表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ある悪魔祓い師司教補佐の移転奮闘記  作者: 山坂正里
 第一章  守護神付きの青年、北部にやってくる。
4/23

 今回は短めです。 1章はこれで終わりです。次から2章です。


 司教とか猫とかバルトさんは夜の見回りに行った。後、ウェスタとかいう司教が契約している中で、一番強い悪魔を連れ出して行ってくれた。

 正直言うと、昨夜もあんま寝てなくて。ごはん食べたら眠くなってきたんだが。

 宿舎の二階の角部屋。どうやら、新入りの俺と兄ちゃん、そして悪魔達の部屋らしく。半分眠りながら、兄ちゃんに手を引かれて一つしかない、ベッドに腰かけている。

 ロベルトと試験の悪魔……オメガが心配そうに見降ろしていた。


「……ジャン、眠そうだな? 本当は、お前の実力見たかったんだけど。――なんか、無理っぽそうだな」


 ロベルトはため息をついていた。

あのごはん、なんか薬でも入ってた? いくら俺が新米とはいえ、それなりに体だって鍛えているし。まだ十時過ぎくらいで、ここまで眠くなる訳ないのになぁ。


「しょうがねぇから、チビッ子。実力見んのは明日にしてやるからさ。今日はのんびりと話でもするか? 北部で本当に起きた恐ろしい話だぜ?」


 クククと意地悪げにのどで笑うオメガ。ものすごく極悪な表情じゃねぇかよ。

 どっちにしろ、その実力見るっていっても、兄ちゃんとは、こっちのオメガ、司教補佐試験の時に見たじゃねぇかよ、とは思ったが。兄ちゃんの方が強かったじゃねぇかよ、なんて、半分眠りながら思った。

 しかし、それ。止めた方が。


「ジャ、ジャン! 起きろ!! 俺はそんな話、聞きたくないぞ!」


 焦ったように、ゆっさゆさと俺の上半身を揺する兄ちゃん。兄ちゃんって、自身がすでに人間じゃないのに、そういう話、苦手なんだよね。真っ先に怖がってんの。

 俺は心霊現象的や怪奇現象的な話を聞いても、別にどうってことはないけどね。

 ―――それよりずっと怖いものを知っているからね。

 揺らされたせいで、なかなか心地よく。俺は眠りの中へと入っていった。




 ここまで、読み進めていただき、ありがとうございます!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