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紅蓮色の空  作者: 蒼の矛
未帰還者
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未帰還者10

美貌に恵まれた実年齢の読めない若々しい女性。俗に言う魔女とかってやつだろう。


「「お邪魔します」」


妙に声が重なってしまった。


「うあああ……」


入るなり、大山は感動のため息を着いてキョロキョロしている。


「あはは、そんなに見られちゃうとオバサン恥ずかしいな」


ふむ……宗一郎の母親はまんざらでも無い様子だ。


金持ちは自慢好きで見栄っ張りな傾向がある。

平時からドレスを着ている辺り、この人も例外ではないようだ。


それも成り上がりではなく、玉の輿に乗った人間だ。父親は元々そう言う家系だったのだろう。


成り上がりは苦労しただけあって、もっと考え方がシビアになり、無意味な見栄は張らないものだ。


学生である俺達相手に見栄を張るのは、校内やPTAでの評判が気になるからだ。


これだけの豪邸だ、見られて恥ずかしいわけがない。


「すっごく綺麗なお家ですね!まるて教会みたい!」


少々見苦しいので、興奮気味な大山をなだめることにした。


「コラコラ、あまりはしゃぐなよ」


「はーい」


むくれっ面で収まる大山だった。

でも……本当に綺麗な家だとは思う。

将来、こんな家に住めたら良いのに。


西園が少し羨ましい。


「ふふふ、良いのよ。宗一郎は2階に居ます。案内するわね」


俺達はオバサンに案内されて、西園の部屋を訪れた。

挨拶もそこそこに、しかれた座布団に座った。


西園宗一郎。

身長はおよそ145~150くらいか?

メガネを掛けた、小柄で細身の少年だった。

ちゃんと寝巻きから着替えて、私服を着ているので生活は割りと普通にしていそうだ。


ニート生活をしていると、寝巻きで1日過ごせてしまうが、彼には当てはまらないようだ。

普段からどこかに出掛けているからそう言う習慣がついている。または単に育ちが良いかだ。

壁に掛けられた黒いショルダーバッグと半袖の上着には埃がほとんどついていない。

玄関の彼のものと思われるブーツは若干汚れていた。

……出掛けているな。


部屋も庶民的だ。

大理石かと思ったが、小さな凹凸のある白い壁紙が張り巡らされ、学習机の横にはこの辺りの地図が貼り付けてある。

……地元の地図を部屋に貼る同年代は珍しい、方向音痴なのだろうか?

良く見るとそれには赤い点が複数散って書かれてある。

あの場所は確か……。


床はフローリングに毛の短いカーペットが敷かれている。


「早速で悪いが、西園君は学校には行かないのか?」


「……行きたくない……。あのっ今日は竹中は……」


なんだ、竹中とは既に知り合いなのか。

しかも呼び捨て。それなりの仲だな。


「今日は彼は来ないよ。お父さんが倒れたんだ」

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