20話
都が見えてきた。
あれから襲撃者が来る様子はなかった。
間者は死んだうちの中の人間だったのだろうか。
都に入ればこの護衛も終了だ。
やっと安心できる。
そう思ったのも束の間。
襲撃者が現れる。
手負いの者が一名、おそらく逃げていった者だろう。
人数は8人…。
「あと少しだと言うのに…残念だ」
そういう王子の顔は少し笑っていた。
―
なぜ思いつかなかったのだろうか。
依頼人側が間者だと思わなかったのか…。
「何故、王族を裏切った…」
「裏切った…?最初に裏切ったのはお前ら王族だろう」
相手は親衛隊の人…。
流石に勝てる気がしない。だからと言って依頼を放り出すわけにはいかない。
逃げてほしい。
今すぐ都まで。
もしかしたらを考えたくはないが…都にも追手…共犯者がいることがあることもしれないが…。
こちらは親衛隊の一人と冒険者が3人…。
そして戦力になるかわからない王子が一人…。
勝てる見込みは無さそうだ。
敗走気味にはなってくるだろうが、一点突破で道を作る。
戦死することは決まっているわけではないだろうが…。
都に入った時には王子と親衛隊の一人、自分しか残らなかった。
残り二人は帰らぬ人となってしまっただろう。
都にあるギルドに駆け込む。
事の顛末を受付に話したら血相を変えて後に下がっていった。
―
「申し訳ございませんでした」
深々と謝罪を受けても、亡くなってしまったことには変わりない…。
王子は上の人と話をしているみたいだ。
報酬を受け取っても、元の街に戻れるか心配でならない…。




