会場
最後の方雑になりましたw;
それでもご拝読いただければ幸いですm(_ _)m
一応今回は小説や漫画でいうその1みたいな区切り方です
城の前でそわそわと待ち合わせていたアレスとルーナは、社交パーティの開始時刻が近づくにつれ、少しずつ集まってきた一行を迎えた。券を手に受付の兵士に差し出すと、その男は甲冑を鳴らしながら一礼し、朗々とした声で言った。
「ようこそ、英雄様の祝賀パーティへ」
一行は重厚な門をくぐり、王宮の中へと足を踏み入れた。会場は豪華絢爛そのものだった。シャンデリアの光が大理石の床に反射し、壁には金糸で織られたタペストリーが揺れ、華やかな香水の香りが漂う。だが、その壮麗さはキキたちのような新参者を圧倒するほどではなく、どこか温かみさえ感じさせるものだった。
それでも、キキの胸には得体の知れない違和感が広がっていた。空気が重いのか、それともざわめきに何か異質なものが混じっているのか。「気のせいかな」と自分を納得させようとした瞬間、背後から忍び寄るような気配がした。
「楽しみにしてるわよ、私の果汁ちゃん」
甘く、しかし不気味に響く囁き声。キキはゾクリと背筋が冷え、慌てて振り返った。だが、そこには誰もいない。ただ、薄暗い通路の影が揺れているだけだった。
「キキ、こっちだよ!」
アレスとルーナが遠くから手招きしている。キキは胸を押さえ、急いで二人のもとへ駆け寄った。
「会場内で はぐれないでくれよ。城内は広いから、初めてのキミたちにはまるで迷路みたいなものだ」
アレスの忠告に、キキとレンは頷きながら気を引き締めた。
「アレスさんたちは、こういうパーティに来たことあるの?」
何気なく口にしたキキの問いに、アレスは軽く肩をすくめて答えた。
「そうだな、三度くらいかな。祝賀以外にも、年に一度は交流会が開かれるからな」
「ふぅーん」と気まぐれに返事をするキキ。その横で、レンは鋭い視線を会場内に巡らせていた。
「キキ、あの灰色の服を着た大柄な男、気になる話をしているよ。ちょっと聞き耳を立ててみて」
レンの妙な言い回しに首を傾げつつ、キキは指示された方向へそっと近づいた。
「知ってるか? 例の魔女が最近姿を見せ始めたらしい」
灰色の服を着た男が、隣の者にひそひそと語っていた。声は小さく、周囲の喧騒にかき消されそうだった。
「ああ、記憶を操ったり、時空を歪めたりできるって噂だ」
二人の会話に興味をそそられたキキは、無関心を装いつつ割り込んだ。
「ねえ、その話、詳しく聞かせてちょーらい♪」
目を細めて猫のように笑い、口の端からよだれを垂らすその姿は、雅な会場にそぐわない異物そのものだった。どうやら、彼の中で狂わされた精神が、思いがけない場面で顔を覗かせていたらしい。
「なんだ、このクソガキは? 見ない顔だな。どこのどいつだ!?」
男の荒々しい声に気圧され、キキは慌てて理性を取り戻した。踵を返し、颯爽と元の場所へ逃げ戻る。
「怖かったぁ……!」
半泣きでレンにしがみつくと、レンは呆れたように溜息をつきながら彼を宥めた。
その時、会場の上座から澄んだ声が響き渡った。
「もしやあなた、古代ドワルフ語を話せるドワルフ族ではありませんか?」
声の主は気品に満ちた女性だった。絹のドレスが揺れ、髪に嵌められた宝石が光を放つ。紛れもなく高貴な人物だ。
キキは意味も分からず「うんうん」と頷いた。すると、アレスが慌てて割って入る。
「バカ! この方はエルダー城の第三王女、ティナ=G=エルダー様だぞ!」
少し乱暴ながらも丁寧に説明するアレスに、キキは目を丸くした。
「えっ、あっ、そっ……えーッ!?」
混乱と恐怖が彼を襲い、頭の中は真っ白に。
落ち着きを失ったキキを見かねたルーナが、静かに進み出た。
「ティナ様、この度はどのようなご要件でしょうか?」
王族を前にしても動じないルーナの堂々とした態度に、一同は息を呑んだ。
「このドワルフの方に少しお話を伺いたいのです。お時間をいただけますか?」
ティナの柔らかな声に、キキはガチガチに緊張しながらも「あ、アイ!」と叫んだ。顔を真っ赤にした彼を見て、一同は「何を考えているんだか」と首を振った。
「こんな得体の知れない野蛮人ですが、それでもよろしければお使いください」
レンが謙虚に頭を下げると、ティナは微笑んで応えた。
「ありがとうございます。では、こちらへ」
キキはティナの後を、そそくさと追いかけた。一行には、彼を一人で行かせたことへの不安と後悔が残った。
王城別室、朱の間――
赤い絨毯が敷かれた部屋で、ティナはにこやかにキキを迎えた。
「わざわざ来てくれてありがとう、ドワルフの子」
その優しげな笑顔に、キキはたじろぎながらも目を逸らせなかった。
「実は、この文章を読み解いてほしいの」
ティナが差し出した古びた羊皮紙を手に取った瞬間、キキの首にかけられた翻訳ネックレスが怪しく光り始めた。
「待って! その装置を私に渡して!」
ティナが叫ぶと同時に、彼はネックレスを強引に引きちぎった。
「ここにいたのですね、時の魔女!」
突然の言葉にキキが目を瞬かせると、ティナは矢継ぎ早に呪文を唱え始めた。
「我らに女神の加護を、プロデク!」
刹那、キキとティナの周囲に薄い光の結界が張られた。
ネックレスからモクモクと煙が立ち上り、やがてそこから妖艶な女性が姿を現した。
「よく見破ったね。さすがはあの人と私の娘だ」
その声は冷たくも甘美で、会場全体を凍りつかせるような力があった。
「だが、そう簡単に倒せると思うなよ。覚えておきなさい!」
嘲るように言い放つと、彼の姿は再び煙と共に消え去った。
ついにgrok(人工AI)にまで手を借りてしまいました。
これぐらいしないとまともに小説書けないと思うので(・・;)
なんか、すみません(._.)
果汁グミ弾力プラス美味しいw
2025/03/06追記
どうやらAIがキキのことを女性と誤認してしまってたみたいです
スマホではできないので職場に行き次第明日即座に訂正します