【漫才】サブスクおかん
二人「はいはい、どうもー」
ボケ「突然ですが、俺サブスクにハマってるねん」
ツッコミ「本当に突然だな。サブスク?」
ボケ「サブスクリプション。サブスク。ご存知でない?」
ツッコミ「音楽とかを月額で楽しむとか、そんなやつだろ?」
ボケ「そうそう。今は音楽だけじゃなくて、花とかお菓子とかのサブスクがあるねん。楽しくて色んなサブスク申し込んでるんよ」
ツッコミ「なるほどなぁ。それは面白そうやな」
ボケ「で、俺、新しいサブスクのサービス考えてきたねん。きいてくれる?」
ツッコミ「ほぉ? 新しいサービス。なんや?」
ボケ「サブスクおかんサービス!」
ツッコミ「(思考停止ののち怪訝そうに)……サブスクおかん?」
ボケ「そう! 月額で一人暮らしの家におかんが派遣されるってやつ」
ツッコミ「お手伝いさんみたいなヤツか?」
ボケ「そんなもんだけど。サブスクおかんは一味ちがうんだよなぁ。ちょっと実演してみるから、お前、一人暮らしの貧相でモテない大学生な。俺がサブスクおかんするから」
ツッコミ「なんで俺だけやけに設定細かいねん。まぁええわ。やればええんやな」
(ツッコミ、咳払いの後に時計の時間を気にするような動きをする)
ツッコミ「サブスクおかんサービス頼んでみたけど、どんなんやろうな」
ボケ「ピンポーン」
ツッコミ「あ、来た来た。はーい」
ボケ「ガチャ。あ、どうも。サブスクおかんサービスご利用ありがとうございます。今月担当のおかん、【ボケ】子と申します」
ツッコミ「あ、どうも。って、今月の担当ってなんですの」
ボケ「そりゃサブスクですから、月ごとにおかんが変わります」
ツッコミ「ややっこしいな。まぁそれは置いておいて、今月分よろしくお願いします」
ボケ「かしこまりました。では、まずお掃除の方を。お部屋の方、お邪魔しますねー」
ツッコミ「あー、あまり変なとこ触らんでくださいねー」
(ボケ、動作で掃除をしながらウロウロする)
ボケ「ちょっと!【ツッコミ】くん。ベッドの下から水着のおねえさんの写真集出てきたんだけど!」
ツッコミ「(めっちゃ慌てながら)わぁぁぁああ!!何するんですか!」
ボケ「お母さん、そんな子に育てた覚えないんやからな!」
ツッコミ「いや、マジでおかんか!」
ボケ「そういうサービスですから」
ツッコミ「もう掃除はもうええんで、食事やってもらっていいっすか?」
ボケ「そうですか? では、今日の晩御飯は【ツッコミ】くん何食べたい?」
ツッコミ「何でもいいですが……」
ボケ「ちょっと! 何でも良いって言うのがお母さん一番困るんやからね! 買い物行くとき悩まないとアカンのやから!」
ツッコミ「おかんか!」
ボケ「だから、そういうサービスだってさっきから言ってるやないの」
ツッコミ「(大きくあくびをする)アカン。なんかツッコミを入れていたら疲れてきた」
ボケ「追加料金を払えば、寝かしつけサービスも出来ますが」
ツッコミ「何か違うサービス混ざってへん!? もう、サブスクおかんはええわ。売れへんわ」
ボケ「そうかー、じゃあ、やるとしたらサブスクおとんやな」
ツッコミ「嫌な予感しかせえへんが、一応訊くわ。どんなサービスや」
ボケ「毎月家へ訪問して、『父さんの若い頃はな!』と一時間くらい小言の説教が入る」
ツッコミ「もう、そんなサブスクはこりごりや!」
二人「ありがとうございました」