀印を顔の前で構えるエンノの後ろに控えていた、鬼の夫婦が琵琶と笛を奏でる。
するとヴァスキはものすごく嫌がり始めた。
ヴァスキ「うわぁぁ!や、やめろぉぉぉ!」
前鬼「効いた!?」
エンノ「演奏を止めるな!奴は魔だ!」
バンコ「黒い闘気だからもしやと思ったが、当たりだったな!」
翁達2人の後ろに陰陽Sがお面の陰陽師達を引き連れて空間から出てきた。
陰陽S「遅れました。お二方、代わります。」
エンノ「何の、老骨だからと甘く見るなよ。陰陽S。」
バンコ「お前たちは引き続き、ナンマイダーよ。」
意識を取り戻したサエキは天の沼矛を取り出しそれをワカマツとヌキナに託した。
フシミは立ったまま、破魔の呪文を一心に唱えている。
ワカマツ「これを?!」
ヌキナ「どうやって使うの?!」
サエキ「お前たちならやれる!」
2人が天の沼矛を持って立ち上がると、ワカマツとヌキナの頭の中に皇御祖の声が響く。
イザナミ「天地開闢。」
イザナギ「時空割断。」
ワカマツ&ヌキナ「「天地開闢!!時空割断斬り!!」」
振り下ろした光る刀身から光波が勢いよくヴァスキめがけて飛んでいく。
ブブブブブブ……!
ヴァスキ「え?!」
ズバッ!
ヴァスキが振り向くと同時にヴァスキがいる空間が体ごと両断された。
ヴァスキ「おふ!」
ドサ!
ヴァスキの両断された体が機動隊員達の目の前に落ちてきた。機動隊員達の小さな悲鳴が聞かれる。
ゴゴゴゴゴゴ……
バンコ「!まだだ!」
エンノ「巨大化しよるぞ!」
陰陽S「行きましょう。ナンマイダー、後は頼んだぞ!」
走り去る隊員達と陰陽師達を見届けるとナンマイダーの四人は互いの顔を見て頷いた。
ヴァスキを体が元通りになり、その体がみるみる巨大化していった。崩壊する拝殿の外に逃げる機動隊、同時にワカマツ達もアミダーZとダキニーtenを降臨させる。
ピキッ
時の止まる世界、闇夜に巨大化したヴァスキとアミダーZ、ダキニーtenが対峙した。
ヴァスキが胸いっぱいに息を吸い込むと同時に体が銀色にコーティングされていった。
アミダーZのコックピットに瞬間移動したサエキが叫ぶ。
サエキ「メタルスモッグ?!」
ワカマツ「奴も使えるのか!」
ヌキナ「サエキ君!八柄の剣!」
アミダーZが空間から出てきた巨人刀の八柄の剣を手に取った。
ヴァスキ(巨大化)「させん!」
ガオン!
八柄の剣はアミダーZの右腕と共に歪な形にけずり取られた。
ヌキナ「あぁ!?」
サエキ「嘘だろ!?八柄の剣が!」
フシミ「この!トヨカワアタック!」
ダキニーtenが両肩の狐たちをヴァスキに飛ばすも、ヴァスキの手前で空間に飲み込まれ消えた。
フシミ「そんな!」
ヴァスキは勝ち誇って高笑いする。
絶望がナンマイダー達の乗るコックピットに充満する中、ワカマツがハッと閃いた。
ワカマツ「みんな!クリカラブレイドだ!」
ヌキナ「あれを?!まだ完成してないんじゃ?!」
ワカマツ「仲間を信じろ!」
サエキ「よし!」
ナンマイダー「「「クリカラブレイド!!!」」」
アミダーZの目の前にの空間から唐草の紋様の赤い刀身のクリカラブレイドが現れた。
ヴァスキ(巨大化)「ぬぅ!まだあるのか!」
ヴァスキが術を使う前に前鬼と後鬼の演奏がどこからともなく聞こえてきた。
ヴァスキ「ぎゃぁぁ!またこの曲か!?なんなんだ?!」
フシミ「今よ!」
ダキニーtenの左腕の数珠がヴァスキの体を拘束する。
ヴァスキ(巨大化)「うわ!?うわ!取れない!?」
フシミ「魔に取れるはずあるか!」
アミダーZがクリカラブレイドを天に掲げる。
ワカマツ「行くぞ!必殺!!」
ナンマイダー「「「降三世明王!!!時空割断斬り!!!」」」
アミダーZが左手に持ったクリカラブレイドの眩く光る刀身が上空を覆っていた厚い雲もろともにヴァスキを両断する。
ヴァスキ(巨大化)「うぎゃぁぁぁ!俺の城!俺の夢が!」
チュドーン!
ヴァスキが居なくなり、時間停止世界がもとに戻っていく。大地に降り立ったナンマイダーたちの変身も解け、同時にアミダーZ達もその姿がかき消えた。
ワカマツ「アミダーZ、ダキニーten……」
サエキ「満身創痍だ。」
サエキは痛そうに無くした右腕を抑えた。
フシミ「大丈夫?リョータ。」
サエキ「また入院だ。ハハハ。」
気を失うサエキをフシミが支える。
ワカマツ「メンテナンス……予算あるかなぁ?」
ヌキナ「もう、ソッカーもいないんだし。当分必要ないんじゃない?」
4人の周りに機動隊員達も集まり、皆で事件解決を喜んだ。




