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ある悪魔祓い師司教補佐の移転奮闘記  作者: 山坂正里
第五章  守護神付きの青年、守護神と共に魔獣遣いと遭遇する。
14/23

短めです。


 すすり泣く二人をなだめていたら、夜が明けたよ! 俺、一睡もできなかったよ! 兄ちゃんは途中、一人で布団の中に入ってすやすやと気持ちよさそうに寝出すしさ……裏切り者!


「大地神と模擬戦~? 俺の時はしなかったぞ? 多分、それ。どこかの枢機卿推薦がいた年だろうなぁ」


 どの一級試験もどこかの枢機卿の御墨付きって人がいると、前年までの司教推薦のみと比べて数倍、難しくなるって噂。やっぱり真実だったんだなぁ。


「司教の時はいなかったんだなぁ」


 ちょっとお眠な兄ちゃんは目をクシクシしながら呟いていた。「歩くのめんどーい」と言うので今日も抱っこなんだが。


「悪魔祓い師で推薦もらうやつ、滅多にいねぇよ。中央は司教か天空神自神かのどっちかがほとんどだろ? 俺も司教推薦だよ」


 呆れた風の司教。各枢機卿の方のメンツもかかってますもんね。反対に、天空神推薦となると簡単だって聞きましたが。それでも、滅多にあの神もしないけどね。結構プライドも高い神だし。


「やっぱ、魔王の二つ名は伊達じゃねぇな」

「そらー、俺ら三下が勝てる訳ねぇわな」

「フハハハー。魔王様、バンザーイ!」


 悪魔トリオの発言で、その御方がデーモンさんだと分かったが。とりあえずオメガ、こっちに帰って来い!

 俺も、ものすごーく心当たりある方いらっしゃる。多分……いや、間違いなく、絶対的にあの方だ。デーモンさん、いやデーモン様ってもしかしなくても……。

 今までの出来事を思い出して、思わずカタカタ震えちまうぜ。


「ジャンー。変な汗、いっぱいかいてるよ? どうしたの?」


 何も気付いていない兄ちゃんはキョトンと首を傾げて。いいね、兄ちゃんは!


「俺もデーモンから、デーモンの時の一級試験の内容、ちょっと聞いたことあるが。じじいの推薦組の時、想像以上にエゲツないな。俺も、その年じゃなくて、本当によかったって思ってる。俺、その時なら絶対受かんなかったって自信あるもん」


 悪魔トリオやクリスさん、修道士さんも気の毒そうに俺を見てくれて。司教の言葉でどなたか分かっちまったよ。確信しちまったよ。


「よし、ジャン。今日はチビスケもどっちも休みやるから。謝ってこい☆」


 他人の不幸は蜜の味、とばかりに、司教はいい笑顔で親指立てて言って下さりましたよ! あらかじめ、教えてくれていたら、こんなことになりませんでしたよねっ?! 悪魔祓い師なら、知っとけってか?!


「ジャン……ヒアウィーゴーだぜ?」

「兄ちゃん、どこに?!」


 デーモン様に会いに行くって分かったら、悲壮感漂い出したよ、兄ちゃん!! 分かりたくなかったけどさ!


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