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平成楽音立志譚 ~音楽の呪縛を祝福に~  作者: 星野サダメ
第二章 新たな出会いたち
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第三一話 小悪魔

 小悪魔


 八月六日の日曜日、俺はスカウト担当の鮭川さんと頬袋の兄貴との三人で、都内にあるとある音楽ホールに来ている。

 ここで、新名が出場するミュージックコンテストの全国大会が行われるのだ。

 なぜ、兄貴がいるのかというと、答えは簡単、鮫島さんが見つけ、俺がプロデュースする条件で契約することになった新名が気になったからだ。

 この手のイベントには、逸材が現れる可能性が高いので、良い人材がいれば、兄貴直々にスカウトも考えているらしい。


「この九州ブロック代表が、アキラのプロデュースを条件に契約するやつなんだよな?」

「はい、ヴォーカルだけなんですが、俺としては、バンドメンバーも確認しておきたいんです。もし、いけそうな人材がいたなら、声を掛けたいですね」


 パンフレットを見ていると、気になる名前を見つけた。


「アキラ、どうした?」

「兄貴、この関西代表、もしかしたらすごい逸材かもしれません」

「ヴォーカルのエイコってのか、それともバンドメンバーか?」

「ヴォーカルのエイコです」

「鮭川、先に事務所へ連絡して、諸々準備をしておけ。俺が確認して、行けると判断したら、一気に行くぞ。アキラが言うのなら、なにかあるはずだ」

「わかりました。連絡をしてきます」


 お、おう。頬袋の兄貴、攻める時は一気に攻めるんだな……。


 それから、全国大会は、始まって行った。

 レベルは高いが、どうしてもという逸材が、そう簡単に表れるわけもなく、時間だけが過ぎていく。


 俺が福岡から帰って来てからの事をぼんやりと考え始める。


 福岡グルメを堪能し、一泊してから、ブラウンミュージックに戻ると良い笑顔の美鈴が迎えに来ていた。


「あっくん、お帰りなさい。前にお話しした通り、病院で検査をしましょうね」

「え、今から?」

「はい、今からです」


 それから、すぐに慶徳義塾大学の病院に連行され、俗にいう人間ドックを受けることになった。

 しかも、二泊三日のスペシャルコースだ。


 そうして、無事に人間ドックが終わり、数日後に母親と康仁さんに美鈴も参加して、医師からの結果をきくことになった。

 母親がいるのはわかるのだが、康仁さんは、大事な婿殿の体調を知るのは、義父の義務だと言い、美鈴も、大切なあっくんのことは、何でも知っておかねばなりません、と言い一緒に話を聞くことになった。


 結果として、身体機能は、同年齢の者とくらべて、本格的なアスリートほどではないが、全てにおいて高水準らしく、大きな事故に気を付けて、定期的な人間ドックを受けていれば、十分長生きできる素質はあるらしい。

 そして、問題の脳なのだが、結論として、脳が通常の人よりも、稼働率が高く、活性化している状態が長い可能性があるそうだ。

 その状態で、生活していても、大きな問題はないのだが、脳のエネルギー消費が高くなるため、エネルギーの補給量を増やす必要があるとのことだった。

 多少、様子は違うが低血糖に近い状態が毎朝、午前中に起きている可能性が高いとも言われた。


 確かに、おかしな記憶の思い出し方をする時は、早朝や午前中が多かった気がする。


 対策は、市販でも売っているサプリを毎朝飲むか、朝食を今までよりも多めにとることで、解決するそうだ。

 または、脳の活性化を抑える薬もあるので、それを使うこともできるが、食事でなんとかなることに、薬を使うのは、医師としてお薦めできないとのことだった。

 さらに、あまり難しいことを考えないようにするという方法もあるが、十代でそれをすると、将来に影響が出る可能性もあるので、こちらもお薦めされなかった。

 結局、市販されているサプリを参考程度に少し貰い、後は食事で解決することでまとまった。

 特にこれを食べたら良いという指定もなかったので、納豆とご飯を毎朝もう一杯食べることで様子を見ることにする。


 そんなことがあった数日後の八月三日と四日にリーダー合宿があった。

 この合宿は、姉妹校の我が校と慶徳付属と山梨にある慶徳甲府の三校に提携校である名古屋と静岡の二校が参加をする。

 また、部活動連絡会からは、自らの部活動で合宿が出来るので、希望者のみが参加する。


 そうして、五校で、合宿が始まり、班分けは、事前に決められた通りに、祭イベントの実行委員会を幾つか分けた班と生徒会の班で俺たちは別れた。


 合宿中は、他校の生徒とのディスカッションや、共同で行うゲームなど、学び半分遊び半分と言った感じで過ぎて行った。

 そんな中で、面白い人材と出会うことが出来た。


 愛知の高校から来ている玉井という高校一年生の生徒で、彼は、話しているうちに俺とよく似た環境で育っている人物だということが分かったのだ。

 彼の母親は、なんと、華井流の和楽器奏者でうちの母と同じ三味線の免許皆伝も受けていた。

 だが、表に出ることはほとんどなく、名古屋の華井流の大師匠の下で行われる公演に参加することと、近所の和琴教室を開いている友人のところで、たまに教えている程度らしい。

