18話
こんな採取クエストに来る酔狂な人がいるのだろうか。
「よろしくお願いします」
それは小さな子供だった。
手を引き、連れていく。
老人に教わった道通りに歩を進める。
ここは底なし沼。危ない場所を教えながら先へ向かう。
―
どうしてこのクエストを受けたのか聞いてみた。
「この採取クエストだったら危険でもモンスターが出にくいと聞いたので。少しでも稼がないといけないんです」
小さい子供までが稼がないといけない。
なんというゲームだ…。
―
山道を登り採取を行う。
今度は小さな冒険者に先導を任せる。
―
受付「お疲れ様でした、こちら報酬です」
報酬を受け取り、小さな冒険者に渡す。
「いいんですか?」
これまでの経緯を話す。
報酬より記憶を優先したかった。
そして立ち去る。
新たな小さき冒険者は駆け出した。
―
受付「彼の方が報酬を置いていかれました。少しですがお受け取りくださいとのことです」
袋を開ける。
そこには確かに少ないがお金と一つの道具が入っていた。
―
お礼を言おうにもなかなか会えず、次の依頼を受注しにきた。
受付「護衛依頼ですね。4人以上のメンバーが揃いましたので。受注できます」
依頼内容はどこかの王子を護衛。
次の都までの護衛。五日間の移動。
その先は他冒険者が受ける。そこまでの移動だ。
受付「それではご紹介致します」
_____、_____、_____、_____。
受付「以上5名で護衛任務お願い致します」