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紅蓮色の空  作者: 蒼の矛
未帰還者
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未帰還者6

と隣に立って覗き込んでいた。


「ん?」


大山はニコニコしている。

くだらない事を言うんだろうなぁ。


「紫苑はどんな娘がタイプなの?」


ほーら、くだらない事を言った。

俺はその手の話に意味を見出だせない。

時間潰しにもならない程退屈な話だ。

恋、愛。そんなものになんの値打ちもない。

誰かとベタベタくっつくなんて、考えただけでも身の毛がよだつ。

金を使って、気を使って、時間を使って、得られるものは何も無いと言っていい。


だから、こんな話を好んでする女性がわからなかった。


「さぁ……そんな事、考えた事無いな」


「ふぅん、そっか。趣味一辺倒だもんね」


大山は不満そう言って、そっぽ向いてツカツカ歩っていった。


と言うか正直な話、俺は


「ああ、趣味は楽しいからな」


人間嫌いだからな。


九納屋駅から電車に揺られて5分足らず。


隣の駅に着いて、聞いた住所に進む。

正面1km程遠方に山が鎮座し、その手前に色とりどりの屋根の数々が見えた。

西園もあそこにある住宅地に住んでるらしい。


あとは右側はひたすら田んぼ、田んぼ。

左手には5か600メートルまで広がり、非常に牧歌的だ。


そう言えば、この駅だけは出来て間もなかった。

つまり住宅地と駅の立地条件が合わないのだ。

やたらと綺麗で最新の機械が散りばめられた、都会的な駅に似合わず、田舎なのだ。


右に向き直ると、朽ち果てた鉄塔がたたずんでいた。

その向こう、地平線には訳あって廃墟となった高層ビルの数々が建っているのが薄ぼんやりと見えた。


携帯を取り出し、竹中に教わった住所を入力したナビアプリを見ると、西園邸まで1キロ程か。……この猛暑に大山が勝てるはずはない。


駅から近いだけあって、幸いにも自販機を見つけた。


「少し待ってな」

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