第四話 デスサイズ・ヘル登場ッ!
暑くなったので作者は汗拭きシートを取り出した、長年放置していたせいで乾いていました。全然汗が拭けずに腋もむっちゃ臭いままでした。
また、広げるとパウダーみたいなのが舞い散ったのですごくむせそうでした。
「ククク…」
「あ、貴方はデスサイズ・ヘル!?」
世界観の違う男の登場に驚くパーティー!
「ど、どういうことだ!?漫画でいうと世紀末に出てきそうな男が現れて…だけど世界観に馴染んでいる三人はあの男を知っている…!?」
忍はもう驚くしかなかった、彼は漫画はたしなむ程度ぐらいにしか読んでいないが明らかに世界観が違うのである。
驚愕の空気、それを斬り払うかのように戦士は口を開く。
「デスサイズ・ヘル!我ら冒険者が憧れる金証冒険者の一人ッ…!シーフ系冒険者の中でも屈指の実力者のThe・アサシン!!」
次にエルフが口を開く。
「何もない砂漠でも姿を消すことができ、竜をも越える卓越した五感を持った男!」
最後に修道女が…
「狙った獲物は必ず鎌の餌食にされる…目を付けられたらもう逃げることはできないと言われている…あの……デスサイズ・ヘル様!!!」
「ククク…ご名答……俺様もここまで有名になっちまったもんだ、ヒヒ……さて、お前ら…俺様はこの森で潜んでいた、先ほどの戦闘も見ていたぞ……キマイラ退治ご苦労だった…」
「やった!デスサイズ・ヘルに褒められたぞ!」
「そうだなぁ~…頑張った奴には褒美が必要だなぁ~~~?そうだなぁ、ならば俺様のサインをくれてやる!もちろん、この溶かした蝋で文字を書いてやるぜぇ~~~!!!」
「出た!デスサイズ・ヘルのお得意の溶かした蝋で文字を書くという謎の特技だ!直接火をつけた蝋燭を握りながら蝋を垂らして文字を書く訳なんだけど…なんで火傷しないのか不思議だよな!」
「でもそれもまたデスサイズ・ヘルの魅力ですね!」
「きっと私達の知らないスキルで火傷を防いでいるんですよ!」
と、デスサイズ・ヘルと呼ばれている世紀末男と有名人と出会ったかのようにテンション爆上がりな3人組。
だがこの様子だと本当に冒険者という組織の中でも屈指の実力者なのだろう、それに……
忍は3人組の説明口調が入る前に彼の能力を一目で分かってしまった。
「デスサイズ・ヘルという男…アイツ、俺と同種だ…!何処へ行っても隠れるという意思!見つけ出すことに特化したこの瞳!オーラで感じるぞ……!後俺は殺しとか戦いとかは無関係だったが…獲物は絶対生きては返さないという意思まで感じるッ……!」
そう、デスサイズ・ヘルは忍と同種の人間!かくれんぼに適したアサシンッ!!!更に隠れ、見つけるだけではない…デスサイズ・ヘルは戦闘能力を持っている!!!明らかに忍よりも上の人間だろう。
「ヒヒ…満足したか?冒険者の諸君……ところで後は何だったか、あの人種が分からん怪しい人間についてか、奴については俺様に任せてもらってもいいかぁ~?最も、お前らも依頼の報告もしないといけないからなぁ~~~…ここは俺様に任せろぉ~~~?」
「そういえばそうだ、俺達はキマイラを討伐したということを報告しないといけないんだ。デスサイズ・ヘルなら信頼できるしお言葉に甘えようかな!」
「そうですね、ではキマイラを運ぶのをは任せましたよ。戦士殿」
デスサイズ・ヘルの言葉であっさりと帰る3人組、相当信頼に値する人間なんだろう。
「さて…」
と、デスサイズ・ヘルは忍の方に振り向き…
「お前、この世界の人間ではないだろ?俺様は経験でお前は人間だってこと…一目で分かるぜぇ~~~?」
「最も、お前も俺様と同じ"同種"だからなぁ~~~!もうシンパシーってやつよ、種族までわかるぜ!反対にお前も俺のことを"同種"ってこと一目で気づいただろぉ~?」
「!!」
「そうだろぉ~~~?あとお前のこともず~~~~~っと見てたぜェ~~~!なぁ、お前よォ~~~…すげぇよなァ~~~!」
「だってよ、一目でこの森の周辺を理解し…すぐに隠れることができた。おまけに今回の手段以外にも更に隠れ方ってのを知ってんだろ~なァ~?この場でやってなかったが擬態だってできることもすぐに分かった。ちなみに擬態は俺様もできるが何十年の修行でできるようになったもんだなぁ」
「となるとよぉ、お前の隠れる能力、見つけ出す能力は俺様と互角…いやもしかしたら俺様より上手ってことが分かるぜ、ヒヒ…そいつぁすげぇ、こんな人間俺様は見逃さねぇよ!誇っていいぜ、金証の俺様と互角って世界レベルなんだからよ!」
「ど、どうも…」
「でもよ、妙なんだよなぁ…こんだけの能力を持っているにも関わらずお前には殺意ってのを感じねぇ。隠れる必要のねぇ平和な世界で生きてたかの如くなぁ……お前はこの世界の人間でないのは分かっている、その世界ってのは平和な世界なんだろうなぁ…だが平和な世界で身に着ける必要のない能力を世界に通用するレベルで極めてしまった……」
「俺様は死ぬほどの訓練や実戦、魔境と呼ばれる地でお前と同じ能力を得たもんだからな。何故ならこの世界では必要だからだ。だがお前の世界は必要ではない、となると俺様のような経路で得た能力ではないなァ……そうなら殺意だって感じるもんなァ!!!」
「要するにお前、必要のないもの能力をどうやってここまで極めたんだぁ…?」
「ま、前置きむっちゃ長いっす……えっとデスサイズ・ヘルさんですよね?僕、かくれんぼで身に着けました」
「か、かくれんぼぉ!!!?なんだ、お前の世界はかくれんぼっていうのは死ぬ気でやるもんなのかぁ!!?」
「僕の中ではそうでした、だって僕にはそれしかありませんでしたから。自己を認識する為にも極める必要があったのです」
「は…ハハハハハハハ!!!面白れぇ!気に入った!!!お前名前は?」
「えっと、霧島 忍です。それよりもデスサイズさん、ここってどういう世界なんですか?」
ついに忍はこの世界について聞きだした!忍にとっても知らないことや知らない用語が飛び散った!はやく世界のことや用語のことを聞き出さないと忍も追いつけなくなるぜ!
「おっそうだったな、お前はこの世界の人間じゃないからな。説明してやるよ、話長くなるけどな…」
そういいデスサイズはこの世界について説明を始めたのであった。
次回、今度こそ世界の仕組みを知ることになる!