第1回 リンゴを描いてみよう(彩色編)
手元にあなたの「リンゴ」はありますか? なくても、妄想でカバーすればオーケイなのです。
ここからは色塗りパートに入りますよ。作者はアナログで仕上げをしておりますが、デジタルで描く場合も影の入れ方などはあまり変わらないと思いますです。
しかし、デジタルだと影は後入れのパターンが多いので、順序は逆だと思いますけれども……。その辺りは脳内補完でよしなに想像力を働かせてください。
①影はふんわりと
最初から影をガッツリ入れてしまうと、暗い印象になってしまいますので、あくまでソフトに優しく。ここではオーソドックスに「黒」を使用しています。
②少しだけ、メインの色に近い暗色を入れます。
ポピュラーに赤いリンゴを描く予定ですので、①で入れた「黒」とメインの「赤」の繋ぎになる色を入れます。この場合は「バーガンディ」という色を使っています。
③農作物っぽさを出すため、ちょっと茶色を入れますよ〜。
別に「腐ったリンゴ」を表現するつもりではないのです。「バーガンディ」と「赤」の間に「赤茶色」を入れることで、更に自然な感じで馴染ませようと悪あがきしているだけなのです。
④「赤」でリンゴのスジを入れてみます。
全体をいきなりベベッと塗るのもいいのですが、それっぽい「模様」を仕込んでみると、ちょっぴり「何となく上手に見える」絵になります。あくまで、「何となく」なのですけれど。
⑤ソフトにじわじわと「赤」でリンゴを染めていきますよ。
フハハハ! 俺色に染めてやるぜぇ! ……な強引な感じ、作者は嫌いじゃありませんが。ここはガッツリ塗ってしまうと、折角の④で仕込んだ悪あがきが台無しになってしまいます。ですので、ここは柔らかく「赤」を足していきますわよ。
⑥ここで「オレンジ」投入です。
上の方は「黄色」を使う予定ですので、知れっと繋ぎの馴染ませ色を仕込みます。
⑦「黄色」も足します。
ここまでくると、なんとなーく、グラデーションっぽく見えませんか? えっ? 見えない?
⑧仕上げに「赤」で全体を埋めていきますよ。
ただ、ここで力一杯塗ってしまうと、⑥⑦の工程が無駄になってしまいます。オレンジと黄色を残しつつ、全体を更に染めましょう。なお、デジタルの場合は色の透明度を調節したり、レイヤーの順序を変えたりすれば、模様が潰れてしまうのは防げると思います。
⑨「消しゴム」を使って、「テリ」を出します。
リンゴさんのちょっと「かくばっている部分」を消しゴムでゲシゲシ擦って、光沢感を出してみます。デジタルの場合は、「スプレー」や「ぼかし」効果を使えば、光沢を足すのはそんなに苦労はしないかと。
⑩最後に「誤魔化す」ため、線を入れ直して、それっぽく整えます。
ついでに「ヘタ」を「焦げ茶」と「茶色」で塗りつつ、線を描き込むことで誤魔化します。あ、ちなみにですね。白い輝きは何を隠そう、「修正液」です。ちょっと「キラメキ」が足りない時、あると便利です。
……はい、いかがでしたでしょうか。
作者がアナログで描いているため、参考になる部分が少ない気がしますが……。「このくらいなら描けそう!」と思っていただけたのなら、幸いです。
次は身近な動物(犬と猫)をお題にしようと思いますです。
よろしくお願いいたします。
See You!