飯テロ①インパクト系じゃがいも料理
インスタも異世界も、見た目が可愛ければバズるんです。
そうとなれば、やるべきことはたくさんだ。
まず、なくなってしまったじゃがいもを補充すべく体力がある子供達に町でじゃがいもを買い漁ってもらう。じゃがいもは不人気だから安くたくさん買えるらしい。素晴らしい環境だ。
そして、いつも使っているという孤児院の畑を見させてもらった。
孤児院は結構広い畑を持っていた。しかし植えられていたじゃがいもは小さくひどく貧相なものだった。本当は主食である小麦が育てたいが、子供達では育てるのも脱穀もできない。そこでじゃがいもを育てているのだがご覧の有様だ。
育ちの悪さは連作障害をおこしちゃってるのかもな。じゃがいもばかり育て続ければしょうがない。
連作障害を防ぐには、葉もの→根もの→実もの→休みの順で育てるのがいい。
つまり、輪作だ。
土地はまだ余裕あるみたいだし、この畑は別のものを育てるとして、隣に新しい畑を作ろう。
そして育てるのは、もちろんじゃがいも。
作り慣れている子供達もいることだし、いいじゃがいもが育つだろう。
今までの畑は根ものの次である実もの、トマトやピーマンなどを育てることに。
耕すための備中鍬や台車、シャベルやジョウロなどの道具は孤児院にあった。用意が必要なのは、植えるための苗くらいだな。こちらも子供達に買い出しをお願いしておこう。
後はお店といえば調理場。
孤児院の台所を覗くと竈門が1つあるだけだった。仕方ないのでこだまに自作してもらった竈門をもう3つ設置した。
さて、じゃがいも飯テロの波状攻撃。
明日から売り出す【ハッセルバックポテト】【ブランボラーク】に続くじゃがいも料理を仕込んでいこうと思う。【ハッセルバックポテト】の派生系?インパクト系メニューの【ホットドッグトルネード】だ。どちらも簡単なのに、ガッツリ食べれてこれを食べた人たちはきっと帰ってパンを食べようなんて思わないだろう。
しかも、味はもちろん、見た目インパクトもバッチリ。噂になりやすい破壊力たっぷりのメニューだ。
じゃがいもと追加素材を買ってきてもらってる間に、【ホットドッグトルネード】用にソーセージを用意しておこう。
【手作りソーセージ】
材料
・豚挽肉
・背脂
・玉ねぎ
・にんにく
・砂糖
・塩
・胡椒
・お好みのスパイス(今回は手に入らないのでなし。残念!)
・腸(今日は豚腸)
・燻製用のチップ
因みに
羊腸を使用したもの、または太さが20mm未満のものをウィンナーソーセージ、
豚腸を使用したもの、または太さが20mm以上36mm未満のものをフランクフルトソーセージ、
牛腸を使用したもの、または36mm以上のものをボロニアソーセージって言うみたい。
大きさが名前の違いだったんだね。
閑話休題。
腸はよーく洗っておく。
今回は牡蠣を洗う時みたいに片栗粉を入れよく揉んで洗っておいた。
ボウルに挽肉、細かく切った背脂、すり下ろした玉ねぎ、すり下ろしたにんにく、砂糖、塩、胡椒を入れ混ぜる。なるべく冷やした方がいいみたいなので、氷水を入れたボウルの上で作業。
混ざったら生クリームの搾り袋に肉を入れ、絞り口に腸を履かせます。ルーズソックスみたいに。ん?古い?
ゆっくり絞り出しながら、程よい長さでクルクル捻っておなじみのソーセージの形に。
空気が入ってる部分があったら爪楊枝で穴を開けて空気を抜いておく。
後で破裂しちゃうからね。
後は1〜2時間乾燥させて、弱目の温度、70度位で15分茹でる。
高温だと油がお湯に溶け出しちゃうらしい。
再び1時間ほど乾燥させてから、30分燻製に。
この時も温度は高くなりすぎない方がいいらしい。
温度は測りながらできるが、燻製はフライパンでやってるんで測れない。
と言うことでたまに覗いてみた。
開けたら温度下がるかなと思って…。
はい、適当です。
地味に面倒くさいので今回は俺が主体で作った。
シスターに作り方メモってもらったので、次からは孤児院でどうにか作ってもらうことにする。
因みに屋台用とは別に我が家(といっても俺とこだまだけだが)用にストックをたっぷり作っておき、今はこだま倉庫に保管してある。
こだまの使えるアイテムボックスって、中に入れている間は時間が止まっているらしい。
それって、最強の保存状態じゃない?
冷蔵庫収納には冷蔵庫収納の、こだま収納にはこだま収納のよさがあるので、適時使い分けていこうと思う。
さて、ここで買い出し組が帰ってきた。
メインの【ホットドッグトルネード】に突入だ。
【ホットドッグトルネード】
材料
・じゃがいも
・ソーセージ
・片栗粉
・玉ねぎ
・にんにく
・コンソメ粉(ないので、今回は塩)
・水
・揚げ油
今回のメイン、じゃがいもをよく洗い、太めの串を頭からぶすっと貫通っせる。じゃがいもの端に斜めに包丁を入れ、串にあたるところまでしっかり切り入れる。クルクルじゃがいもをくるくる回しながら、切り進めると、なんと螺旋状にじゃがいもが切れる。最初の斜めの角度が螺旋の太さになる。今回は歯応えも欲しいので、5度くらい、細かい螺旋を目指す。
まるで図工のようなこの作業、思った通り子供達が楽しんでやってくれる。
楽しければ、今後の仕込み作業も問題なくできるようになる。狙い通り子供屋台にぴったりの楽しい料理となった。
じゃがいもの螺旋切りができたら串を抜き、串が刺さっていた部分をくり抜く。くり抜いた穴にソーセージをねじ込むため、今回はソーセージの太さと同じ鉄の筒を作っておいた。じゃがいもの上に当ててグッて押し込めば一気にくりぬける。りんごの芯抜き機の要領だ。力がない子供たちは布を当てて金槌で叩けば難なくできる。
抜いた芯の部分はまた別の料理に使えるので、取っておこう。
次に、作っておいたソーセージに串を刺し、じゃがいもにねじ込む。
ねじ込んだら、じゃがいもの螺旋をソーセージの長さに広げて螺旋の間隔を開ける。
この見た目がトルネードの見た目の所以だ。
「◆π$(すごい!かっこいい形!)」
「×∃□(くるくるしてるー!)」
何言ってる分からないけど子供達のリアクションも上々だった。
これなら市場でもしっかり目を引くだろう。
さぁ最後は揚げる前につける衣作り。
片栗粉に塩、すり下ろした玉ねぎ、にんにくを入れて混ぜる。混ざったら水を少しづつ入れ混ぜていく。一気に入れるとダマになるので、面倒でも少しづつ入れよう。
程よくドロっとするくらいの緩さになったら完成。
後は螺旋じゃがいもソーセージ刺しをからませて、油でカラッと揚げるだけだ。
1日かけて子供達とたくさんの【ホットドッグトルネード】を仕込んだ。
しかし、今日の試食はお預けだ。
明日、お店の前で作って盛大に食レポしてもらおう。