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チートアイテム 時間停止装置

オウム顔の男「またハカイソーがやられだと!?」

モノアイのサイボーグ「一体どこの奴らだ!」

秘密結社ソッカーの拝殿で幹部たちが集まっていた。連日のハカイソーによる拉致作戦への妨害、敵対行為に対抗策を考えるためだ。

髪の毛がタコ足の怪人が、これまたタコ足のひげをワシャワシャとかいて唸る。

タコ足の怪人「うーむ、今度はソイツらと接敵した場合はすぐさま連絡させよう。」

オウム顔の男「おぉ、流石はラストテスタメント卿!」

亀の老人「ふん!そのくらい誰でも思いつくわい。」

タコ足の怪人が亀の老人に掴みかかろうとそのタコ足を素早く伸ばした。

モノアイのサイボーグ「よせ!尊師の御前だぞ。」

ピタッ

亀の老人の寸でのところで止まったタコ足。それをタコ足の怪人はもとに戻した。

一同「申し訳ございません、イケダ尊師。」

ラストテスタメント卿「取り乱しました。」

幹部達が一斉に頭を下げる。それを見た、玉座に座る初老の男は目を細めた。

イケダ尊師「よい。皆が、気を揉むのは仕方のないこと。ホワイティ博士。」

ホワイティ博士「お呼びですか、尊師。」

幹部達の後ろの扉から片眼鏡の白衣の老人が入ってくる。

イケダ尊師「早急に時間停止世界でも連絡のつけられる装置を作るのだ!」

ホワイティ博士「ははー。」博士は深々とおじぎをした。


帰宅途中の女性が、いつの間にか、服が乱れ、男の体液まみれになるという怪事件の噂がサエキ達の仏教高校でも広まり始めていた。

女子生徒A「またアレが出たって。今度は駅前よ?」

うそー!信じられなーい!女子生徒グループの声があたりに漏れる。

サエキ「またか。」

きっとソッカーの仕業だ。時間停止世界で動けるのは奴らしか居ない。サエキは正義感の強い男だった。

もし、そんな装置がある組織があったなら悪い男なら入信するだろう。

サエキ『そんな、外道。俺が叩きのめしてやる!』

自分の席に座るサエキは左手にしたブレスレットと時間停止力場探知装置をなでた。

そんなサエキに声を掛ける女教師がいた。

フシミ「心配ならあの子たちの帰宅するのについてあげたら?」

サエキは驚いて顔を上げた。心を見透かされている。

そう顔に書いてあったのだろうか?というか、いつの間に?

サエキ「フシミ先生。でも俺、バイトとか部活とかあるし……毎日は無理です。」

フシミ「それでいいのよ。サエキ君。」

フシミはサエキの前の空いてる席に腰を下ろした。

フシミ「自分の夢を追いかけながらでいいから、できることをしなさい。それがいい男の鉄則よ。」

その胸の谷間を追いかけるのもいいかもしれない。サエキは伸びた鼻の下をもとに戻した。

サエキ「はい!先生!」

フシミはフフッと笑った。


ヌキナ「で?私というわけ?」

サエキ「いいじゃん。同じ仲間なんだから。」

女子生徒たちが帰る所を誰にも怪しまれないように後をつける。そのためサエキはヌキナに彼女役として同行してもらうことにした。

サエキ「駅前まででいいからさ。頼むよ。」

ヌキナ「後でなんか奢ってよねー。」

しゃがんだヌキナのパンツが見えそうだが、彼女はそんなことお構い無しにスマホをいじっている。

ヌキナ「あら?スマホが……」

電波が悪いのか?それとも、プロバイダーに持っていく案件か?スマホが動きを止める。

ヌキナ「アララ、スパチャ信者たちに返信してたのに。」

ゴゴゴゴ……

ヌキナ「え?なに?」

耳鳴りとともに辺りの景色が変わる。

サエキ「時間停止力場!?」

ヌキナ「うそ!?探知装置に反応はなかったわよ!?」

ピキッ

世界の時間が止まる。

前を行く女子生徒たちの周りに股間を大きくしたハカイソー達が何処からともなく集まってくる。

ヌキナ「やだ、キモ!」

サエキ「ヌキナ、行くぞ!変身だ!」

2人はその場で合掌すると、パッとクウカイレッドとニチレンピンクに変身した!

いきなり現れた敵に驚くハカイソー達。かと思われた。

ハカイソーA「ギギっ!出たぞ!奴らだ!」

ハカイソーB「本部に連絡だ!ギー!」

ギー!ギー!

二人にめがけて襲いかかるハカイソー達。

サエキ「俺たちをおびき寄せるため?!」

ヌキナ「わざとやってたのコイツラ!!?」

動揺したサエキは一発、ハカイソーの警棒を頭に貰ってしまう。

サエキ「ぐっ!」たまらずサエキは片膝を着いた。

ヌキナもハカイソー数人に取り押さえられる。

ヌキナ「離しなさいよ!」

多勢に無勢。

サエキ『こんな時、ワカマツがいたらっ……!』

ドゴォ!

何処からともなく現れたバイクの前輪がハカイソーの顔にめり込み、バイクの車体がハカイソー数人を吹き飛ばした。バイクに乗っていたであろう狐のお面の女性がサエキの横に降り立つ。

狐のお面の女性「見てらんないわ。」

そう言うと、ライダースーツのその女性は持っていた警棒(?)でヌキナに群がっていたハカイソー達を叩きのめしていった。

ヌキナ「誰?」

助けてもらったら、ありがとうでしょ?狐のお面の女性はため息とともに小言をいう。

フォックス「私の事はフォックスでいいわ。フォックス=ウガージン。」

サエキ「フォックス……」

フォックス「行くわよ!ひよっこ達!」

フォックスはハカイソー達に走っていった。

サエキ「俺達も!」

ヌキナ「えぇ!いいとこ見せてやるわ!」

3人は互いに連携してハカイソーたちを次々に倒していった。ハカイソーは倒れ気絶するとその場から消えてしまう。コレでは警察に連れて行こうにも連れていけない。

ましてや時間の止まった世界の出来事だ。

サエキ『大人は誰も信じちゃくれない。俺たちでやるんだ!』

サエキのパンチがハカイソーの顎にクリーンヒットする。

ギー!変な悲鳴とともに地面に叩きつけられると黒い瘴気と共にハカイソーの姿は消えてしまう。

最後のハカイソーを倒すと時間停止力場がまもなく何事もなかったように元の時間の流れる世界に戻った。

それと同時にサエキたちの変身も解けた。

肩で息をするサエキたち。

ヌキナ「ハァハァ、あれ?あの人は?何処?」

今までそこに居たはずのフォックスはバイクもろとも忽然と消えていた。

サエキ「フォックス、一体何者なんだ……?」



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