 玉井本人も幼いころに和楽器を押し付けられ、無理やりに覚えたが、殆ど身にならなかったらしく、代わりに、電子オルガンの方を覚えさせられ、小学生中頃に、そちらも辞めたという。

 その後は、吹奏楽部でチューバを担当し、中学では、なぜか水泳部に所属しながら、ドラムの教室に通うようになり、高校になってもドラムの教室に通っているそうだ。


 今は水泳は、辞めたそうなので、少し、筋肉のつき方を調べさせてもらった。

 これは、俺の持論なのだが、ドラムを叩く人は、普段使わない筋肉を使う。

 結果的に、殆どつかないはずの場所の筋肉が発達していることがある。

 幾つかの筋肉を調べた結果、間違いなく、玉井は、ドラム筋が発達している、口だけじゃない本物のドラマーだ!


 さらに、玉井には、恐ろしい武器があった!

 幼い時に、交通事故にあい、その時に右手首を骨折してしまったそうだ。

 その結果、どうつながったのかわからないが、やたらと右手首の関節が柔らかくなってしまったのだ。

 それを気持ち悪いと感じた玉井は、両手とも手首を緩くしてしまえばよい、という斜め上の発想に至ってしまった。


 そうして、幼い玉井は、緩くなった右手首と同じくらいに左手首を緩くするために、毎日ほぐし続けたらしい。


 はっきり言って、頭がおかしいと思った。


 だが、そのおかげで、本当に気持ち悪いくらいに手首が柔らかく、しかもそれだけじゃなく、成長と共に、ある程度筋力が発達したことで、しっかりと固定もできる。

 なんという恐ろしいドラマーの手首だ!


 早速、ブラウンミュージックに連絡して、玉井から聞き取った個人情報を伝え、音の確認をしてもらうことにした。

 そこで、また、恐ろしい事実がわかる。


 玉井、お前は、化け物か!

 玉井が、長い間、ドラムを教えてもらっていたドラム教室の先生が、『かい天・かっこいいバンド天国』という数々のバンドを世に送り出してきた音楽番組があり、その番組の対決企画で、ファイナルまで行ったバンドのドラマーだったのだ。

 そして、そのバンドのその後を俺は知っている。

 彼らは、ミュージックスクールなども含めた音楽関係の会社に勤めながら、あくまで趣味程度にバンド活動をしていたのだが、熱烈なファンも多く、年に一度、大き目なライブハウスでライブもしていた。

 そして、二千年代に、活躍するヴィジュアル系バンドのボーカリストが行うソロプロジェクトに曲を提供する。それほどまでに、彼らの力は強力なのだ。

 そんな彼らの弟子にあたる玉井が、まともなわけがない!

 いや、まともな弟子たちの方が、多いのだろう。だが、俺とよく似た環境で育ち、斜め上の発想も持ち、その上で、かい天バンドの弟子に当たる玉井が、まともなはずがない!。


 玉井とは、音楽の話でも気が合い、彼なら、俺の後ろでドラムを叩いてくれるかもしれないと、真剣に思えた。


 そんな奇跡的な出会いのあったリーダー合宿だったが、あくまで高校主導の合宿なので、特質するほどの面白い出来事もなく、終わって行った。



 音楽ホールの中では、北から順番に演奏しているようだ。

 関西ブロック代表のエイコが出てきた。


 俺が知っているエイコだな。


「当たりです。兄貴、どうしますか?」

「ああ、当たりだな。鮭川、裏に言って交渉準備だ。話がまとまらなさそうなら、俺を呼びに来い。それと、まとまりそうなら、松任の兄さんと姉さんにも連絡な。あれは、アキラ向きじゃない」

