未帰還者#2/23
不特定多数と最大8人でのサバイバルや、団体戦のチームサバイバル。
ステージのCPUを2人で一緒に倒していくミッションと2チームで早くゴールを目指すチームミッション。
ユーザーとパーツの売買をするガレージ等、様々な遊び方が存在する。
俺はまだまだ未熟なアマチュアユーザー。初心者らしく、負けても貰えるサバイバル参加賞のゲーム内通貨で今日も地道なパーツ集めに勤しむとしよう。
機体の傾向は高速戦闘型にしておくか。
撹乱しながらマシンガン等の、単発の威力は低いが高速連射型の兵装でじわじわ攻めるタイプだったが考えものだな……。
武器や機体の傾向等、思い浮かべただけで沢山ある。
高速戦闘型は軽量化を図るため、装甲が薄い。という設定がある。
つまりHPが少ない。
強力な武器が掠めただけで致命的なダメージを負う欠点がある。
……そろそろ近接戦闘の武器で短期決着型にしようか。
「紫苑」
パイルバンカーを選んでいると、隣の椅子に座っている煉が話しかけてきた。
「なんだ」
「暇」
「知るか、ゲームは沢山あるだろう」
煉と遊びに来たわけじゃない。
家の外で時間を潰しに来たんだ。
気を使う必要は全くない。
それより、ここはストイックにマシンガン戦法は捨ててパイルバンカーだけにして行こうか。
はたまた、近距離では無双と言われる散弾も捨てがたい。
いや、パイルバンカーはやっぱり玄人過ぎる。
パイルバンカーは攻撃力は高いが、刺が射突されるまで若干のタイムラグがあるし、殴るタイプの武器の宿命で敵にほぼ密着する必要がある。
ショットガンなら、密着せずとも多少離れた位置からも十分なダメージを与えられる。
だが残弾数はあまり多くはない。
ある程度外せば弾切れの武器をぶら下げながら、一方的にやられてしまう。
その上、防御に片寄った重量級の敵には全弾フルに命中させてもHPが残るケースがある。
そこがこのゲーム、イクシオン・ゼロスの難しい所ではある。
何事もノーリスクとは行かない。
戦術の幅とどこかでシビアなゲームバランスが売りだ。
運営側が上手い事、戦術の突出を抑えている辺りが素晴らしい。
とりあえず、ショットガン2丁と予備の武器でパイルバンカー1丁を装備してサバイバルを選択した。
程なくして、対戦相手のハンドルネームが縦に並んだ。
赤城
オーシャン
パルパンティー議員
悪即斬
れん
ああああ
量産型巨神兵
「ん?」
……え。
れん…?
対戦相手は全国からでほぼランダムに選出されるんだが……。
まさかと思い、隣を見る。
「紫苑を倒す」
煉が筐体に向かっていた。
コイツ、マジか。




