【リクエスト・ギャラリー】第46回 「ゼルカヴィア」
キャラクター名:「ゼルカヴィア」
作品名:『魔王様の娘』
作者様名:神崎右京様
【あらすじ】
造物主によってつくられた、天界・人間界・魔界。
天界には、聖気を糧に生きる天使が棲み、魔界には瘴気を糧に生きる魔族が棲む。天使も魔族も、その性質のせいで互いの世界に踏み込むことが出来ない。
相容れぬ存在である二者は、人間界を挟んで双方にらみ合い、気の遠くなるような年月が過ぎ――現世。
しびれを切らした天使が中立だったはずの人間に力を分け与え、己らの代理として魔界へ攻め入るように命じた。
その中でも、第一位階の正天使の加護を賜った人間を、特に『勇者』と呼んで、人間は何度も天使の加護を賜った者たちと一緒に魔界へと向かわせた。
勇者パーティーの最終目的は、魔族の頂点に君臨する、『魔王』の討伐。
しかし、何度挑んでも魔族たちの抵抗は凄まじく、魔王討伐が成功した試しはなかった。
歴史的偉業を成し遂げるため、より強力な勇者パーティーを作ろうと創立されたのが、聖騎士要請学園。
天使の加護を賜った子供らを貴賤なく集め、英才教育を施すその学園に、三人の子供が通っていた。
歴代でも目を見張るほどの素質を持った次代の勇者候補、少年シグルト。
人懐っこく愛嬌のある、慈愛の天使の加護を賜る少女マナリーア。
誰もが認める優秀さと天使のような心根を持つが、病弱故に勇者候補になることが出来ない、美少女アリアネル。
同じ学び舎で同じ目標を掲げて切磋琢磨する親友三人だが、それぞれ、互いに打ち明けられぬ事情があった。
「あ~ぁ……魔王様、早く帰ってきてくれないかなぁ」
最も大きな秘密を抱えているのは、病弱少女・アリアネル。
ひょんなことから赤子の時に魔王に拾われた彼女は、魔界で魔族によって育てられ、人間たちの魔王討伐の歴史に終止符を打つため、勇者育成の学園に素性を隠して通っていた。
これは、種族を超えた親子の”愛”の物語――
◆◆◆
「嫌になるくらい、太陽の下が似合う子供ですね」
それが、魔王様の「お戯れ」で人の子を育てることになった、魔王様配下一の下臣・ゼルカヴィアのアリアネルに対する所感。強烈なまでに天使の加護を纏って生まれた赤子・アリアネルは魔王様のとある企み……もとい、「お戯れ」から魔族の暮らす魔界で育った美少女。そんな彼女を「魔王様の命令で」育てる羽目になったのが、ゼルカヴィア……魔王様が最も信頼を寄せる、上級魔族でした。
だけど、人間を殺すことは慣れていても、育てることなんて万に一つも想定していなかったゼルカヴィアにとって、子育ては波乱と想定外の連続。「生物としての欠陥品」としか思えない赤子相手に、奮闘する姿は普段はスマートでパーフェクトな上級魔族には似つかわしくない、惨憺たる有様。未知との遭遇相手の連続バトルに、ゼルカヴィアは「仕事の方が五億倍楽」と嘆きます。
それでも、ゼルカヴィアの涙ぐましい努力が実を結び。着実に道理を飲み込み、魔界にも馴染んで成長するアリアネルは魔王様を「パパ」と呼んでは、人間社会に溶け込みつつ……ある種のスパイとして、魔族の敵でもある「勇者」の養成学園に身分と素性を隠して通えるまでに成長しました。
もちろん、「育ての親」でもあるゼルカヴィアもお出迎えに通っていますよ。彼女の「執事」として。
いつかは戦わなければならないかも知れない、学友達。
もしかしたら、自分を利用しているだけかも知れない、魔族達。
でも、ね。きっと、アリアネルが「生きていられる理由」には、因縁や思惑以外の「何か」が芽生えていると思うのです。
このお話はそんな「魔族に育てられた少女」と「少女を育てることになった魔族」が織りなす、親子の物語。是非にあなたも、彼らに芽生えかけている「何か」を直接感じ取って欲しいのです。
今回はとっても苦労人な執事さん、ゼルカヴィア様を描いていくのです!
1)まずはお顔から。メガネにきちんと束ねられた長髪がトレードマーク。
2)見た目は執事さんですが、中身は上級魔族。
なお、こちらの作品では「上級魔族」になればなる程、人間に近い姿をしているそうでして。
なので、ゼルカヴィア様も「普通の執事さん」な感じで描いていきます。
線画はこんな雰囲気に纏まりました。
3)ここからは色を塗っていきますよ。
まずは髪の毛。黒から入れていきます。
ネイビーと灰色で馴染ませ、「宵闇を閉じ込めたような」髪色を目指します。
4)この調子で塗り進めていきますよ。
5)完成なのです!
「いつ、誰が、貴女の母親になりましたか‼︎」
……アリアネルお嬢様からは、「母親みたい」と評され、ご本人様は不服気味のご様子なのです。