「はい、わかりました。行ってきます!」


 確かに、俺向きじゃないな。


 それからもいくつかのバンドが出てきて、演奏をしていく。

 新名のバンドが出てきて、演奏を始めた。

「うーん、アキラ、ヴォーカルは当たりなのは、間違いないが、他は、あきらめろ」

「そのようです。一応、ブラウンミュージックの関係する福岡のスクールを紹介した方が良いでしょうか?」

「それくらいは、しておいても良いだろう。ヴォーカルだけ引き抜かれるというのは、かなりきついからな」


 全ての演奏が終わり、結局、グランプリは、関西ブロックのエイコが持っていった。

 バンドの総合力の差と、新名の歌い方の判断が難しかったのだろう。


 鮭川さんが戻って来て、報告をしてくれた。


「エイコとのコンタクトできました。松任夫婦にも連絡をしておきましたので、後は、彼女次第でしょう」

「話せる時間は、作れたのか?」

「はい、この後、大会が終わった後の打ち上げに、頬袋さんの名前でねじ込みました」

「まあ、それで良いか。あとな、福岡のバンドメンバーに現地のスクールを紹介してやってくれ」

「はい、打ち上げの時に、集まると思いますので、その時に話をしておきます」

「アキラ、お前は打ち上げには、出るな。まだお前を他社に知られるのは、早い。新名には、ブラウンミュージックに時間があれば、行くように言っておく」

「わかりました。先に戻っておきます」


 そうして、俺は打ち上げには出ずに、ブラウンミュージックに戻った。


 松任夫婦には、俺もあったことがないんだよな。

 松任由美子、女性シンガーソングライターの名前を挙げていくと、五本の指の内に、必ず彼女の名前は入る。そんな存在だ。

 夫は音楽プロデューサーとして、妻を支えながら、各方面で仕事をしている人物だ。


 強力すぎる夫婦と言って良いだろう。



「七瀬さん、戻りました」

「どうでした?」

「頬袋の兄貴に一人任せました。うまくやってくれると願うばかりです」

「連絡のあったエイコですね。どんなタイプなのです?」

「明るめなシンガーソングライターと言った感じですね。なんと言うか、素直な音に感じたので、僕には向いていないと思いました」

「なるほど、桐峯君も、自分の向き不向きがわかるようになってきたというのは、成長しているという証拠ですね」

「確かにそうですね。僕の得意なタイプは、癖のあるタイプなのでしょう」

「あ、今日、見に行って思ったんですが、新名なんですが、バンドで売り出すのも良いかもしれません」

「先日の名古屋のドラマーとですか?」

「理想は、それですね。他は、訓練生から募って、ついでに男性バンドも作ってみるのも良いかと思いました」

「なるほど、そうなると、それなりの腕のある訓練生のプロフィールを持ってきましょうか?」

「はい、お願いします。高校生でセミプロレベルからをお願いします」


 最近の俺の作業室となっている小さめの会議室に入り、しばらく待っていると、七瀬さんが、プロフィールの山を持ってきてくれた。


「ありがとうございます。男性は、じっくり見たことがなかったので、時間を掛けてみて行きます」


 頬袋の兄貴を見てしまうと、背の高さは、やはり気になるんだよな。

 だが、そこに重きを置きすぎても、良くないので、今回は無視をしよう。

 ポイントは、学力か。


 新名の相手は、頭が良くないと無理だ。

 本人は、大学に行く気がなさそうだが、経験を積むためにも、大学への進学を進めておきたいな。

 以前の俺の記憶にある彼女は、フリーターや海外生活という経験をしている。


 それには及ばないが、大学生活での経験も彼女の役に立つと思いたい。


 そういうことで、通学している高校のレベルを重視してみていく。

 これでも、関東にそれなりの時間、住んでいたのだから、何となくの高校のレベルは、わかるつもりだ。

 ちなみに、名古屋の玉井は、後にノーベル賞を取る教授たちがいる大学の付属高校で、そこからリーダー合宿に来ているのだから、頭が悪いとは思えない。


 そうして、仕分けを開始した。


 何人も見ていると傾向がわかって来る。

 それなりの学力が必要な高校の生徒と、学力なんて無意味と言いたくなるような高校の生徒が、極端に二分されているようだ。

 もちろん、その間の高校の生徒もいるのだが、割合で言えば少数派になっている。


 大江のギターを買いに行ったときに、店員の高橋さんだったか、あの人が言っていたことを思い出す。

 感覚派と知性派だったな。


 どちらも一長一短なのだろう。

 うーん、新名と組ませるなら、知性派なのだろうが、彼女の本質は、感覚派でもあるのだろう。

 俺はどちらになるのか?


