グエンの内心
仲の良い幼なじみって良いな
聖なる剣を幼少期の頃は純粋に格好いいとオレは憧れていた。白銀の刀身が煌めく刃を振るう無双の勇者になる己を夢想していた。
スヴェンは細い刀身の剣だなとあまり興味なさげだった。だが、その瞳は光輝く刀身に魅了されていた。
リアラはスヴェンのような紅い髪をポニーテールにして夕日のような色の瞳の女の子だった。
彼女は女でありながら聖剣の儀に興味関心を持ち、暇さえあればオレとスヴェンに聖剣伝説について熱く語り、美しい聖剣の機能美について豊富な語彙力により明朝から、夕暮れまで休みなく語り尽くすほどであり、女勇者になると鼻息荒くしていた面白い少女。恋人だったが、今はこの世にいないリアラだ。ガレン村長の屋敷が落雷の魔法による破壊の光に包まれたときオレの脳裏にリアラとスヴェンと共に勇者になるって語り合いふざけあった日々が走馬灯のようによぎった。過ぎ去りし過去を頭を振ることで忘れようとして、聖剣の儀にの効果を振り返った。聖剣の儀を終えた者は心の有り様によって身に纏う武具と扱える能力が確定し魔法などを扱えるようになる。少なくとも、マイケル・コース村においては聖剣の儀を行わないと人間が魔物に抗う力を扱えないと言い伝えられている。村の外の事情は知らない。それに、リアラ亡き今は村の外にオレがたどり着いたとしても魔物と戦い死のうと、魔王と戦い死のうと対して変わらないと諦めにも似た感情も抱いていた。
見きり発車な物語ですけどよろしくお願いします
ちなみにお気に入りはガレン村長です