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絵心ゼロから始める、それっぽいイラストを描くための提案集  作者: ウバ クロネ
【エキストラステージ】リクエスト・ギャラリー(増刊号)
100/150

【リクエスト・ギャラリー】第48回 「クローディア」

挿絵(By みてみん)

キャラクター名:「クローディア」

作品名:『クローディアの柩』

作者様名:中村くらら様


【あらすじ】

「わくわくするような柩を作ってほしいの」


 とある事情から画家の道を諦め、棺桶職人として自堕落な暮らしを送るレイのもとに、裕福な男爵家から、病身の令嬢クローディアの棺桶の製作依頼が持ち込まれた。

 風変わりな依頼に戸惑いながらも仕事に着手し、クローディアとの交流を重ねるうちに、レイの心境にある変化が生じる。

 柩が完成したとき、レイはクローディアに、一つの願いを告げた。


◆◆◆

 生きている限り、誰にでも必ず訪れるのが「死」という人生の終焉。

 主人公のレイはそんな人の終着点でもある「死」を迎えるための、棺桶職人でした。依頼人の希望に沿って、望み通りの棺桶を作る。今回の依頼だって、いつも通り……と、彼は不謹慎にも軽く考えていましたが。報酬も破格なら、依頼内容は奇妙奇天烈。オーダーは「娘の望む棺桶を」、しかも当の本人……クローディアの願いは「わくわくするような柩を」だと言うのですから。どう転んでも「悲しい瞬間」でしか役目を全うできない棺桶で、どうわくわくさせろと言うのでしょう。

 それでも、お望み通りの棺桶を完成させるため。やりとりを重ねるうちに、レイの思い出話から、クローディアは「海」に憧れを抱くようになります。自分の瞳と同じ、綺麗で深くて……どこか儚げなブルー。果てしなく広がる、青い青い海に想いを馳せて。

 「自分だけの海」に包まれたいクローディアと、「彼女だけの海」を柩に込める事にしたレイ。そうして出来上がった柩は……静謐なブルーを纏った、まさにクローディアのためだけの海でした。

 柩の完成は、別れの一歩手前。それもそのはず、依頼を持ち込まれた時点から、クローディアの命は永くないことも、互いによく分かっていた事だったのです。いくら金を積もうとも、命だけはどこにも売っていません。であれば……せめて深い深い海に抱かれて、君の安らかな旅立ちを願うばかり。

 クローディアを見送って、自身も再出発をする事にしたレイ。放浪の旅で、たくさんの風景……特に海を描き続けます。だけど……彼にとって、忘れられない海はひっそりと、キャンパスの中に描かれていました。

 青い青い、海。青い青い、瞳。彼の絵筆で生み出されたのは、同じ青で彩られた1つの出会いと別れの記憶。その思い出の形は、是非に作品の中で見つめてみてほしいのです。


 さてさて。今回は薄命のお嬢様・クローディアを描いていきますよ!


1)お嬢様のお顔から描き進めます。

  「海(柩)に揺蕩う感じ」を出したいので、髪の毛もゆらゆらさせます。


挿絵(By みてみん)

髪の毛束感をほんのり遊ばせます。


2)柩の外枠を加えます。


挿絵(By みてみん)


3)線画はこんな感じ。

挿絵(By みてみん)


4)お顔から塗っていきます。

  薄命な感じを演出するため、顔は灰色で影を取り、髪の毛もオレンジと黄色だけで仕上げます。

  いつもの赤茶色はお休みなのです。


挿絵(By みてみん)


5)柩はとにかくブルーで塗っていきます。


挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)

柩まで塗り終わったところ。

なお、今回はブルーだけで9色を動員しました。

……こんなに青まみれなのも、初めてです。


6)作中にもチロっと登場(レイが何気なくスケッチしていた)百合っぽい植物柄を加えてみます。

  完成なのです。


挿絵(By みてみん)

海に浮かんでいる感じが出ているといいな……!

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