表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
紅蓮色の空  作者: 蒼の矛
3/80

雨3

まずい!

残った片手で鎌を振りかぶっている。


「あ、やめ」


私の制止は無意味だった。


言い終わらぬ内に、空中で身動きの取れないまま少尉の首はフードごと切り分けられ……

無残にもシールドを飛び越え、メンテナンス通路から飛び出して、線路の片隅の闇の方へと吸い込まれていった。


「……だから、無駄だと……言ったんだ」


少年は頭痛のダメージで息も絶え絶えながら、無関心そうにポツリと呟いて、私をすり抜けてホームへ歩いていった。


死神は真っ赤に濡れた、身体だけとなった少尉を地面に叩きつけ、その拍子に腕に巻かれていたデバイスを破壊された。


それは操っている少年の狙い通りだったのか。

それとも鎖から死体を放すために偶然そうなったのかはわからない。


使用者が亡くなってしまって、物理的な干渉が大きく限定されている私には、それを見ている以外どうする術も出来なかった。


デバイスが破壊され、私はここから消える。


当然、シールドも消える。

私を通りすぎた少年は自由になってしまう。


私の思考はここで止まった。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