 改めて考えてみると、難しいな。

 客観的に見れば、俺は知性派なのだろう。

 だが、最後の決断は、本能に任せているところが多い。

 そうおもうと、皆、そんな物なのかもしれないな。


 そんなことを考えていたら、会議室のドアがノックされた。

 特に問題のあることをしているわけでもないので、そのまま入ってきてもらおう。


「どうぞ」


 ドアが開き、入ってきたのは、新名だった。


「ここにいるって聞いたけど、お仕事中だったみたいですね」

「今日は、お疲れ様でした。仕事と言えば仕事ですが、急ぎじゃないですし、問題ないですよ」

「そう、ならよかった。それって、プロフィール?」

「うーん、今は、どういう人材がいるのかを調べているところですね」

「どういう企画なのか、聴いても大丈夫?」

「そうですね。新名さんの売り出し方について考えていました。ソロで出しても良いし、バンドでも良いし、どちらが良いか、考えていました」

「私のことなのね……、ありがとう」


 椅子を進めてから話を続ける。


「本人としては、どう思います?」

「うーん、バンドは好き。でも、自分の欲しい音を伝えるのが大変だし、付いてこれる人たちなのか、不安かな。ピアノを桐峯君がやってくれるなら、かなり安心できると思う」

「その手もあるか……、まずは、ドラマーからだな」

「ドラマーはいないの?」

「心当たりはあるんだけど、名古屋在住で、高校一年だから、説得しないといけないんだ」

「ベースとギターは?」


 プロフィールから、ギターとベースを眺めていく。


「うーん、ベースは、まだ腕は足りないけど、こいつとならやってみたいってのはいるんだよな……」

「後は、ギターだけだね」

「ギターだけは、オーディションを考えておこう」


 プロフィールから目を話、大きく伸びをする。


「桐峯君は、タメ口の方が良い。話しやすいし、そっちのほうが落ち着く」


 あ、タメ口になっていたか。


「ああ、わかった。結構、乱暴な言葉を使う方だから、きついことを言っていたら止めてくれ」

「うん、そうする」


 はにかんだ感じの笑顔……。

 やばいな。新名蜜柑の高校生ヴァージョン、かわいすぎだろ。

 美鈴とは違う小悪魔的な魅力があるな。


「ああ、そういえば、芸名だけど、どうする?」

「芸名か……」

「俺の桐峯も芸名だから、公私をはっきり分けるためにもお勧めする」

「え、本名は?」

「桐山だから、そうかわらない」

「なるほどね。そういう感じでも良いのか。でも、私さ、一番初めに触った楽器が、ドラムなんだよね。それで、ザ・ビートルのオレンジスターが好きなの。新名蜜柑ってどう?」


 お、おう。有名な芸名が、俺の目の前で決まっちまったよ。軽く震えそうだ。


「まあ、そのうちばれるだろうから、先に言うのだけど、俺の母親、和楽器奏者の桐峯皐月っていうんだ。結構その筋では、有名だから、親を超えるとか、親の名に恥じないとか、そういう意味で、親と同じ芸名にしてる。だから、自分の何かと関わる芸名って良いと思う」

「え、桐峯皐月って、かなり有名だよ。あの桐峯皐月の息子なの?」

「そう、コネで、芸能界に入ったって思われるかもしれないけど、思いたい奴には思わせておく」

「コネなんて思うわけないよ。実際に、桐峯君のピアノ、すごいんだよ。あれを経験してコネなんて思うのは、音楽を知らないやつだけ、断言できる!」

「おう、ありがとうな。ところで、新名さんは、いつまでこっちにいるんだ?」

「新名でも蜜柑でもよいから、呼び捨てね。わかった?」

「わかった。」

「バンドメンバーは、明日の朝に帰る。私だけは、明日は、ここの見学を正式にして、偉い人と会うらしいよ。帰るなら明後日かな。でもさ、その名古屋のドラマー、会ってみたい。できれば、ベーシストも」

「ちょっと聞いてくる」


 会議室から出て、七瀬さんのところへ行く。


「七瀬さん、名古屋のドラマーなんですけど、明後日にあえませんかね。新名と合わせてみたいんです」

「ブラウンミュージックとして、ってことですよね?」

「はい、その通りです」

「とりあえず、今から、連絡をしてみますから、会議室でお待ちください」

「それと、明日なんですけど、知り合いのベーシストを連れてきたいんです。それで、新名と合うか試したいんですよね。新名のスケジュールどうでしょうか?」

「そっちは、大丈夫です。施設案内と、紀子様との面談だけですから」

「はい、ありがとうございます」


 会議室に戻、しばらく新名と話をしていると、七瀬さんがやってきた。


「明後日、玉井君の都合付きました。昼過ぎに、名古屋の支社で、スタジオ取ってます。」

「助かります。新名のチケットとかも、僕の経費でいけます?」

「はい、遅くなるでしょうから、ホテルも手配しておきますね」

「本当に助かります」


 玉井は、絶対に簡単にはいかないだろうな。どうしたら、こっちによべるのだろうか……。


「じゃあ、明日は、ベーシスト君とあって、明後日は、名古屋でそのドラマーの玉井君だっけ、と会うんだね」

「そう、二人とも、プロ志向じゃないから、説得が大変かもしれない」

「そっかー。まあ、話してみて考えるしかないよね」

「ああ、そうする」


 そうして、新名は、ホテルへ帰り、おれも自宅へ帰った。


 そういえば、木戸の相方も俺がするんだっけか……。


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