『鐘2』『戦乱』
鐘2
安岡 憙弘
イギリスにはsextonと呼ばれる寺男がいました。この寺男の仕事は墓守りと毎日お昼に教会の鐘をつくことでした。
この男には1つだけ心がけていることがありました。それはできるだけやさしく、しかも毎日少しずつやさしさを磨き、村中に響きわたらせることでした。
戦乱
「国王様、大変です。隣国のものが攻めて参りました。」
「すぐに騎士団をあつめよ。神のお為に集まった我らが騎士団が負けるはずはない。」
「まず敵がちかづいてきたら弓隊が一斉に弓を放て。
「敵がひるんだところを歩兵隊に突撃させる。」
「その間に我らが騎士団が背後にまわり、敵の大将の首を討つ。みなのもの、よいな!」