17話
___様お帰りなさい。
セーブデータを戻しますか?
−
帰ってきた街は何も変わらなかった。
何も変わらなかった…。
不思議と涙が溢れ出す。
何も変えられなかった。過ぎた時は変わらなかった。
―
受付「本日はどうなさいますか?」
何も変わらない受付の人。
依頼を受ける。
受付「依頼の受注件数と依頼実績を鑑みて新しい依頼を受けられます」
新しい依頼の中から選ぼうとするが…。
―
受付「申し訳ございません。ただいま他のかたがいらっしゃらないので、一つ下の依頼を受けていただいて1
人での実績を積んでみてください」
―
今まで受けた依頼を全て受けてみる。
まずは洞窟へ行ってみた。
前に比べて足場の状態も把握できていた分、余裕だった。
なんでこれをできなかったのだろうか。
あの時これができていればあの人は消えなくで済んだはずなのに。
異常は何もみられなかった。
―
次に物資を運ぶ依頼だ。
本来であれば2つの道から選べばよかったものの、第3の道が生まれていた。
もちろん、第3の道は消えていた。
行きは遠くて厳しい道、帰りは近くてとても厳しい道を行った。
最初は厳しいと思っていたが、何日もモンスターと対峙しているとモンスターのパターンを感じられるように
なった。
かなり厳しい道はパターンが多く攻略にも時間がかかったがなんとか達成できた。
なぜこの道を行かなかったのか。
この道を行っていれば、あの人もいなくならなかったのでは…。
最後に採取の依頼を受けに行く。
受付「珍しくこの依頼を受けたい方がいらっしゃいました。よろしければ連れて行ってもらえませんか?」