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第一四話 ギターを買いに

 ギターを買いに


 土曜の午後、俺は、大江と矢沢と共にターミナル駅周辺の楽器屋に来ている。

 目的は、大江と矢沢のアコギ装備の購入だ。


 木曜日、金曜日は、無難に授業を受け、フォークソング部で二村先輩を交えて、大江と矢沢へのアコギ教室をやっていた。

 他のクラスのフォークソング部一年生も数人加わり、この部活で楽しくやっていくための目処が立ちそうだ。


 軽音楽部は、月曜日の時点で、今週いっぱいは、見学者と新入部員の対応だけで、手いっぱいになると聞かされていて、来週の月曜日に、一年生は、一度集合することになっている。

 四月中は、新入部員の受け入れを続けるそうなので、最終的にどんな生徒が集まるのか、楽しみでならない。


 美鈴からは、東大路のお祖父さまとの対決に向けて、いろいろと話を聞いているが、未来知識が邪魔で、上手くこの時代に合った内容が組み立てられないのが現状だ。

 それでも不完全ながら、いろいろと組み立てた考えはあるので、実際に東大路のお祖父さまに会った時に、その印象で、どの話をするか、決めようかと思っている。


 そうして、土曜日の授業が終わり、一度帰宅をしてから、ターミナル駅周辺の楽器屋前で待ち合わせをしていたわけだ。


「まずは、大江のアコギを探すところから始めようか」

「おう、指は痛いが、アコギの面白さは、なんとなくわかってきたところだ。良いのを選んでくれ」

「大江が気に入らないと、俺が選んでも意味がないんだからな」

「僕は、チューニングマシンと何を買ったらいい?」

「うーん、俺と二人は、状況が違うから、細かいところは、店員さんに聞きながら進めるつもりなんだよな」

「そういう物なんだね」


 ギターのあるフロアに入ると、しっかり初心者セットが良くわかる位置に幾つも置かれていた。

 一つずつ見ていくと、殆どがマイナーなメーカーの物ばかりのようだ。

 店員さんがいたので、早速話を聞いてみることにした。

「あの、アコースティックギターの初心者セットが欲しいのですが、どんなのが良いでしょう?」

「いらっしゃい、高校一年生かな。良いのを選ぼうじゃないか!」

 なんというか、生きの良い店員さんだな。

 この時代の店員さんは、音楽の知識をしっかり持っている店員さんが多かったんだよな。

 二〇一〇年前後なんて、欲しい品物の場所を聞いても、全然違う物が売っている場所を案内されたり、特徴や仕様を聞いても、カタログを読み上げるだけだったり、少し難しいことを聞くと、逃げるように別の店員をつれてきたりしてたな。


 あの時代は、店員が悪いというよりも、人件費の問題で、しっかりしたスタッフの人数を揃えられなかったという印象があった。

 ネット販売が上手く回っていたから、そんな状況になっていたのかもしれない。

 それでも、職人のような店員もいる楽器屋もあったから、そういう楽器屋で欲しい物は、なるべく買うようにしていた。

 街の楽器屋が潰れて行くのを見ているのは切なすぎるんだよな……。



「この辺りにあるギターがアコースティックギターなんだけど、これで間違いはないかな?」

「はい、慶徳高校のフォークソング部で使うギターなので、これで間違いありません」

「ほうほう、慶徳高校か。頭良いんだね。そういう高校生が、楽器をやると、上手くなるのも早いのかもしれないなー」

「頭の良さと、楽器のうまさって関係するんですかね?」

「うーん、僕は、音大を出て、ここで働いているんだけど、音大って、感覚派ってのと、頭脳派って感じので、何となく分かれていたんだよね。僕は、頭脳派って言いたいところだけど、そんなに頭良くなかったね」

 この店員さんは、かなりやると見た!

 こういうタイプの店員さんに、驚かされたことが何度もあるんだよな。


「さて、アコギで合っているってことだから、お勧めは、これとかこれかな。こっちは、仕入れの都合で置いてあるだけなんだ。値段だけ見て即決するような人には、こっちをお勧めしてる」

 マイナーメーカの物ばかりだが、おすすめの中に、ヤマハが混ざっている。

 それとなく、ヤマハに誘導しているのかもしれないな。


「このヤマハは、どんな感じですか?」

「そうだね。値段通りってところなのが本音かな。それでも、作りはしっかりしているし、本当の初心者が満足に弾けるようになるまでは、これで十分だね。その後は、ギブソンとか選びたくなるだろうし、うん、試奏してみる?」

「それじゃ、お願いします」

 店員さんが準備をしてくれて、まずは、おれが弾いてみる。


 全体的に軽く、素材は、悪くないようだが、薄めに作られているのかもしれない。

 ネックを滑らせても、おかしな手ごたえはないし、軽くアルペジオで弾いてみても、音は、しっかり響いている。

 ヘッドの仕上がりは、悪くはないのだが、簡素に見えるんだよな。だがペグはしっかりしているようだし、これくらいは見逃しても問題ないな。

 再び、全体を見て、組み上げの様子を伺うが、おかしなところはないようだ。


「大江、悪くはないギターだから、俺からもお薦めする。少しひいてみて」

「わかった……。緊張するな」

 大江は、店員さんが用意してくれたピックを手に取り、この数日で覚えたコードを引いていく。

 コードを抑えるのもまだまだ辛い大江だが、悪くはない様子に見える。


「桐山のギターと比べると、店員さんの言う通りで、値段相応の物なんだと思うけど、そういうのが、今の俺には、合っている気がした。しっくりくるとかじゃないんだけど、気が合うっていうのか、妙に合うって気がするんだよな。本当に初心者の俺のためにあるようなギターなのかもしれないって思った。だから、これが良い。買うことに決めた!」

「お買い上げありがとうございます。ってことで、ソフトケース、ストラップ、ピックは、もちろんとして、他にも初心者セットに入っている物があるから、店が決めた価格帯の品を選んでもらうんだよね。さぁ、選びに行こう!」


 店員さんに連れられて、店が決めた価格帯の中で、大江が一つずつ選んでいく。

 チューニングマシンもあったので、矢沢にも、同じような物で必要な物を伝えて、購入を進めていった。


「……、はい、初心者セット、毎度あり。それと、そっちの彼もお買い上げありがとうございました。後は、教則本の類はあるのかな?」

「教則本も欲しいので、お薦めを教えてください」

「では、こっちだね」

 本のある棚に連れていかれ、アコギの教則本が並んでいる棚の前で、止まった。


「本当の初心者さんたちのようだから、基礎の基礎から、まず使わないコードまで書かれた本か、基礎編と応用編に分かれた本か、どういうのが良い?」

「なるべく写真が多くて、基礎の基礎からのが良いですね。コードは、基本だけ載っていれば、良いです。それと、まず使わないコードまでしっかり載っているコードだけの本ってありますか?」

「そうなると、この本が、基礎の基礎からの方だね。タブ譜もアルペジオの弾き方もしっかりあるから、これ一冊で十分に上達に必要な内容は書かれているよ。それで、こっちがコード表の本だね。本当に使わないコードとスケールがかかれているから、エレキギターの人にも良い本だね」

「なら、それを僕の分も合わせて、三冊ずつお願いします」

「毎度ありっと。で君は、他に必要な物は、ないかな?」

 そうだな……。ついでだから買っておこう。


「ハーモニカホルダーと、半円のタンバリンを買って行きます」

「了解、こっちだね」

 プラスチック製で半円の皮が張られていないタンバリンとハーモニカホルダーは、ブルースハープの物しかないので、それを購入する。


「はい、ご購入ありがとうございました。何か困ったらここに来たら、僕がいるからね。名刺を渡しておくからギターケースの中に入れておくとよいよ」

 名刺には、高橋と書かれてあり、この先も頼りにさせてもらおう。


「いろいろありがとうございました」

 大江と矢沢も感謝の言葉を告げ高橋さんとはここまでとなった。


「少し見て行きたいところがあるから、別のフロアにいく」

「おう、何を見るんだ?」

「ドラムの足で踏む奴と、太鼓を一つ見ておきたいんだ」

「フォークソング部とは、関係ないとはいえ、ドラムやらの別の楽器の事も知った方が良いか?」

「知らないよりは、知った方がいろいろと便利なのは、事実だな。だからと言って、無駄に知ろうとしなくても良いと思う」

「うーん、軽音部で桐山は、ドラムを担当するんだよな。ドラムの基本的な、名前くらいは知っておきたい」

「ああ、僕も、桐山が担当する楽器のことくらいは、少しだけでも知っておきたいな」

「んじゃ、さっき言ったのを言いなおす。バスペダルとハイハットスタンド、スネアドラムってのを見に行きたいんだ」

「うむ、よくわからん」

「スタンドとペダルってのはわかったけど、それ以上は、全くわからないな」


 ドラムのあるフロアに入り、早速、見に行くと、目を付けていたバスペダルとハイハットスタンドがあった。

「これか?」

「こっちが、バスペダル、こっちがハイハットスタンドだな」

「ハイハットスタンドには、ペダルが付いているんだね。それに、シンバルかな。それが二枚ある?」


 軽くハイハットを動かしてみると、なるほどと言うような顔で、大江と矢沢は納得したようだ。


「そんな楽器もあるんだね。面白い」

「遠目でみたことがある気がするけど、そういう物だったのか」


 俺が見に来ているのは、タマのアイアンコブラというシリーズのバスペダルとハイハットスタンドだ。

 タマは、日本で有名な、三大ドラムメーカーの一つで、他の二つは、パールとヤマハと言うメーカーになる。

 タマ、パール、ヤマハのどれかを高校生くらいになると、使いたくなるのだが、値段も安い物ではないので、有名三社以外のメーカーのドラムもそれなりに、使われている。

 もちろんと言うべきか、この有名三社以外にも、素晴らしいドラムを作っているメーカーはあるのを忘れてはいけないところだ。


 それで、俺のドラマーとしてのタイプを言うのなら、テクニックタイプと言える。

 他には、スピードタイプ、パワータイプというかんじになるのだが、もちろんテクニック寄りのスピードタイプとか、パワーよりのテクニックタイプという感じにもなる。


 俺の知っている範囲だけになるが、日本で多いアマチュアドラマーは、スピード寄りのパワータイプか、パワー寄りのスピードタイプのどちらかが、多い気がする。

 純粋なパワータイプは、日本人の体格では、むずかしいようで、スピードで、何とか乗り切ろうとするドラマーが多くなるのだと考えている。

 テクニックタイプは、正直なところ、練習を頑張ったらなれるというよりも、運に左右される要素が強い気がする。

 もちろん、しっかりとした環境で、一流の講師に指導を受けたなら、運とは関係なく、テクニックタイプには、なれると思うが、むしろ、この環境を手に入れるのも運が必要と、俺は思ってしまう。


 俺がテクニックタイプになれたのは、社会人になってすぐに忙しくなり、年単位で、ドラムを全く触らない時期があった。

 この時に、無駄な癖が抜けたようで、仕事が落ち着いて、ドラムを叩く機会があった時、テクニックタイプになっていることに気が付いたというわけだ。

 以前の大学時代やらの俺のドラムは、スピード寄りのパワータイプだった気がするので、日本人によくいるアマチュアドラマーだったわけだ。


 同じような現象がないかと、知り合いのドラマーの何人かに問い合わせたところ、ドラムどころか、他の楽器はもちろん、まともに音楽すら聞かないような生活をしていた人物に同じような現象が起きていたことが分かった。

 確かに、俺も、ドラムが忙しくて触れないのだから、他の楽器を触る時間を作ることもできなかったし、必要がなければ、音楽を自ら聴こうとは全く思わなかったので、探し当てた人物と同じ状態になっていたことになる。


 と、そういう経緯があり、テクニックタイプのまま高校生になった俺は、パワーが足りない。

 そこで、機材でカバーすることを考え付いた。

 アイアンコブラシリーズは、ハードロック向けとまでは、断言しないが、力強い音が出しやすい印象があり、ジャズドラムを叩いても、しっかりとした音が出ていた覚えがあった。

 そういう傾向のある機材なので、いまの俺には、もってこいとなる。


 スピードはどうするのかといえば、むしろ、こっちは簡単だ。

 テクニックタイプというのは、音の数をとにかく増やせる。

 音の数が増えれば、聞いている方は、速く叩いているように聞こえてしまう。

 イメージするなら、一回腕を振り落とすだけで、二回叩いているように聞こえたり、三回叩いているように聞こえたりするのが、テクニックタイプが出す音の特長だ。

 こんなことができるのか、どうかで言えば、プロドラマーのほとんどができるので、珍しい事ではない。


 アイアンコブラの値段を一通り眺め、近くにあった、青い色をしたパールのスネアドラムを軽く弾く。

 このスネアドラムは良いかもしれない。


 スネアドラムというのは、裏側にばねの様な帯が張られており、たたくと、バンっというような音が鳴る。

 この音を、ビートの中心にして、音を作っていったりするので、必要な物となる。


 また、ラインドラムやドラムコーとよばれるドラムを叩きながら、列を作り、演技をする物がある。

 その時のメインで使われるのも、このスネアドラム、あるいは、同じように仕掛けのされたドラムたちらしい。


 シンバルも各種あるが、俺の好みはジルジャンというメーカーとパイステというメーカーになる。

 どちらにも特徴があるが、正直なところ、好みとしか言いようがないので、難しくはある。

 ジルジャンは、クラッシュシンバルの音がきれいに響く印象があり、パイステは、厚みのある音になりやすいので、ライドシンバルに使いたい。


 ハイハットは、細かく、切れのある音が欲しいが、ジルジャンでもパイステでも、俺の欲しい音に会ったことがないので、他のメーカーを探してみるのも、良いかと思っていた。


 と、いろいろと、脳内会議をしながら見ているが、シンバルもドラムも、ペダルにしても、各メーカーが出している中に、気に入るものがあるはずなので、やり直し人生に、理想のドラムセットの構築というのを入れても良いかもしれないな。


「値段は、だいたいわかった。さすがにドラムのパーツは簡単に買えないから、家で会議をする」

「そうだよな。このシンバルだけで、二万円ってどうなっているんだか……」

「こっちのドラムセットは、三十万だって!」

「ああ、三十万は、並みから少し上までのドラムセットの値段だから、気にしなくていい」

「これで、並みかよ」

「安心しろ、アコギだって、二十万以上、五十万以上ってのが、ごろごろしているぞ」

「……、楽器って、めちゃくちゃ金がかかるのか?」

「そのあたりは、上手くやるしかないな。自動車を趣味にしている人なんて、何か変えようとするだけで、すぐに数十万が飛んでいくっていうから、楽器は、大事に使えば、何年も使えるし、心の持ち様だろうな」

「自動車を趣味にするなら、確かにすぐに百万円とか、いってしまうんだろうな……。趣味は慎重に選ぶことにする!」

「ああ、それが良い」


 そうして、楽器屋からでて、俺のリクエストで本屋に行く。


 まずは、会社四季報だな。

 基本的に四半期決算の頃にしか売り出されないので、この時期にはあると思っていたが、無事に手に入り一安心だ。

 これで、秘密ノートの作成が、またはかどる。

 周囲をみると、有名企業グループガイドというのがあったので、中を覗いてみると、文字通りな有名企業グループの事が書かれてあり、企業内の相関図や、他のグループとの相関図もあった。

 おそらく、就職活動をする大学生向けの一冊なのだと思うが、内容が充実し過ぎているように感じる。

 過去と現在が書かれているのはわかるが、未来的な戦略予想までかかれているのは、企業側としては、どうなのだろうか。

 他に類似する本や気になる本もなかったので、この有名企業グループガイドも購入することに決めた。

 店内を一通り眺めたが、評論家たちの戯言が書かれているような本しかなかったので、もう良いだろう。


 大江と矢沢は、漫画のコーナーにいたので、俺も漫画をのぞいてみる。

 懐かしい漫画が、幾つも並んでいる。

 うーん、漫画や小説もいくつかは、読んでいたから、それを本来発表する作家よりも、先に発表したなら、どうなるのだろうか。


 音楽の世界なら、ただ出てこないだけになりそうだが、書籍は、別の物で出てきそうな気がする。

 東日本大震災の時に、少しでも発言力があるように、理系博士にでもチャレンジしてみようかと思っていたが、物語として、知らせるという方法もあるんだよな。


 文系というか、慶大の学部も調べておかないといけない。

 正直なところ、慶徳高校に入るだけで、あとは何も考えていなかった俺は、楽観的過ぎたな。


 学習教材のところへ行き、慶大の赤本を探す。

 すぐに見つかり、中を見ると、学部の情報が少しだが載っていた。


 うーん、文系は充実しているようだが、理系は、理学部はあるのだが、医療系だけが充実しているように見える。

 学科を覗いても、文系の中に、地震と関係がありそうな学科はあるが、理系には見当たらないようだ。


 慶大って、文系と医療系が強い大学だったのか!


 早稲川大学が理系が強かったな。そちらの赤本で学部を見ると、理系に、地震に関係しそうな学部がいくつかあった。


 うーん、進路を変えるのもありか?

 いや、そもそも、慶大の推薦に入れるレベルにまで学力を上げなければ、早大に入学することすら難しいだろう。


 詳しい情報は、高校の図書室にもあるだろうから、今は、何かを購入するほどではないな。

 大江たちのところへ戻り、声を掛けて、本屋を出た。


 外は、間もなく夕暮れの時間になるところだ。

「えっとな。俺、今から路上ライブを午後九時までやるんだけど、二人はどうする?」

「路上ライブ?」

「どういうこと?」

「どうもこうも、駅の近くで、ギター弾きながら歌うだけだ。二人も、時間があるなら、少し見て行ってくれると、いろいろ助かる」

「よくわからないが、その場所にいるだけで良いんだな?」

「ああ、そういうことだ」

「わかった。午後九時まで付き合う」

「僕も家に一度連絡するけど、午後九時まで付き合うよ」


 そうして、軽くコンビニで、食べ物を補給し、前回と同じ、花壇の端で、準備を開始した。


 それからも何のトラブルもなく、午後九時になり、本日の予定は終了となった。

 ちなみに、今日、買ってきたタンバリンは、俺の左の靴に括り付けてみた。

 ネタくらいにしか思っていなかったが、良い感じで、鳴ってくれたので、着け方を工夫して、これからの標準装備にしよう。

 ハーモニカホルダーは、着けてみたが、あまり付け心地が良くなかったので、必要な曲がやりたくなった時の出番ということにした。


「なんていうか、良くやるよな。それで、軽音部では、ドラムをやるんだよな」

「うん、大江の言う通りだと思う、僕もさすがに、どうかと思った」

「まあ、それくらいに思われる方が、面白いと思うんだ」


 二人は苦笑いをして、それぞれの家に、帰宅していった。


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